【保存版】Form 4でレジンをこぼした時の対処法|清掃手順と復旧ガイド

【保存版】Form 4でレジンをこぼした時の対処法|清掃手順と復旧ガイド
「あっ! レジンをこぼしてしまった…」
造形中やタンク交換の最中、ふとした拍子にレジンが漏れてしまうトラブルは、どんなに熟練した現場でも起こり得ます。しかし、ここで焦って間違った掃除をすると、高価な Form 4 の故障や、光学系(LEDパネル)の汚染による造形精度の低下を招きかねません。
まずは深呼吸をしてください。実は、Form 4 は万が一のレジン流出を想定して設計されています。パニックにならず、正しい順序で対処すれば、マシンは安全に復旧できます。
今回は、私たちが現場で実践している「マシンを壊さないための緊急清掃フロー」を標準作業手順書(SOP)として公開します。
【準備編】作業前に理解しておくべき安全設計
作業を始める前に、Form 4 の構造を理解しておきましょう。 Form 4 のレジンタンク下部には「溝(ガター)」や「ドリップキャッチャー」が設けられています。これは、こぼれたレジンが内部の重要基板へ浸入するのを防ぐための防御壁(フェイルセーフ)です。
■ ここがポイント
「こぼしても、すぐに内部がショートするわけではない」ということです。落ち着いて、以下の準備を整えてください。
必要な機材・環境
- ニトリル手袋(必須:レジンは素手で触らないでください)
- ペーパータオル(繊維が出にくいキムワイプ等が推奨)
- 石鹸水 または ガラスクリーナー(外装・カバー用)
- 洗浄液 3D Medsupo(金属パーツ・工具洗浄用)
- 懐中電灯(内部確認用)
- 不織布ワイパー(光学系クリーニング用・毛羽立たないもの)
【実践編】プロが教える復旧ステップ・バイ・ステップ
ここからは、実際の復旧手順を解説します。順序を間違えると被害が拡大するため、必ずStep 1から順に進めてください。
Step 1: 緊急停止と電源の切断
まず最初に電気系統へのリスクを断ちます。造形中の場合はタッチスクリーンで中止し、主電源を切ります。
- 造形中の場合、タッチスクリーンの「キャンセル」をタップします。
- 背面の主電源スイッチをパチンと音がするまで押し、「0(オフ)」の位置にします。
- 安全のため、電源ケーブルをコンセントから引き抜きます。
Step 2: 消耗品の取り外し順序(ここが最重要)
消耗品を取り外す際、「上から下へ」の順序を厳守してください。逆にすると、取り外したパーツから垂れたレジンが、下の清浄なエリアを汚してしまいます。
- ビルドプラットフォームを取り外す(最優先)
最初にビルドプラットフォームを外します。これを残したままタンクを外そうとすると、プラットフォームから垂れたレジンが、タンク下のLEDパネル(光学系)を直撃します。
取り外す際は、プラットフォームの下にペーパータオルかトレーを添えて、滴下を防いでください。
- レジンカートリッジを取り外す
上部の通気キャップ(ベントキャップ)をしっかりと閉じます。
カートリッジを引き抜き、液漏れがないか確認して別のトレイに置きます。 - レジンタンクを取り外す
ミキサーのラッチを解除し、ミキサーごとタンクを取り出します。
タンク自体から漏れていないかを確認しながら、水平に持ち上げてください。
Step 3: 外部とオレンジカバーの清掃
外装やカバーに付着したレジンを拭き取ります。ここで絶対にやってはいけないことがあります。
| 清掃箇所 | 推奨クリーナー | 禁止事項 |
|---|---|---|
| オレンジ色のカバー | 石鹸水 / ガラスクリーナー | 高濃度IPAの使用(クラックの原因になります) |
| 本体シェル(外装) | 石鹸水 / 少量の中性洗剤 | 金属ヘラの使用(傷がつきます) |
ペーパータオルに「石鹸水」を含ませ、オレンジ色のカバー内外を優しく拭き取ります。
もしレジンが硬化して張り付いている場合は、プラスチック製のヘラを使用して、削り取るように除去します。金属ヘラは本体を傷つけるため使用しないでください。
Step 4: 内部エリアとZ軸の点検
