3DプリントとArduinoでつくる簡単ラジコンキット
3DプリンターとArduinoを使ったミニラジコンキットが登場した。Arduinoはイタリアで始まった学生向けのマイクロコントローラーキット。オープンソースのハードウェアとして、ソフトウェアに不慣れな人でも簡単にプログラミングできる機能を持つ。Arduinoは今、ラズベリーパイとともに最も注目されている技術の一つだ。
このArduinoで電子デバイスの内部を作り、外側の筐体を3Dプリントするといった取り組みが着々と登場している。今回ご紹介するミニラジコンもそのうちの一つ。キットを購入すればプログラミング不要で、スマートフォンでコントロールすることができるArduinoと、3Dプリント可能な筐体データを手に入れることが出来る。
このミニラジコンキットはArduinoの発祥の地であるイタリアのArduinoグループ3DRacersが開発したものだ。ハードウェアとソフトウェアプログラミングの触りを習得することができる新たな学習キットとして、クラウドファンディングサイトIndiegogoで資金調達を開始している。
今や世界の先進国でプログラミングと3Dプリント技術の習得を教育カリキュラムに義務付ける動きが登場しているが、楽しみながら習得出来るキットとして注目を集めそうだ。
3Dデザインはオンライン編集で10万種類のバリエーション
3DRacersが提供するミニラジコンの3DデータとArduinoボードは完全なオープンソースであり自分でカスタマイズが可能だ。自動車のデザインはオンライン上で自由に編集することが可能でさまざまな形にカスタマイズすることが出来る。気に入った形に編集したあとはデータをダウンロードし、自分の3Dプリンターかその他の3Dプリントサービスで作ることが可能だ。
この際、全世界でローカル3Dプリントサービスをつなぐ3DHUBsを利用することも出来る。その後筐体が出来たあとは既に組み立てられたArduinoのボードを挿入してラジコンとして使用できる。ちなみにコントロールにはスマートフォンアプリを使用するという方法だ。ちなみにラジコンのデザインは編集エディタを使うことでなんと10万種類ものバリエーションを再現することが可能で、自分だけのオリジナルミニラジコンを簡単にカスタマイズすることが出来る。
3DRacers動画
ちなみにキットの値段だが、ベースの一番安いのが35ドルで、Arduino基板、バッテリー、3Dプリントファイルのセット。99ドルの場合は専用のリモートコントロールボードが付属する。更に129ドルのキットでは、動画で公開されている1.2メートル×2.4メートルのレース会場キットが付属する。まさに昔楽しんだタミヤのミニ四駆が3Dプリンターで自作出来るというような感じだ。
3DRacers動画2
まとめ 教育キットとしてもおもちゃとしても楽しめる
この3DRacersの車のデザインは簡単なオンライン編集機能によって10万種類も再現できるのが特長的だ。バギーや戦車、コルベット風のスポーツカーまでそのバリエーションは子供の発想の数だけあるといっていい。また同時にArduinoは既に組み立てられたボード上のため誰でも簡単に扱えることが出来る。
これをきっかけに3Dデザインや3Dプリント、さらにはプログラミングに興味を持ってもらうことができるかもしれない。今や3Dプリントとプログラミングは今後の時代にとって必須の技術の一つだといえる。しかし同時に子供の興味をいかに惹きつけるかが課題であり、楽しめる入門キットとしては最適かもしれない。もちろん教育用だけではなくおもちゃとしても十分楽しめそうだ。昔ミニ四駆を自分で組み立てたあの楽しみが、時代を超えてデジタルとプログラミングを搭載して蘇った感じだ。
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