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ESDレジン(ESD Resin)

Form 4 / 4L 対応レジン

電子部品を静電気放電から守る治工具のための材料です。表面抵抗率 10⁵〜10⁸ Ω/sq の静電気散逸性に加え、ノッチなしアイゾット 277 J/m の耐衝撃性を持ちます。IC トレー、基板を載せる治具、組立用のつまみ工具に向く 1 本です。

法人請求書払い銀行振込発注書可最短即日発送
1L 41,200 円(税抜) 税込 45,320 円

レジン・消耗品は在庫があれば最短即日発送します。価格は 2026 年 9 月 1 日改定。

ESDレジンの特長

表面抵抗率 10⁵〜10⁸ Ω/sq の静電気散逸性
重要な電子部品を予期しない静電気放電から守り、部品の故障を防ぎます。
ノッチなしアイゾット 277 J/m・引張弾性率 1.937 GPa
高い弾性率と耐衝撃性で、生産ラインのさまざまな運用環境に耐えます。
埃や粉末が付きにくい
静電気で粉体を引き寄せないため、清浄さを保ちたい部品や筐体にも使えます。
生産現場の治工具のために設計
自動車・航空宇宙・電子製品製造の現場で使う治工具を造形する材料として開発されました。

出典: Formlabs 公式製品ページ・TDS。物性値は二次硬化後(70°C・60 分)の値です。

黒いダクト・基板を載せた治具トレー・つまみ工具・チップトレーを並べた造形例

ESDレジンの用途と造形例

ESD セーフの試作品と実製品用部品、精密電子機器のハウジング、電子機器製造用の治具・固定具・工具類が TDS の想定用途です。IC チップトレーのように、部品に直接触れながら静電気を逃がしたい治具を、必要な形で必要な数だけ手元で用意できます。量産工程の検証や、静電気で埃を引き寄せたくない部品にも使えます。

緑色のプリント基板をはめ込んだ、黒い治具トレーとねじ置き場
基板を保持する組立治具
IC を 1 個ずつ収める角穴が並んだ、黒いチップトレー 2 枚
IC チップを収めるトレー
ESD RESIN と刻印された黒いつまみ工具 3 本
部品をつまむ組立用の工具
取付フランジの付いた、黒い曲がり管のパーツ
取付フランジ付きの曲がり管

画像はいずれも Formlabs 公式の造形例です。

Formlabs 公称の物性値

ESDレジンの TDS は二次硬化後の 1 条件で値を公表しています。ESD 対策の判断材料になるのは表面抵抗率 10⁵〜10⁸ Ω/sq・体積抵抗率 10⁵〜10⁷ Ω-cm(ANSI/ESD 11.11)です。ESDレジンはエンジニアリング用レジンで、これらの電気的特性を含む TDS の値はすべて 70°C・60 分の二次硬化を行ったサンプルの測定値のため、二次硬化は必須です。

TDS 全項目。ESD 対策の要件になる電気的特性を先頭に置き、以降は TDS の並び順です。測定は積層ピッチ 100µm で造形し、Form Wash(IPA 純度 99% 以上・20 分)で洗浄した後、Form Cure で 70°C・60 分の二次硬化を行ったタイプ IV 引張棒によります。
項目二次硬化後(70°C 60 分)規格
表面抵抗率10⁵〜10⁸ Ω/sqANSI/ESD 11.11
体積抵抗率10⁵〜10⁷ Ω-cmANSI/ESD 11.11
最大引張強さ44.2 MPaASTM D638-14
引張弾性率1.937 GPaASTM D638-14
破断伸び12%ASTM D638-14
曲げ強さ61 MPaASTM D790-17
曲げ弾性率1.841 GPaASTM D790-17
ノッチ付きアイゾット26 J/mASTM D256-10
ノッチなしアイゾット277 J/mASTM D4812-11
荷重たわみ温度 @1.8MPa54.2°CASTM D648-18
荷重たわみ温度 @0.45MPa62.2°CASTM D648-18
熱膨張123.7 μm/m/°CASTM E813-13
密度1.116 g/cm³ASTM D792
ショア D 硬度90ASTM D2240

耐薬品性(24 時間浸漬での重量増加率)

1cm 角の造形品を各溶剤に 24 時間浸漬した際の重量増加率です。

溶剤増加率溶剤増加率
酢酸(5%)0.5%鉱油(重)0.1%
アセトン13.1%鉱油(軽)0.1%
漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム最大 5%)0.5%塩水(塩化ナトリウム 3.5%)0.6%
酢酸ブチル3.8%スカイドロール 50.5%
ディーゼル油0.2%水酸化ナトリウム溶液(0.025%・pH10)0.7%
ジエチルグリコールモノメチルエーテル3.6%強酸(濃塩酸)1.4%
油圧オイル0.2%トリプロピレングリコールモノメチルエーテル0.6%
過酸化水素(3%)0.6%0.7%
イソオクタン(ガソリン)0.1% 未満キシレン1.60%
IPA(イソプロピルアルコール)2.6%

出典: ESDレジン TDS(PDF・初版 2021 年 1 月)。物性は造形品の形状・向き・設定・温度、および使用した消毒または滅菌方法により変動する場合があります。

対応機種

対応プリンタForm 4 / Form 4B / Form 4L / Form 4BL
対応タンクForm 4 レジンタンク/Form 4L レジンタンク
ビルドプラットフォームForm 4 / 4L の標準・フレックス
カートリッジ1L(型番 FLESDS01・掲載 code FLB-0058)