消耗品を外した内部空間(キャビティ)を点検します。Form 4 は、内部への浸入を防ぐ「ドリップキャッチャー」を装備しています。
- 懐中電灯でZタワーの根元や、タンク設置面の下にある溝を照らします。
- 液体レジンが溜まっている場合、スポイトやペーパータオルで吸い取ります。
- Z軸のリードスクリュー(ネジ棒)にレジンが付着している場合は、少量の洗浄液 3D Medsupoを含ませたペーパーで拭き取ります。
※拭き取り後は、必要に応じて専用グリスを塗布してください。
Step 5: 光学系(LEDパネル・リリーステクスチャ)の保護
最後に、造形品質の要となる光学系エリアを確認します。
- タンクの下にある黒い保護面(リリーステクスチャ)を目視確認します。
- 汚れがある場合、繊維が出ない不織布ワイパー(毛羽立たないクロス)に少量の洗浄液 3D Medsupoを含ませ、円を描くように慎重に拭き取ります。
- このエリアに繊維クズや指紋が残ると、そのまま造形不良(穴あきや硬化不良)につながります。徹底的にきれいにしてください。
※もし、内部の基板やモーター付近まで大量にレジンが入り込んでいるように見える場合は、無理に分解せず、私たち販売店にご相談ください。
【技術パート】失敗しないためのプロの「運用ポイント」
緊急清掃が終わったら、再発防止と運用の最適化を考えましょう。ここでは、現場エンジニアが実践しているポイントを共有します。
よくある失敗とその回避策
- × シェルを傷だらけにする: 硬化したレジンを慌てて金属スクレーパーで削るケースが多発しています。必ずプラスチック製ヘラを使用してください。
- × バイトバルブの破損を見逃す: レジン漏れの最大の原因の一つは、カートリッジ底面のゴムパーツ「バイトバルブ」の裂けです。ここが劣化していると、供給時に止まらず溢れ出します。
成功の秘訣:工具の「完全洗浄」
清掃作業に使ったヘラ、ピンセット、ハンドル類がベタついていると、次の作業で汚れを広げる原因になります。 私たちは 洗浄液 3D Medsupo(スリーディーメドサポ)を活用して工具類を洗浄しています。
■ ここがポイント
洗浄液 3D Medsupoは、強力な洗浄力で未硬化レジンを瞬時に落とすため、工具のベタつきを一掃できます。「工具が常にクリーンであること」が、トラブルの連鎖を防ぐ最良の手段です。
【応用編】さらなる効率化へ
トラブルからの復旧後は、遅れを取り戻すために生産性を最大化しましょう。 今回のトラブル対応を通じて、メンテナンスの重要性を再確認いただけたかと思います。
弊社の推奨するベストプラクティス構成は以下の通りです。
- 造形: Form 4 の圧倒的なスピードで生産時間を短縮。
- 後処理・洗浄: 洗浄液 3D Medsupo で、ランニングコストを抑えつつ高品質な洗浄を実現。
「造形はForm 4で高速に」「後処理はMedsupoで低コストかつ確実に」。 この組み合わせこそが、万が一のトラブル時にもリカバリー可能な「心理的余裕」と「利益率」を現場にもたらします。
【まとめ】本日のチェックリスト
最後に、本日の重要ポイントを振り返ります。作業の終わりに必ずチェックしてください。
- 電源オフ: レジン流出時は、まず電源を切りケーブルを抜く。
- 取り外し順序: 必ず「ビルドプラットフォーム」から先に外す。
- カバーの保護: オレンジカバーの清掃には、洗浄液ではなく「石鹸水」を使用する。
- 原因特定: カートリッジの「バイトバルブ」が破損していないか確認する。
技術相談・サンプル請求について
「内部の奥深くまでレジンが入ってしまったかもしれない…」 「清掃したが、再起動するのが不安だ」
そのような場合は、無理に電源を入れず、弊社までご相談ください。状況に応じた適切なアドバイスをさせていただきます。また、運用の効率化に貢献する 洗浄液 3D Medsupo のサンプルや、Form 4 の実機検証についても、お気軽にお問い合わせください。
出典:Cleaning after a resin spill (Form 4 generation)

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