トップ③ ideaMaker 基本操作編 / IM2. 画面とマウスの基本操作

IM2.画面とマウスの基本操作

3Dデータを読み込んだら、まず「見る・置く・向ける・大きさを決める・切る」という基本操作をします。その前に、ideaMaker の画面のどこに何があるかを、いちど全体で見ておきましょう。場所が分かれば、あとの説明で迷いません。

画面の見取り図 ― どこに何があるか

ideaMaker の画面は、ざっくり次の場所でできています。番号は下の画像の番号と対応します。

ideaMaker の画面全体。番号1〜9が各エリアを指している
▲ ideaMaker の画面全体(番号は下の説明と対応)
  1. ① メニューバー「ファイル・編集・スライス・表示・モデル・修復・プリンター・ヘルプ」。すべての操作の大元のメニューです。
  2. ② ツールバー表示・パン・移動・回転…と並ぶアイコンの帯。モデルを動かす操作はここ(=この章の主役)。
  3. ③ 造形時間・材料・価格スライスの見積り。造形にかかる時間、フィラメントの量(g・m)、おおよその材料費が出ます(→ IM5)。
  4. ④ 上部の操作ボタン「スライスを始める」「プリンターにアップロード」「プレビュー」。作る・送る・確認のボタンです(→ IM5IM6)。
  5. ⑤ 構造パネル(色分け)造形物の各部分(充填・外壁・サポートなど)の色分けと、時間・材料の内訳。「GCodeファイルを表示」もここ(→ IM5)。
  6. ⑥ 層数・Steps スライダープレビューで下から上への積み上がりを1層ずつ送って見るバー(→ IM5)。
  7. ⑦ スライスへの準備パネルプリンター・フィラメント・テンプレートと主な設定値を選ぶ窓(→ IM4)。
  8. ⑧ ビルドプレート(造形範囲)モデルを置く。この枠の中に収めて造形します。
  9. ⑨ 視点コントロール(家アイコン)見る向きを正面・上などに戻すボタン。迷子になったら家アイコンで元に戻せます。
③⑤⑥⑦は「スライスのとき」に出てくる場所③⑤⑥⑦は、スライスやプレビューをすると出てくる部分です。ここでは「どこにあるか」だけ分かればOK。中身は IM4IM5 でくわしく説明します。この章ではまず ②ツールバーの操作を覚えましょう。
用語:ツールバー ツールバー=画面の上のほうに、アイコンが横一列に並んだ帯のこと。左から「表示・パン・移動・回転・拡大縮小・平らにする・カット…」と続きます。使いたい操作のアイコンをクリックすると、左側に専用のパネル(数値を入れる小さな窓)が出ます。
ツールバー。左から 表示・パン・移動・回転・拡大縮小・平らにする・カット のアイコンと名前が並ぶ
▲ ツールバー。左から 表示・パン・移動・回転・拡大縮小・平らにする・カット。各見出しの先頭にも、そのアイコンを載せています
共通のコツ:まずモデルをクリックして選ぶ どの操作も、先に動かしたいモデルをクリックして選択してから、ツールバーのアイコンを押すのが基本です。数値入力でもマウスのドラッグでも操作できますが、初心者は数値入力のほうが失敗しにくいです。

表示 ― 見る角度を変える/ノズルを選ぶ

表示は、モデルをいろいろな角度から見るためのモードです。アイコンを押した状態で、画面上をマウスの左ボタンでドラッグすると、モデルがくるくる回って見る向きが変わります(モデル自体は動きません。あくまで「見え方」だけです)。

さらに表示モードでは、左に出る「モデル情報」パネルから、そのモデルをどちらのノズル(左/右)で造形するかを選べます。E3 のような2ノズル機で、色や材料を使い分けたいときに使います。

「モデル情報」パネル。エクストルーダーのドロップダウンで「左のエクストルーダー」「右のエクストルーダー」を選べる
▲ 「表示」モードのモデル情報。エクストルーダー(=ノズル)で左/右を選ぶ
用語:エクストルーダーエクストルーダー=フィラメント(材料の糸)を溶かして押し出すノズルの仕組みのこと。E3 には左右に2つあり、ここで「このモデルは左で造る/右で造る」を割り当てます。1色だけなら気にしなくて大丈夫です。

パン ― 画面の中で平行移動する

パンは、見る角度はそのままで、モデル(画面)を上下左右に平行移動させる操作です。モデルが画面の端に寄ってしまったときに、見やすい位置へ寄せ直せます。

  • パンのアイコンを押して、マウスの左ボタンを押したまま(ホールド)動かすと、画面が一緒に動きます。
  • アイコンを押さなくても、多くの場合 Ctrl + マウス左ボタンのドラッグで同じことができます。
表示とパンの違い表示=回して見る(向きが変わる)、パン=ずらして見る(向きはそのまま位置が動く)。どちらも「見え方」を変えるだけで、造形結果には影響しません。気軽に使って大丈夫です。

移動 ― 置く場所を決める

モデルをベッド(造形する台)のどこに置くかを決めます。アイコンを押すと出るパネルに、X(左右)・Y(奥行き)・Z(高さ)を数値で入れるか、モデルに出る矢印をドラッグして動かします。

移動パネル。X・Y・Z の数値入力と「中央に移動」「ベッド上に配置」ボタン、モデルに赤緑青の矢印が表示されている
▲ 「移動」。X/Y/Z に数値を入れるか、矢印をドラッグして位置を変える
  • 中央に移動…モデルをベッドの真ん中に置き直します。迷ったらこれ。
  • ベッド上に配置…宙に浮いてしまったモデルを、台の面にぴたりと下ろします。
  • 造形範囲内に配置する…造形できる範囲の中央へ寄せます。
ヒント複数のモデルを並べたいときは、選択して「全てのモデルを配置」を押すと、ぶつからないように自動で並べてくれます。

