本文へ飛ぶ
Formlabs製品ガイド

Form 4でレジンを使い切る!新機能「ドレインカートリッジ」の使い方完全ガイド

i-MAKER 研究室 編集部 | 公開 2025.12.03 更新 2026.04.15 読了 約6分

Form 4でレジンを使い切る!新機能
「ドレインカートリッジ」の使い方完全ガイド

「カートリッジが『空』の表示になったけれど、振るとまだチャプチャプ音がする…」
Formlabs製品を長くお使いのユーザー様であれば、一度はこのような経験があるのではないでしょうか?

高価な機能性レジンを捨ててしまうのは、コスト的にも環境的にも気が引けるものです。しかし、無理に手動で逆さにしてレジンを落とそうとすると、プリンター本体やセンサーを汚すリスクがあります。

そこで今回は、Form 4 / Form 4L 世代で実装された新機能「ドレインカートリッジ(カートリッジ排出)」ツールについて解説します。この機能を使えば、安全かつ自動で残存レジンをタンクへ移送できます。

私たち販売店の技術部門でも実践している、「材料ロスを極限まで減らすための正しい手順」をマスターしましょう。

【準備編】作業前に確認すべき絶対条件

まず、この機能の概要と、実行に必要な条件を整理します。
ドレインカートリッジ機能とは、プリンターのバルブ制御(バイトバルブの開閉)を利用し、カートリッジ内の残液を重力でタンクへ排出し切る機能です。

なぜこの機能が必要なのか?

従来の手動での「絞り出し」は、レジンが勢いよく飛び出したり、カバーの外に垂れたりする事故の元でした。この自動機能を使うことで、機材を汚さずに安全なコスト削減が可能になります。

実行前の必須チェックリスト

作業を始める前に、必ず以下の2点を確認してください。

確認項目 条件・詳細
ファームウェア バージョン v1.12.0 以降 であること
レジンタンク 十分な空き容量があること(※最重要)

特にレジンタンクの空き容量は重要です。満タンに近い状態で実行すると、溢れ出し(オーバーフロー)の原因となります。

【実践編】プロが教えるステップ・バイ・ステップ

それでは、実際の操作手順を解説します。この手順通りに進めれば、失敗することはありません。

Step 1: ファームウェアとタンク状況の確認

まず、プリンター本体のタッチパネルを操作し、現在の環境が実行可能かを確認します。

  1. ホーム画面の「設定」>「システム」>「プリンタ情報」をタップし、ファームウェアが v1.12.0 以上になっていることを確認します。
  2. カバーを開け、レジンタンク(レジンを入れるトレイ) の液面を目視で確認します。
  3. 液面がタンク内の「Mixer」や「MAX線」よりも十分に下がっていることを確認してください。
Form 4の設定画面でファームウェアバージョンを確認し、レジンタンクの液面がMixerラインより下にあることを確認する様子
ファームウェアv1.12.0以上と十分なタンク空き容量が必須です

このように、タンクに余裕がある状態でのみ作業を開始します。

Step 2: 排出ツールの起動

次に、専用ツールを呼び出します。メニューの階層が少し深いため、以下の手順で進んでください。

  1. アイドル状態(待機中)のプリンター画面で、左側のメニューバーにある「設定(歯車アイコン)」をタップします。
  2. メニューリストの中から「ツール」を選択します。
  3. 項目の中にある「カートリッジを空にする」ボタンをタップします。
Form 4のタッチパネル操作。「設定」から「ツール」メニューを選び、「カートリッジの排出」をタップする手順
設定メニュー内の「ツール」から機能にアクセスします

Step 3: 自動排出プロセスの実行

機能が立ち上がったら、あとはプリンターに任せるだけです。

  1. 画面の指示に従い、排出プロセスをスタートさせます。
    ※Form 4L の場合:左右どちらのカートリッジを排出するか(あるいは両方か)を選択する画面が表示されるので、対象のカートリッジを選択します。
  2. 処理中はバルブが自動で開き、レジンが落下します。これには数分かかります。
  3. 注意: 処理中は絶対にカバーを開けたり、カートリッジを抜いたりしないでください。
Form 4のカートリッジからレジンが自動排出され、タンクへ落ちていく様子(カバー越し)
自動プロセス中はカバーを開けずに完了を待ちます

