レゴなどの組み立ておもちゃの非互換性に着目
レゴブロックは子どもたちの創造力を育むのにとても効果的なおもちゃだ。 商品ラインナップはとても豊富で自動車や電車などの乗り物にはじまり、お城シリーズやハリーポッターシリーズなどさまざまな組み立てキットが存在する。
レゴブロックの一番の醍醐味は、一度組み立てたものをばらし、ほかの組み立てキットと自由に組み合わせることで自分だけのオリジナルなものを作り上げることだ。
特に子供は常識や決め事が無いため、お城の組み合わせキットと宇宙のスペースキットなど、全く共通点の無いキットを組み合わせることで以外なものを作り上げることがある。
こうした子供の自由な発想と、素直に実行する心は何の囚われもないものだ。そのため、レゴブロック同士だけではなく、レゴブロック以外のおもちゃとの組み合わせということも実行しようとする。
しかし、すくに互換性がないことに気づくため、そこから新たなものが生まれることは無い。こうした失望感は誰しも味わった経験があるのではないだろうか。 もしこのブロックとこのおもちゃが組み合わされば、凄いものができるのにという失望感だ。
諦めきれず粘土やテープという粘着力があるものを使って無理に組み合わせたとしても、見るも無惨なカッコ悪いものができ、結局レゴはレゴ同士、他の組み立てキットはそのラインナップ同士という使い方に戻ってしまうのだ。
しかし、いまそんな子供の創造力を無限に拡大してくれる3Dプリンターで作れるおもちゃが登場している。
子供の創造力を無限に拡大できる3Dプリントブロック
新たに登場した組み立てキットのおもちゃは、何とレゴブロックをはじめとして、異なる10種類のメーカーの組み立てキットを適合させてしまうものだ。
レゴブロック以外に対応しているおもちゃは、ケネックスというプラスチックの組み立て式おもちゃや、Tinkertoyといった木の組み立てキットなど計10種類。
free universal construction kitと呼ばれるこの斬新なおもちゃは80種類のパーツで構成されており、しかも一般的なFDMタイプの3Dプリンターで作ることが可能だ。 しかもこのブロックは全て無料で3Dデータのダウンロードサイトthingiverseで入手することができる。これを3Dプリンターでプリントし、子供達に与えればレゴブロックをはじめ、その他のおもちゃと自由に組み合わせ、さまざまなものを作り上げることができる。
しかもこのキットは一つ一つが小さいブロック状であることから3Dプリントに要する時間も極めて短時間で済んでしまう。まさに子供達の創造力を想起し、既存のおもちゃの使い方を広げてくれる発明だと言えよう。
レゴブロックをはじめ10種類のおもちゃを組み合わせ可能

80種類のブロックを使う

3Dプリント用のSTLデータは無料で公開

子供が実際に使って様々な種類のブロックを組み立てる動画
まとめ
3Dプリンターを使うことで、これまで無かったさまざまなものが登場してきている。
今回ご紹介した新たな組み立てキットfree universal construction kitもそんなプロダクトだ。このアイデアを思いつき形にしたFAT.labとSy-labの開発者も、冒頭で述べたような子供のころの失望感を味わったに違いない。
3Dプリント技術自体が、子供の創造力を育む技術として最近では教育カリキュラムに取り入れられ始めているという側面もある。 こうしたレゴブロックやその他のおもちゃと同時に、3Dプリントを体験してもらうという方法も、創造力を豊かにする方法としてはいいのではないだろうか。
既にイギリスやアメリカなどでは、小中学校レベルでも3Dプリントがカリキュラムに組み込まれようとしている。時代が変われば、その時の教育や、子供を育てる仕組みも変わっていくことだろう。
3Dプリンターを使った組立おもちゃの記事はこちらもどうぞ
i-MKAERでは光造形3DプリンターForm3+やレーザー焼結3DプリンターFuse 1、Raise3Dシリーズなど多彩な3Dプリンターのノウハウ、販売をご提供しています。ご質問や無料サンプルや無料テストプリントなどお気軽にご相談ください。