回転 ― 向きを変える(いちばん大事)

モデルの向き・角度を変えます。X・Y・Z それぞれに角度(度)を入れるか、モデルの周りに出る赤・緑・青の円(リング)をドラッグして回します。例:90 と入れると直角に倒れます。

回転パネル。X・Y・Z の角度を度数で入力。モデルの周りに緑と青の回転リングが表示されている
▲ 「回転」。角度を数値(度)で入れるか、色の付いた円(リング)をドラッグして回す
向きの良し悪しは、ソフトは決めてくれません=あなたが決めます ideaMaker は「この向きがベスト」とは教えてくれません。どの向きで造るかは、人が判断するところです。3Dプリンター(FDM=溶かして積み上げる方式)では、向きの選び方で成功率・サポートの量・強度が大きく変わります。

向きを決めるときの2つの軸を覚えておきましょう。

  1. 底面が広く安定する向きにする下から積み上げるので、平らな面が下になる向きだと安定して、失敗が減り、サポート(支え)も少なく済みます。とがった面やせまい面を下にすると、倒れたり支えが増えたりします。
  2. 力がかかる方向を「横(XY)」に向ける溶かした層を積み重ねる仕組みのため、層と層のつなぎ目(縦・Z方向)は弱いです。目安として、縦(Z)方向の強度は横(XY)方向の5〜6割程度しかありません。割れてほしくない方向・力がかかる方向が横向き(層に沿う向き)になるように置くと、丈夫になります。
かんたんに言うと平らな面を下に」「折れてほしくない向きは横に」。この2つを意識するだけで、仕上がりと成功率がぐっと良くなります。次の「平らにする」を使うと、向き合わせがもっと簡単になります。

拡大縮小 ― 大きさを決める

モデルのサイズを変えます。mm(ミリ)で実寸を入れるか、%(パーセント)で倍率を入れます。

拡大縮小(寸法)パネル。X・Y・Z を mm と % で入力。「均等スケーリング」にチェックが入っている
▲ 「拡大縮小」。mm(実寸)か %(倍率)で大きさを指定する
ふだんは「均等スケーリング」にチェックを入れたままここにチェックを入れておくと、X・Y・Z が同じ比率で連動します。形がゆがまず、全体をそのまま大きく・小さくできます。チェックを外すと、X・Y・Z を別々に変えられます(縦だけ伸ばす等)が、形がゆがむのであまり使いません。特に理由がなければチェックは入れたままがおすすめです。
造形範囲に注意大きくしすぎると、プリンターで造形できる範囲(E3 は約 W255×D255×H300mm)を超えてしまいます。はみ出すと造形できないので、大きさを変えたら全体が台に収まっているか確認しましょう。

平らにする ― 指定した面を底にする

モデルの「この面を下にして造形したい」という面を選ぶと、その面がぴたりとベッドに接するように自動で傾けてくれます。回転で角度を探すより簡単に、安定した置き方ができます(前の「回転」で説明した底面を安定させるのに便利です)。

平らにする操作。左:円錐の斜面をクリックすると面が緑色に表示される。右:その面が底になるよう傾いた状態
▲ 「平らにする」。底にしたい面をクリック(緑色)→ その面が下になるよう自動で傾く
  1. モデルを選んで「平らにする」を押すモデルの表面が三角形の集まりとして区切られて表示されます。
  2. 底にしたい面をクリック選んだ面が緑色になります。
  3. 自動で傾く緑の面がベッドに接するように、モデルが倒れます。これで安定して造形できます。

カット ― モデルを2つに切り分ける

大きすぎて造形範囲に入らないモデルや、分けて造形してから接着したいときに、モデルを切断します。青い切断面を、数値入力かドラッグで位置・角度を決めて、「カットする」を押すと、その面に沿って2つに分かれます。

カット操作。左:青い切断面とリングが表示されたモデル。右:切断後、2つに分かれたモデル
▲ 「カット」。青い面の位置・角度を決めて「カットする」を押すと、1つのモデルが2つに分かれる
カットすると、データの断面が「壊れる」ことがあります 3Dデータ(STL)は、表面をたくさんの三角形(ポリゴン)でできた“紙風船”のようなものです。中身は空っぽで、表面の三角形だけで形を作っています。そこをカットすると、切り口に三角形が無い=穴があいた状態になり、データとして壊れてしまうことがあります。
壊れたら「修復」ボタン カットのあとに「自動修復を適用しますか?」と聞かれたら、「はい」を押せば、ideaMaker が切り口の穴を自動でふさいでくれます。手動でも、上の「修復」アイコンから直せます。
「自動修復を適用しますか?」というダイアログ。いいえ/はい のボタン
▲ カット後に出る確認。「はい」で切り口の穴を自動修復する
修復の注意修復は穴を無理やりふさぐので、形が少しだけ変わることがあります。切った断面がきれいに出ないときは、切る位置を変えてやり直すと良いです。
このページでおさえること表示=回して見る/ノズル選択。 ② パン=ずらして見る(Ctrl+左)。 ③ 移動=置く場所(迷ったら中央)。 ④ 回転=向きは自分で判断。平らな面を下に、折れたくない向きは横に(Z軸は弱い)。 ⑤ 拡大縮小=均等チェックは入れたまま。 ⑥ 平らにする=面をクリックして底に。 ⑦ カット=切ると壊れる→「修復」で直す。