Step 4: カートリッジの取り外しと廃棄

プロセス完了の画面が表示されたら、作業終了です。

  1. カートリッジをプリンターから取り外します。
  2. この時点でカートリッジ内部は完全に空になっています。地域の産業廃棄物処理規定に従って廃棄してください。

【技術パート】失敗しないためのプロの「コツ」

非常に便利な機能ですが、運用を一歩間違えるとトラブルになります。私たち技術チームが現場で心がけている「運用のポイント」を共有します。

1. 成功のタイミングは「ボトル交換時」

この機能を使うベストなタイミングは、「造形直前」ではありません。 「造形が終わり、タンク内のレジンが消費されて液面が下がっている時」に行うのが鉄則です。これにより、オーバーフローのリスクを確実に回避できます。

2. 万が一の汚れ対策(重要)

カートリッジ交換時やタンク周りで、うっかりレジンを垂らしてしまった経験はありませんか?
このような事故が起きた場合、すぐに 洗浄液 3D Medsupo(スリーディーメドサポ)を含ませたウエスで拭き取ってください。

■ なぜ 3D Medsupo なのか?

IPA(イソプロピルアルコール)は洗浄力が強い反面、樹脂パーツを白化させたり、クラック(ひび割れ)の原因になったりすることがあります。

洗浄液 3D Medsupo は、適度な揮発性と高い洗浄力を持ちながら、プリンター本体のカバーや外装への攻撃性が低いため、機材メンテナンス用のクリーナーとしても最適です。

【応用編】さらなる効率化へ

Form 4 の圧倒的な造形スピードは、生産性を高めると同時に、材料消費のサイクルも早めます。だからこそ、今回紹介したドレイン機能での「材料ロス削減」の積み重ねが、長期的なコストメリットとして大きく効いてきます。

また、造形後の洗浄工程においても、洗浄液 3D Medsupo を標準採用することで、IPAのような強い溶剤臭に悩まされることなく、快適で安全な運用環境を維持できます。

  • 無駄なレジンは一滴も捨てない
  • 機材や人体に安全な洗浄環境を作る

これが、私たちプロが推奨する「Form 4」のサステナブルな運用ワークフローです。

まとめ

本日の作業のチェックリストです。

  • 実行前には必ずファームウェアを v1.12.0 以降 に更新する。
  • レジンタンクが溢れないよう、十分な空き容量を確認してから実行する。
  • 万が一の液垂れやメンテナンスには、洗浄液 3D Medsupo を常備して即座に対応する。

「ファームウェアの更新方法に不安がある」「実際の排出量や洗浄液 3D Medsupo の使用感を試してみたい」という方は、ぜひ弊社のショールームをご利用ください。実機を使ったデモや技術相談を随時受け付けております。

出典:Drain Cartridge (Form 4 and Form 4L generation)

\ IPA廃液の処理にお困りではありませんか? /
3D Medsupo製品と回収のイメージ

3D Medsupo(メドサポ)

非有機溶剤で「毒性なし・臭いなし」。さらに「廃液回収サービス付き」だから、面倒な産廃処理の手間とコストをゼロに。
★ キャンペーン中 今なら使用済みのIPA廃液も回収します!

Form 4 / 4L 導入のご相談

「実機で機能を確認したい」「造形サンプルの依頼」「お見積り」など
専門スタッフが丁寧にお答えします。

この記事をシェア
ご相談・無料サンプル
光造形の導入・運用、3DMedSupoのご相談

洗浄液の選定、レジンの相談、お見積りなど、お気軽にご相談ください。無料サンプルもご用意しています。

AUTHOR
i-MAKER 研究室 編集部

株式会社アイ・メーカーが運営する、ものづくり情報サイト「i-MAKER 研究室」の編集部。3Dプリンター・光造形・洗浄の現場に10年以上携わる経験をもとに、実機検証と取材を軸とした記事を制作しています。

3DMedSupo 無料サンプル

光造形の導入・運用でお困りですか?

洗浄液の選定、レジンの相談、お見積りなど、お気軽にご相談ください。

お電話: 042-444-7220(平日 9:00-17:00)