光造形3Dプリンターの洗浄液と選び方

洗浄液を選ぶには

光造形3Dプリンタ―の後処理に欠かすことができない洗浄工程ですが、洗浄に使用するための洗浄液は数種類登場しています。一般的にIPA(イソプロピルアルコール)が登場していますが、IPAは毒性が高く有機溶剤中毒予防規則(有機則)に該当することから、さまざまな管理が必要になります。ここでは、IPAに代わる洗浄液やその特長なども含めて概要と選び方をご紹介しましょう。

光造形3Dプリンターの洗浄液とは?

光造形は、液体のUVレジンに紫外線を照射して1層ずつ積層する造形方式です。液体のレジンを固体にするため、造形後に造形モデルに未硬化のレジンがこびりついています。この未硬化のレジンを洗い落とすために使用するのが洗浄液です。この洗浄液ですが、一般的にどのような種類があるのでしょうか?

洗浄液一覧比較表

3Dメディカルクリーン IPA(イソプロピルアルコール) TMP(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル)
洗浄力 ×
乾燥性 × ×
臭気 ×
有害性 ×
有規則 非該当 該当 非該当 非該当
日本での取り扱い
備考 高い洗浄力と取り扱いのしやすさ、廃棄の手間が無い。 洗浄力は高いが取り扱いが手間 日本ではほとんど取り扱っていない 水洗いレジン以外は
使用不可

3Dメディカルクリーン

3Dメディカルクリーンは、三協製薬株式会社が開発した光造形3Dプリンター専用の洗浄液です。IPA(イソプロピルアルコール)と同等の洗浄力を持ち、かつ低臭気、有毒性が低い溶剤です。また、IPAとは違い、有機溶剤中毒予防規則(有機則)に該当しないため、有機則に基づいた健康診断、局所排気装置設置、防毒マスクの使用など、有害性対策として様々な義務は不要です。さらに廃棄の回収箱がセットになっており、産業廃棄の手間と費用がゼロなのが特長です。回収されたメディカルクリーンは再利用され、環境にもやさしい洗浄液となっています。

IPA(イソプロピルアルコール)

IPA(イソプロピルアルコール)は、光造形の洗浄では一般的な溶剤です。洗浄力が高い反面、臭気があったり、有機溶剤中毒予防規則(有機則)に該当しているため、有機則に基づいた健康診断、局所排気装置設置、防毒マスクの使用など、有害性対策として様々な義務が発生します。

また使用済みのIPAは産業廃棄物処理が必要なため、産廃手続きと費用が発生します。

TMP(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル)

TMP(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル)は、IPA(イソプロピルアルコール)の代替として米国などを中心に使用されている溶剤です。可燃性が低い反面、乾燥時間がかかります。日本ではほとんど使用されていません。

水は基本的に光造形の洗浄では使用ができません。UVレジン自体が水で溶けるものではなく、一部、低価格3Dプリンターの水洗いレジンでしたら使用が可能です。

管理コストや産業廃棄の処理や
コストも考えて選ぶ

光造形3Dプリンターの洗浄液を選ぶ際には、管理コストや産業廃棄物処理の手間やコストも考えて選ぶ必要があります。IPAは前述の通り、有規則に該当することから、先任者の選定や様々な管理が義務付けられると同時に、廃液の処理には1回当たり概算で45,000円~70,000円のコストがかかります。

まとめ CSRにも配慮した洗浄液

光造形3Dプリンターで洗浄の工程は造形物の品質を高めるために必須の工程です。この洗浄液の選定や処理は、ランニングコストや周囲の使用環境といったCSRも考えた配慮が求められます。特に近年のSDGs、サステナビリティの観点からもより環境に配慮された洗浄液メディカルクリーンがお勧めです。

環境にやさしい洗浄液とお手軽洗浄サービス(オプション)

樹脂製品の洗浄に使用される洗浄液は、環境に配慮されたものや効率的な洗浄が行えるものが用意されています。また、お手軽な洗浄サービスも利用可能です。

3Dメディカルクリーン 17.7L

3Dメディカルクリーン 17.7Lは、エタコール同様毒性が低く、臭いが少なく有機則に該当しない洗浄液です。また廃液の回収もセットで行い産業廃棄物処理の手間をなくします。

3Dメディカルクリーン 4L

3Dメディカルクリーン 4Lは、エタコール同様毒性が低く、臭いが少なく有機則に該当しない洗浄液です。また廃液の回収もセットで行い産業廃棄物処理の手間をなくします。