光造形3DプリンターForm3レビュー【機能編 スクリューコンテナ① : グレイレジン】

光造形3DプリンターForm3レビューの機能編です。
Form3で機能性のある造形を3Dプリントするとどのような仕上がりになるのか?
造形の機能性はどこまで表現されるのか?
を検証していきます。

今回の機能編は、「スクリューコンテナ①」です。
3Dプリンターで機能性のあるスクリューコンテナを3Dプリントしていきます。
スクリューコンテナとは、軽くて丈夫なプラスチック製保存容器として一般的に使われています。
異なるサイズ同士でも積み重ねて保存でき、使わない時は重ねて収納できるのが特徴です。
その中から、形やサイズの違う5種類のスクリューコンテナを3Dプリントしていきます。

表面の仕上がりのディティール以外にもスクリュー部分の機能性についても検証していきたいと思います。
その他に、空洞のあるカップを3Dプリントする場合の仕上がりも比較検証していきます。

3Dプリントする内容と使用するソフト

こちらが、今回3Dプリントをするスクリューコンテナの種類になります。全部で5種類あります。
スクリューコンテナは、カップと蓋に分かれています。別々で3Dプリントします。
3Dプリントした場合の、表面の精度、曲面のカーブの仕上がりや、カップの内側の仕上がり具合などを見ていきます。蓋には、それぞれテクスチャが入っていますのでそちらの仕上り具合も見ていきます。
今回のレビューは、その中から3種類 A B C をレビューしていきます。

左から カップの A・B・C

左から フタの A・B・C

プリントするカップの形状とサイズ

左から順番に説明していきます。

A.カップ
サイズ 幅24mm × 高さ62mm

A.フタ
サイズ 幅28.5mm × 高さ7.3mm

B.カップ
サイズ 幅28.9mm × 高さ39.5mm

B.フタ
サイズ 幅33.8mm × 高さ8.1mm

C.カップ
サイズ 幅33.9mm × 高さ17mm

C.フタ
サイズ 幅39mm × 高さ9mm

こちらの3種類の形状で検証していきます。

使用する光造形3Dプリンターと材料

今回使用する光造形3Dプリンターは、Form3です。
Form3は、高精細、滑らかな仕上がりが特徴の反転方式の光造形3Dプリンターです。
ソフトは、Form3の専用ソフトウェア PreFormを使用します。
PreFormでは、プリントするデータ、プリント方向、サポートの付け方を設定することができます。
光造形3Dプリンター用の材料はForm3専用スタンダードレジンのグレイレジンを使用します。
今回、ソフトウェアPreFormでプリントするカップの3Dデータは、Blenderを使用して作製しています。

3Dプリントで検証したい内容

【検証1】表面ディティールの仕上がり

検証一つ目の内容は、機能性のある造形を3Dプリントした場合の表面ディティールの仕上がりです。
3Dデータの造形がどこまで表現できているのかを検証していきます。今回は蓋にテクスチャが入っていますので、テクスチャの仕上りも検証していきます。

【検証2】スクリューの機能性

検証二つ目の内容は、スクリューコンテナの蓋の機能性です。蓋がしっかりとカップにはまるのかどうかと、
スクリュー部分の動作の検証をしていきます。
スクリューの溝がどこまで表現できているのかも見ていきます。

PreFormのプリント設定

サポート設定と積層ピッチ

サポート設定は、直付プリント(サポート設定なし)
積層ピッチは、50ミクロン
でプリントしていきます。

こちらがPreFormでのプリント画面になります。この内容で3Dプリントをしていきます。
※全5種類のカップと蓋をプリントしています。

黄色に表示されている部分にカップが検出されています。
※カップ症状については、次回のスクリューコンテナ②でレビューしていきます。
今回の3種類にはカップ症状は現れていません。
カップ症状に関しては、以前のレビュー 光造形3DプリンターForm3レビュー【カップ編:グレイレジン】で説明しています。参考にしてみて下さい。

PreFormのプリント画面

※5種類のカップとフタが入っています

プリント時間 レイヤー数 ボリューム Total材料コスト 1個あたりのl材料コスト
14h30m 1236層 68.19ml 10個=1,282円 1個=128円

A.カップとフタ

B.カップとフタ

C.カップとフタ

プリント結果

【検証1】表面ディティールの仕上がり 結果

それでは、スクリューカップの全体の仕上がりを見ていきましょう。

A.カップ

●表面の仕上がりは、滑らかで高精細にプリントできている。
●カップの内側部分も底まできれいに造形できている。
●スクリュー部分の溝も凹凸がしっかりできている。
●直付面がほんの少しだけ広がっている。
●積層跡が薄っすら見える。

