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Formlabs製品ガイド

プロが教えるForm 4開梱・設置ガイド|失敗しないセットアップ手順

i-MAKER 研究室 編集部 | 公開 2025.12.02 更新 2026.04.15 読了 約7分

プロが教えるForm 4開梱・設置ガイド|失敗しないセットアップ手順

「高性能なForm 4を導入したが、設置や初期設定でミスをして、高価なマシンを壊したくない」「最短で稼働させたいが、何から手をつけるべきか不安」

このような悩みをお持ちではありませんか?

Form 4は従来のSLA(光造形)機と異なり、造形スピードが劇的に向上しています。そのため、単に「箱から出して置く」だけでは不十分です。「高速回転するワークフローに耐えうる動線」を最初に設計することが、成功への近道となります。

今回は、弊社の技術チームが実際に現場で行っている、「マシンの性能を100%引き出すためのセットアップ手順」を公開します。

【準備編:理解しておくべき基本】

まず、機材の物理的なスペックと、設置に必要な環境要件を把握します。

Form 4世代のプリンターは、本体だけで重量が約22.6kgあります。また、付属品(Finish Kitやレジンタンクなど)は別箱で届く場合があるため、受け取り時は荷物の個数を確認してください。

なぜ事前の環境準備が必要なのか?

SLA(光造形)方式は、環境温度や水平度に敏感です。また、Form 4は高速造形が可能(=短時間で次々と造形物が完成する)なため、「取り出し→洗浄→二次硬化」のスペースを事前に確保しておかないと、後処理作業がボトルネックになります。

以下の表を参考に、必ず十分なスペースを確保してください。

項目 最小設置スペースの目安 備考
407mm以上 周辺機器との間隔も考慮してください
奥行き 478mm以上 背面のケーブル配線スペースを含みます
高さ 844mm以上 カバーを全開にするために必須です

【実践編:プロが教えるステップ・バイ・ステップ】

それでは、安全かつ確実にセットアップするための手順を解説します。この手順通りに進めることで、初期不良のリスクを最小限に抑えられます。

Step 1: 梱包材の解除とリフトアップ

まずは開梱です。ここで最も重要なルールは「箱と梱包材を絶対に捨てないこと」です。万が一の修理・輸送時に、この専用梱包材がないとメーカー保証対象外となるリスクがあります。

  • 外箱を固定しているプラスチックのストラップをハサミ等で切断します。
  • 外箱(段ボールの筒状の部分)を真上に引き上げて取り外します。
  • プリンター上部にある緩衝材と、同梱されている付属品を取り除きます。
  • 【重要】 本体は下箱(土台の段ボール)に残したまま、下箱の取っ手(ハンドル)を持って、箱ごと作業台へ持ち上げます。
Form 4の外箱を取り外し、下箱のハンドルを持って持ち上げる準備をしている様子
①下箱の段ボールにプリンターを入れたまま、段ボールの取っ手を持って持ち上げる。
②プリンターの底面を持ち、平らで水平な場所へ置く。

本体を直接持つのではなく、この「下箱のハンドル」を使うのが、腰への負担を減らし、かつ本体を落下させないためのプロの技術です。

Step 2: 設置と水平出し

作業台に乗せたら、保護カバー(マイクロファイバー)を外し、最終的な設置位置へ移動させます。

  • 本体底面を持ち、平らで水平な場所へ置きます(重量があるため、2人での作業を推奨します)。
  • 電源ケーブルを接続し、背面のスイッチをONにします。
  • タッチパネルの指示に従い、Wi-Fi設定などの初期セットアップを開始します。
  • 画面に「レベリング(水平出し)」の指示が表示されたら、付属の工具を使って脚の高さを調整します。
  • 画面上の水準器(円の中のドット)が中心に収まるよう、脚を回して微調整を行い、完全な水平を作ります。
Form 4のタッチパネルに表示されたレベリング(水平出し)調整画面
Form 4のタッチパネル画面。円の中の中心点に合わせるよう指示が出る。

