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Formlabs製品ガイド

【Form 4】造形物に縦線・ノイズが入る原因は?プロ直伝の清掃と対策ガイド

i-MAKER 研究室 編集部 | 公開 2026.01.07 更新 2026.04.15 読了 約6分

【Form 4】造形物に縦線・ノイズが入る原因は?プロ直伝の清掃と対策ガイド

「平滑であるはずの造形物の表面に、意図しない『縦線』が入ってしまったことはありませんか?」

特に意匠性が求められる試作や、クリアレジン V5のような透明素材での造形時にこの現象が起きると、非常に目立ちます。故障を疑う前にチェックすべきポイントがあります。

この縦線は、多くの場合、光学系またはForm 4 レジンタンクへの「物理的な干渉」が主な原因です。今回は、現場で実践している、Form 4の構造特性を踏まえた「最短で解決するためのメンテナンスフロー」を解説します。

【準備編】なぜ「縦線」が入るのか?

作業に入る前に、Form 4の仕組みを簡単に理解しておきましょう。 Form 4は「LFD(Low Force Display)」という方式を採用しており、下部のLEDパネルから出た光が、LPU(ライトプロセッシングユニット)とレジンタンクを通過してレジンを硬化させます。

この光の通り道に「遮蔽物(ゴミや傷)」があると、それが影となり、造形中ずっと同じ場所に影を落とし続けます。その結果、造形物全体にZ軸方向(縦)の線として現れるのです。

■ ここがポイント

光造形(SLA)において、光路の清潔さは造形品質に直結します。定期的なチェックを行うことで、トラブルを未然に防ぎましょう。

【実践編】プロが教えるステップ・バイ・ステップ

それでは、実際に私たちがサポート現場で行っている診断と対処の手順を解説します。

Step 1: 線が入る方向を確認する

まず、その線がどのような方向に入っているかを確認し、原因を切り分けます。

  • Check 1: 造形物を手に取り、積層方向(Z軸)を確認します。
  • Check 2: 線が「下から上へ垂直」に伸びていれば、今回解説する光学系またはタンクの汚れが原因です。
  • ※もし層ごとのズレ(横縞)であれば、サポート材不足や配置の問題など、別の原因が考えられます。
Form 4造形物のZ軸方向に入る垂直な線の実例写真
図:垂直な線(矢印部分)は、光の通り道にある「固定された障害物」を示唆しています

Step 2: レジンタンクの「底」を透かして見る

最も多い原因は、Form 4 レジンタンク(レジンを入れるトレイ)の底面フィルムの汚れや傷です。

作業手順

  1. プリンターからレジンタンクを取り出します。
  2. タンクを両手で持ち、底面のフィルムを天井の照明などに透かしてチェックします。
  3. 深い傷や、硬化したレジンの破片が付着していないか確認してください。これらが光を屈折させ、線を生み出します。

Step 3: LPU(ライトプロセッシングユニット)の清掃

タンクに異常がなければ、本体側のガラス面(LPU)を疑います。ここにある「リリーステクスチャ(表面の微細な凹凸)」にホコリやゴミが挟まっているケースが大半です。

清掃のポイント

エアブロワー(または圧縮空気)を用意し、LPUの表面全体に空気を吹きかけ、ホコリを飛ばします。

汚れが固着している場合は、PEC*PADなどのリントフリークロス(またはマイクロファイバークロス)を使用し、何もつけずに優しく拭き取ります。

Step 4: 「Formlabs専用ソフトウェア PreForm」でテスト造形

清掃が完了したら、必ずテストを行います。

  • Formlabs専用ソフトウェア PreFormを開きます。
  • 小さなテスト用モデル(キューブなど)を配置します。
  • 実際に造形を行い、縦線が消えているかを確認します。

【技術パート】失敗しないためのプロの「秘訣」

作業を行う際、以下の点に注意することで、機材を長持ちさせることができます。

NG行動

  • 強く擦りすぎる
    LPUやタンクのコーティングを傷つけ、修復不可能になります。
  • ティッシュを使う
    繊維(リント)が脱落し、かえってゴミを増やしてしまいます。

推奨手順

  • 専用クロスの使用
    必ずメガネ拭きのようなマイクロファイバークロスか、専用のPEC*PADを使用してください。
  • セット前の「一吹き」
    タンクを置く直前に、もう一度LPUへエアブローをするのが、私たち技術者が必ず行うルーティンです。

【応用編】洗浄まで含めた「完全なワークフロー」へ

最高の造形品質を維持するためには、「造形後の処理」までを一貫したワークフローとして捉えることが重要です。

Form 4のLPUが正常になり、縦線のない滑らかな造形物が完成したとします。しかし、その後の洗浄が不十分だと、表面に残ったレジンがベタつきや白化の原因となり、せっかくの品質が台無しになります。

弊社の推奨ワークフローでは、この仕上げ工程に洗浄液 3D Medsupo(スリーディーメドサポ)を必須ツールとして組み込んでいます。

特徴 洗浄液 3D Medsupo 一般的なIPA(参考)
洗浄力 高(白残りが少ない) 中(白化しやすい)
臭気 低臭(快適な作業環境) 強烈な刺激臭
コスト 揮発が少なく長持ち 揮発性が高く消耗が早い

「Form 4 で高速かつ高精細に造形」し、「洗浄液 3D Medsupo で表面を曇らせることなく確実に洗浄する」。 この組み合わせこそが、トラブルを減らし、現場の負担を最小限にする正解ルートです。

まとめ

本日のチェックリストを振り返ります。

  • 造形物の縦線が「Z軸方向」に伸びているか確認する。
  • Form 4 レジンタンクの底面と、LPU上のホコリを点検・清掃する。
  • 仕上げは洗浄液 3D Medsupoで確実に洗浄し、本来の表面品質を確定させる。

技術相談・サンプルについて

「清掃しても線が消えない」「LPUの交換が必要か判断できない」という場合は、弊社までご相談ください。実機での検証を含め、解決までサポートいたします。

また、洗浄液 3D Medsupoの洗浄力を試してみたい方には、サンプルや詳細資料をご案内しております。お気軽にお問い合わせください。

出典:Vertical lines (Form 4 generation)

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i-MAKER 研究室 編集部

株式会社アイ・メーカーが運営する、ものづくり情報サイト「i-MAKER 研究室」の編集部。3Dプリンター・光造形・洗浄の現場に10年以上携わる経験をもとに、実機検証と取材を軸とした記事を制作しています。

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