[寸法結果]

サイズ 幅24mm × 高さ62mm

3Dプリント後のサイズ
幅 : +0.1mm
高さ : +0.7mm

全体的に少し歪みました。

A.フタ

●表面の仕上がりは、滑らかで高精細にプリントできている。
●蓋のテクスチャも良くできている。
●フタの内側部分も底まできれいに造形できている。
●スクリュー部分の溝も凹凸がしっかりできている。
●直付面がほんの少しだけ広がっている。

[寸法結果]

サイズ 幅28.5mm × 高さ7.3mm

3Dプリント後のサイズ
幅 : −0.1mm
高さ : +0.2mm

全体的に少し歪みました。

B.カップ

●表面の仕上がりは、滑らかで高精細にプリントできている。
●カップの内側部分も底まできれいに造形できている。
●スクリュー部分の溝も凹凸がしっかりできている。
●直付面がほんの少しだけ広がっている。
●積層跡が薄っすら見える。
●全体的に精度の高い仕上がり。

[寸法結果]

サイズ 幅28.9mm × 高さ39.5mm

3Dプリント後のサイズ
幅 : +0.2mm
高さ : +0.1mm

全体的に少し歪みました。

B.フタ

●表面の仕上がりは、滑らかで高精細にプリントできている。
●蓋のテクスチャも良くできている。
●フタの内側部分も底まできれいに造形できている。
●スクリュー部分の溝も凹凸がしっかりできている。

[寸法結果]

サイズ 幅33.8mm × 高さ8.1mm

3Dプリント後のサイズ
幅 : −0.2mm
高さ : 寸法通り

横に少し歪みました。

C.カップ

●表面の仕上がりは、滑らかで高精細にプリントできている。
●カップの内側部分も底まできれいに造形できている。
●スクリュー部分の溝も凹凸がしっかりできている。
●直付面が少しだけ広がっている。直付表面も滑らか。
●積層跡が薄っすら見える。
●全体的に精度の高い仕上がり。

[寸法結果]

サイズ 幅33.9mm × 高さ17mm

3Dプリント後のサイズ
幅 : +0.3mm
高さ : 寸法通り

横に少し歪みました。

C.フタ

●表面の仕上がりは、滑らかで高精細にプリントできている。
●フタの内側部分も底まできれいに造形できている。
●スクリュー部分の溝も凹凸がしっかりできている。
●直付面がほんの少しだけ広がっている。

[寸法結果]

サイズ 幅39mm × 高さ9mm

3Dプリント後のサイズ
幅 : +0.2mm
高さ : 寸法通り

横に少し歪みました。

【検証2】スクリューの機能性 結果

スクリュー部分の機能がどのように3Dプリントできているのかを見ていきます。
3種類のスクリューカップに蓋をしてみました。

問題無く最後までしっかりと蓋をしめることができました。
スクリュー部分の動作もとてもスムーズです。
機能性に関しては問題なさそうです。

機能編 スクリューコンテナ① 3Dプリントまとめ

今回は、機能編ということでスクリューコンテナをテーマに光造形3Dプリンターで3Dプリントしてみました。
検証結果をまとめると、

●表面のディティールの仕上がり
全体的に3Dデータ通りにとても高精細で滑らかな造形に仕上がりました。
カップ形状でしたが、底部分まできれいな造形ができました。
蓋にはテクスチャが入っていましたが、どれも高精細な凹凸に仕上がっています。
カップ形状の側面にテクスチャのある造形を3Dプリントしましたが、造形に影響なく3Dプリントができています。更に小さい造形サイズでしたが凹凸もしっかり表現できました。

●機能性に関して
スクリューコンテナの機能である蓋の開閉もスムーズにできました。
スクリューの溝の凹凸もきれいに仕上がっています。スクリュー機能のある造形も光造形3Dプリンターで問題無く3Dプリントできることが分かりました。

今回の3Dプリントの結果は、グレイレジンの持つ滑らかで美しい表面と、高精細なディティール表現が良く出ている結果になりました。機能性に関しては、クリアランスも問題無くプリントできた良い検証結果になりました。また、グレイレジン以外の材料にtough 2000 ResinというABSの強度を再現したものや、ポリプロピレンの靭性を再現したTough 1500、その中間で適度な曲げ強度があるデュラブルなど、曲がりにくく硬くて頑丈な材料があります。
用途や造形の表現に合う最適な材料で、機能を生かした造形に仕上げられるように検証をしていけたらと思います。

次回は、引き続きスクリューコンテナ②をレビューしていきます。

2021.7.29 投稿者:i-maker

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