出典: Formlabs 公式製品ページ・TDS。物性値は二次硬化後(70°C・60 分)の値です。

ESD セーフの試作品と実製品用部品、精密電子機器のハウジング、電子機器製造用の治具・固定具・工具類が TDS の想定用途です。IC チップトレーのように、部品に直接触れながら静電気を逃がしたい治具を、必要な形で必要な数だけ手元で用意できます。量産工程の検証や、静電気で埃を引き寄せたくない部品にも使えます。




画像はいずれも Formlabs 公式の造形例です。
ESDレジンの TDS は二次硬化後の 1 条件で値を公表しています。ESD 対策の判断材料になるのは表面抵抗率 10⁵〜10⁸ Ω/sq・体積抵抗率 10⁵〜10⁷ Ω-cm(ANSI/ESD 11.11)です。ESDレジンはエンジニアリング用レジンで、これらの電気的特性を含む TDS の値はすべて 70°C・60 分の二次硬化を行ったサンプルの測定値のため、二次硬化は必須です。
| 項目 | 二次硬化後(70°C 60 分) | 規格 |
|---|---|---|
| 表面抵抗率 | 10⁵〜10⁸ Ω/sq | ANSI/ESD 11.11 |
| 体積抵抗率 | 10⁵〜10⁷ Ω-cm | ANSI/ESD 11.11 |
| 最大引張強さ | 44.2 MPa | ASTM D638-14 |
| 引張弾性率 | 1.937 GPa | ASTM D638-14 |
| 破断伸び | 12% | ASTM D638-14 |
| 曲げ強さ | 61 MPa | ASTM D790-17 |
| 曲げ弾性率 | 1.841 GPa | ASTM D790-17 |
| ノッチ付きアイゾット | 26 J/m | ASTM D256-10 |
| ノッチなしアイゾット | 277 J/m | ASTM D4812-11 |
| 荷重たわみ温度 @1.8MPa | 54.2°C | ASTM D648-18 |
| 荷重たわみ温度 @0.45MPa | 62.2°C | ASTM D648-18 |
| 熱膨張 | 123.7 μm/m/°C | ASTM E813-13 |
| 密度 | 1.116 g/cm³ | ASTM D792 |
| ショア D 硬度 | 90 | ASTM D2240 |
耐薬品性(24 時間浸漬での重量増加率)
1cm 角の造形品を各溶剤に 24 時間浸漬した際の重量増加率です。
| 溶剤 | 増加率 | 溶剤 | 増加率 |
|---|---|---|---|
| 酢酸(5%) | 0.5% | 鉱油(重) | 0.1% |
| アセトン | 13.1% | 鉱油(軽) | 0.1% |
| 漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム最大 5%) | 0.5% | 塩水(塩化ナトリウム 3.5%) | 0.6% |
| 酢酸ブチル | 3.8% | スカイドロール 5 | 0.5% |
| ディーゼル油 | 0.2% | 水酸化ナトリウム溶液(0.025%・pH10) | 0.7% |
| ジエチルグリコールモノメチルエーテル | 3.6% | 強酸(濃塩酸) | 1.4% |
| 油圧オイル | 0.2% | トリプロピレングリコールモノメチルエーテル | 0.6% |
| 過酸化水素(3%) | 0.6% | 水 | 0.7% |
| イソオクタン(ガソリン) | 0.1% 未満 | キシレン | 1.60% |
| IPA(イソプロピルアルコール) | 2.6% |
出典: ESDレジン TDS(PDF・初版 2021 年 1 月)。物性は造形品の形状・向き・設定・温度、および使用した消毒または滅菌方法により変動する場合があります。
| 対応プリンタ | Form 4 / Form 4B / Form 4L / Form 4BL |
|---|---|
| 対応タンク | Form 4 レジンタンク/Form 4L レジンタンク |
| ビルドプラットフォーム | Form 4 / 4L の標準・フレックス |
| カートリッジ | 1L(型番 FLESDS01・掲載 code FLB-0058) |
1 枚のタンクで造形できる層数の目安(弊社の運用実績。Formlabs 公称はどの材料でも 75,000 層以上)。タフ系・ゴムライク系は樹脂の粘りが強く、フィルムの消耗が早くなります。白濁・傷が交換のサインです。
カタログの数値だけでは分からない部分です。毎日 Form 4 を回している運用から、手順・系統ごとの違い・洗浄液の交換時期をまとめました。
洗浄から二次硬化までの 5 ステップ
バケツ洗浄の基本手順です。Form Wash 2 などの自動洗浄機なら、手順 2〜3 がまとめて 10 分程度になります。ESDレジンはエンジニアリング用レジンなので、手順 5 の二次硬化は必須です。
材料の系統で、洗浄はここが変わります
同じ洗浄液でも、材料の性質で汚れ方と注意点が違います(弊社の運用実績)。ESDレジンは TDS にガラス充填の記載がない材料で、下表のリジッド系(ガラス繊維入り)には当たりません。洗浄は基本どおりの手順で行い、二次硬化を必ず実施します。
| スタンダード系 | 基本どおり。一次 10 分+二次 10 分 |
|---|---|
| タフ系・ゴムライク系 | 樹脂の粘性が強く、洗浄液の汚れが早い。交換サイクルが短くなります |
| リジッド系 | ガラス繊維が洗浄液に出ることがあります。他の材料と洗浄液を分けるのがベストです |
| シリコーン | 専用洗浄液「ソルベント」を使います |
洗浄液はいつ交換するか
目安は使用量で決まります。弊社の実測ベース: 大型造形物(レジン量 250ml)を 1 日 6 回洗浄する運用の場合。
洗浄後もベタつきが残るようになったら、洗浄力が落ちています。使用量が少なければ交換はもっと先で大丈夫です。
ESDレジンの洗浄には、IPA を使わないエタノール系洗浄液 3DMedSupo が使えます。使用済みの廃液は無料で回収するので、廃液処理の手配はいりません。いま IPA で洗浄している方は、切り替えのときに残った IPA の引き取りも依頼できます。

| 材料 | 引張強さ | 破断伸び | 荷重たわみ温度 | 1L 税抜 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| ESDレジン(本ページ) | 44.2 MPa | 12% | 62.2°C | 41,200 円 | 静電気対策の治具・トレー |
| リジッド4000 | 69 MPa | 5.3% | 77°C | 41,200 円 | たわみを抑える治具・薄壁 |
| ハイテンプ | 49 MPa | 2.3% | 238°C | 35,800 円 | 高温にさらす試験部品・金型試作 |
| タフ2000 V2 | 40.4 MPa | 79% | 70°C | 25,600 円 | 硬さと粘りが要る機能部品 |
| Form 4 レジンタンク | 21,400 円(税抜・税込 23,540 円) 1 タンク 1 レジンが原則。材料ごとに 1 枚 |
|---|---|
| Form 4 ビルドプラットフォーム | 21,400 円(税抜・税込 23,540 円) |
| Form 4 ミキサー | 9,000 円(税抜・税込 9,900 円) 洗って使い回せるので、材料ごとに揃える必要はありません |
ESDレジンを使い始めるならタンクをもう 1 枚。→ 消耗品・アクセサリの一覧
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ESDレジン(ESD Resin) 1L 41,200 円(税抜・税込 45,320 円)
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