光造形の洗浄するときの環境と注意点
光造形の洗浄の環境について
光造形3Dプリンターの洗浄の環境は、使用する洗浄液の種類によって異なります。洗浄液の種類とは、使用する洗浄液が有規則に該当するかどうかで環境も異なります。有規則とは有機溶剤中毒予防規則のことで、有規則に該当する洗浄液を使用する場合には、有機則に基づいた健康診断、局所排気装置設置、防毒マスクの使用など、有害性対策として様々な義務が発生します。
そこで、今回は光造形の洗浄するときの環境と注意点についてご紹介します。
IPA(イソプロピルアルコール)を
使用する場合の環境と注意点
IPA(イソプロピルアルコール)は、冒頭でご紹介した有規則に該当する溶剤になります。そのため光造形の洗浄にIPAを使用する場合には、有規則に基づいた環境構築に努めなければなりません。具体的には以下のような項目が挙げられます。
局所排気装置の設置
有規則では、事業者は作業する場所に局所排気装置の設置を義務付けています。局所排気装置は機械の装置だけではなく、ダクトによって外部に有害物質を廃棄するための機械で、設置や工事費なども含めると30万円~100万円前後の費用がかかります。
防毒マスク
有規則では毒性を吸い込まないためにも局所排気装置を設置したうえで作業者に防毒マスクの装着を義務付けています。そのため作業環境の設置には防毒マスクの装着が環境構築に欠かせません。
作業環境測定
さらに有規則では、作業環境測定も行う必要があります。作業環境測定は濃度の測定など、作業の環境が適切に保たれているかどうかを検査するためのもので、こちらも環境構築には欠かすことができません。
3Dメディカルクリーンを使用する場合
一方で3Dメディカルクリーンを使用する場合の環境構築はどのようなものが必要なのでしょうか。第一に、3Dメディカルクリーンは、IPAのような有規則に該当しないため、上記でご紹介したような局所排気装置や、防毒マスク、作業環境測定などは必要ありません。
3Dメディカルクリーンは、高濃度エタノール洗浄液です。IPAと比較し、洗浄力が同等で、有害性が低く、低臭気です。定期的な換気程度でご使用が可能です。
まとめ
近年では環境配慮やSDGsの意識の高まりなどから、より人と環境にやさしい洗浄の場づくりが求められています。
こうした点からも有規則に該当するIPAよりも、有毒性が低い3Dメディカルクリーンが推奨です。また3Dメディカルクリーンは再利用可能で廃棄コストも商品に含まれているのでかかりません。コスト的にも優しい洗浄液です。
環境にやさしい洗浄液とお手軽洗浄サービス(オプション)
樹脂製品の洗浄に使用される洗浄液は、環境に配慮されたものや効率的な洗浄が行えるものが用意されています。また、お手軽な洗浄サービスも利用可能です。
3Dメディカルクリーン 17.7L
3Dメディカルクリーン 17.7Lは、エタコール同様毒性が低く、臭いが少なく有機則に該当しない洗浄液です。また廃液の回収もセットで行い産業廃棄物処理の手間をなくします。
3Dメディカルクリーン 4L
3Dメディカルクリーン 4Lは、エタコール同様毒性が低く、臭いが少なく有機則に該当しない洗浄液です。また廃液の回収もセットで行い産業廃棄物処理の手間をなくします。