レジンタンクの消耗目安

スタンダード系
約 72,000 層
タフ系・ゴムライク系
消耗が早い

1 枚のタンクで造形できる層数の目安(弊社の運用実績。Formlabs 公称はどの材料でも 75,000 層以上)。タフ系・ゴムライク系は樹脂の粘りが強く、フィルムの消耗が早くなります。白濁・傷が交換のサインです。

洗浄と二次硬化の手順と、洗浄液の交換目安

カタログの数値だけでは分からない部分です。毎日 Form 4 を回している運用から、手順・系統ごとの違い・洗浄液の交換時期をまとめました。

洗浄から二次硬化までの 5 ステップ

バケツ洗浄の基本手順です。Form Wash 2 などの自動洗浄機なら、手順 2〜3 がまとめて 10 分程度になります。ESDレジンはエンジニアリング用レジンなので、手順 5 の二次硬化は必須です。

1造形終了プラットフォームごと取り外し
2一次洗浄 10 分バケツにつけ置き
3二次洗浄 10 分きれいな洗浄液で 2 槽目
4乾燥自然乾燥またはエア
5二次硬化 70°C・60 分Form Cure(TDS 基準)。表面抵抗率を含む TDS の値はこの条件で測定されているため、必ず行ってください

材料の系統で、洗浄はここが変わります

同じ洗浄液でも、材料の性質で汚れ方と注意点が違います(弊社の運用実績)。ESDレジンは TDS にガラス充填の記載がない材料で、下表のリジッド系(ガラス繊維入り)には当たりません。洗浄は基本どおりの手順で行い、二次硬化を必ず実施します。

スタンダード系基本どおり。一次 10 分+二次 10 分
タフ系・ゴムライク系樹脂の粘性が強く、洗浄液の汚れが早い。交換サイクルが短くなります
リジッド系ガラス繊維が洗浄液に出ることがあります。他の材料と洗浄液を分けるのがベストです
シリコーン専用洗浄液「ソルベント」を使います

洗浄液はいつ交換するか

目安は使用量で決まります。弊社の実測ベース: 大型造形物(レジン量 250ml)を 1 日 6 回洗浄する運用の場合。

250ml × 6 回/日実測した洗浄ペース
約 1 か月洗浄液交換の目安
ベタつき取れにくくなったら交換サイン
使い始め
ベタつきが取れにくい=交換サイン
約 1 か月で交換

洗浄後もベタつきが残るようになったら、洗浄力が落ちています。使用量が少なければ交換はもっと先で大丈夫です。

洗浄液は、廃液回収が無料の 3DMedSupo。

ESDレジンの洗浄には、IPA を使わないエタノール系洗浄液 3DMedSupo が使えます。使用済みの廃液は無料で回収するので、廃液処理の手配はいりません。いま IPA で洗浄している方は、切り替えのときに残った IPA の引き取りも依頼できます。

洗浄液 3DMedSupo(廃液回収つき)→

3DMedSupo 洗浄液(一斗缶と 4L 缶)

似ている材料との違い

リジッド・耐熱系での比較。物性は二次硬化後の TDS 値、荷重たわみ温度は @0.45MPa です。ハイテンプは 80°C 120 分+160°C 180 分の熱硬化まで行った条件の値です。
材料引張強さ破断伸び荷重たわみ温度1L 税抜向いている用途
ESDレジン(本ページ)44.2 MPa12%62.2°C41,200 円静電気対策の治具・トレー
リジッド400069 MPa5.3%77°C41,200 円たわみを抑える治具・薄壁
ハイテンプ49 MPa2.3%238°C35,800 円高温にさらす試験部品・金型試作
タフ2000 V240.4 MPa79%70°C25,600 円硬さと粘りが要る機能部品

この材料に使う消耗品

Form 4 レジンタンク21,400 円(税抜・税込 23,540 円) 1 タンク 1 レジンが原則。材料ごとに 1 枚
Form 4 ビルドプラットフォーム21,400 円(税抜・税込 23,540 円)
Form 4 ミキサー9,000 円(税抜・税込 9,900 円) 洗って使い回せるので、材料ごとに揃える必要はありません

ESDレジンを使い始めるならタンクをもう 1 枚。→ 消耗品・アクセサリの一覧

よくある質問

Q. ESDレジンの表面抵抗率はどのくらいですかA. TDS 値は表面抵抗率 10⁵〜10⁸ Ω/sq、体積抵抗率 10⁵〜10⁷ Ω-cm です。測定方法は ANSI/ESD 11.11 で、いずれも二次硬化後の値です。
Q. ESDレジンの二次硬化はどの条件で行いますかA. Form Cure で 70°C・60 分が TDS の基準条件です。表面抵抗率を含む TDS の値はすべてこの条件で測定されているため、二次硬化は必ず行ってください。
Q. ESDレジンとリジッド4000 はどう選び分けますかA. 静電気対策が要件ならESDレジンです。ESD の要件がなく、たわみを抑える剛性が要るなら引張強さ 69 MPa のリジッド4000 を選びます。
Q. ESDレジンのタンクでほかのレジンを使えますかA. 原則 1 タンク 1 レジンです。ESDレジンは静電気対策の治具に使う材料なので、専用のタンクを 1 枚用意し、別の材料と混ぜない運用にしてください。

造形がうまくいかないときは

レジンは売って終わりにしません。i-MAKER で機材・材料をご購入の方は、光造形ノウハウセミナー(2 時間・都内は無料・都内以外は別途ご相談・Zoom 可)で、サポートの付け方・向き・洗浄条件まで相談できます。お急ぎのときや機材が止まっている間は、代わりの造形を依頼できるサポートプリント(有償・1 個から・最短即日発送)もあります。

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