Step 3: 洗浄環境の同時セットアップ

プリンターのセットアップと同時に、必ず「洗浄環境」を整えてください。造形が終わってから準備したのでは、レジンが垂れるなどのトラブルの元になります。

  • Finish Kitまたは洗浄機(Form Wash)をプリンターのすぐ横(利き手側推奨)に配置します。
  • 洗浄容器に「洗浄液 3D Medsupo(スリーディーメドサポ)」を注ぎます。
    ※有機則非該当で安全性が高く、コストパフォーマンスに優れるため、Form 4の高速生産にはこの洗浄液がベストチョイスです。
  • ニトリル手袋、ペーパータオルをすぐに取れる位置に配置します。
Form 4の隣に配置された洗浄機と洗浄液3D Medsupo
理想的なレイアウト例。Form 4の右隣に洗浄ステーションがあり、スムーズな動線が確保されている。

【技術パート:失敗しないためのプロの「秘訣」】

ここでは、初心者が陥りやすいミスと、長期運用を成功させるための重要なポイントを解説します。

よくある失敗:直射日光とネットワーク

初心者がやりがちな最大のミスは、「窓際に設置してしまうこと」です。Form 4のオレンジ色のカバーは紫外線をカットしますが、直射日光に長時間さらされると、タンク内のレジンが微弱な紫外線に反応し、硬化・劣化する原因になります。
必ずブラインド等で遮光できる場所に設置するか、窓から離れた場所を選んでください。

成功のポイント(運用アドバイス)

■ ここがポイント:「シリアルネーム」を管理台帳に控える

Formlabs製品にはシリアル番号(数字の羅列)の代わりに、「Adjective(形容詞)+ Animal(動物)」というユニークな名前(例:Rapid-Lion)が付けられています。
サポート問い合わせ時に必ず必要になるため、以下の手順で確認し、会社の資産管理台帳にはこの名前を登録しておきましょう。

確認方法: ホーム画面のプリンターアイコンをタップ > 左上に表示される「Form4-〇〇-〇〇」を確認。

Form 4背面のラベルとタッチパネルでのシリアルネーム確認方法
Form 4背面のネームプレート(右)と操作パネル(右)でシリアルネームが確認できる。

【応用編:さらなる効率化へ】

■ 弊社の標準ワークフロー構成

Form 4 × 洗浄液 3D Medsupo × PreForm

弊社の検証ラボでは、以下の構成を「標準(スタンダード)」として運用しています。これが最もトラブルが少なく、ランニングコストを抑えられる組み合わせです。

  • データ準備: Formlabs専用ソフトウェア PreFormを使用します。最新バージョンではForm 4向けの自動生成サポート材の除去性が向上しています。
  • 造形: Form 4の圧倒的なスピード(従来の2〜4倍)で出力します。
  • 洗浄: 洗浄液 3D Medsupoを使用します。

Form 4のように造形回転率が高い機種では、洗浄液の消費(持ち出しや汚れ)も早くなります。安価で洗浄力の高い洗浄液 3D Medsupoを使用することで、コストを気にせず常に清潔な液で洗浄でき、造形物のベタつきや白残りを防げます。

【まとめ】

本日のセットアップが、今後の安定運用の土台となります。最後にチェックリストで確認しましょう。

  • [ ] 空き箱と梱包材は捨てずに保管しましたか?
  • [ ] プリンターは完全な水平な場所に設置されましたか?
  • [ ] すぐ横に洗浄液(洗浄液 3D Medsupo推奨)の入った洗浄ステーションを準備しましたか?

出典:Form 4世代プリンターの受け取りと開梱

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i-MAKER 研究室 編集部

株式会社アイ・メーカーが運営する、ものづくり情報サイト「i-MAKER 研究室」の編集部。3Dプリンター・光造形・洗浄の現場に10年以上携わる経験をもとに、実機検証と取材を軸とした記事を制作しています。

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