出典: Formlabs 公式製品ページ・TDS。数値はいずれも二次硬化後の値です。

TDS が挙げる用途は、ロボット用のコンプライアンス機能、ウェアラブルや消費者向け製品の試作品、医療モデルや医療器具、特殊効果用の小道具や模型です。いずれも、これまで軟質ゴムやシリコンの型で作っていた部品を、手元の Form 4 から直接出すための使い方になります。




画像はいずれも Formlabs 公式の造形例です。
エラスチック50A(V2)の TDS は「グリーン状態(未硬化)/二次硬化後」の 2 条件で値を公表しており、右の列が二次硬化後の値です。エンジニアリング用レジンなので二次硬化は必須で、表のとおり二次硬化で引張強さと引裂強さが上がります。
| 項目 | グリーン状態 | 二次硬化後 | 評価方法 |
|---|---|---|---|
| 最大引張強さ | 1.7 MPa | 3.4 MPa | ASTM D412-06 (A) |
| 伸び率 50% 時の応力 | 0.5 MPa | 0.9 MPa | ASTM D412-06 (A) |
| 伸び率 100% 時の応力 | 0.9 MPa | 1.7 MPa | ASTM D412-06 (A) |
| 破断伸び | 160% | ASTM D412-06 (A) | |
| ショア硬度 | 44 | 55 | ASTM 2240 |
| 圧縮永久歪み(23°C で 22 時間) | 未試験 | 2.1% | ASTM D395-03 (B) |
| 圧縮永久歪み(70°C で 22 時間) | 未試験 | 3.1% | ASTM D395-03 (B) |
| 引裂強さ | 8.2 kN/m | 12.3 kN/m | ASTM D624-00 |
| 23°C でのロスフレックス疲労 | 未試験 | 800 | ASTM D1052、(ノッチ付き)、60° 曲げ、1 分当たり 100 サイクル |
| ベイショア弾性 | 未試験 | 18% | ASTM D2632 |
| ガラス転移温度(Tg) | 未試験 | -34.5°C | DMA |
一般的特性
TDS ではグリーン状態と二次硬化後を分けずに公表されている項目です。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 密度 | 1.01 |
| 色 | 透明 |
| 粘度(35°C) | 1400 cPs |
耐薬品性(24 時間浸漬での重量増加率)
1cm 角の造形品を各溶剤に 24 時間浸漬した際の重量増加率です。
| 溶剤 | 増加率 | 溶剤 | 増加率 |
|---|---|---|---|
| 酢酸(5%) | 1.5% | イソオクタン(ガソリン) | 15.6% |
| アセトン | 43.4% | 鉱油(軽) | 0.7% |
| IPA(イソプロピルアルコール) | 39.2% | 鉱油(重) | 0.4% |
| 漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム最大 5%) | 0.6% | 塩水(塩化ナトリウム 3.5%) | 0.6% |
| 酢酸ブチル | 133.1% | 水酸化ナトリウム溶液(0.025%・pH10) | 0.7% |
| ディーゼル油 | 7.9% | 水 | 0.7% |
| ジエチルグリコールモノメチルエーテル | 31.4% | キシレン | 163.9% |
| 油圧オイル | 3.9% | 強酸(濃塩酸) | 45.6% |
| スカイドロール 5 | 41.2% | トリプロピレングリコールメチルエーテル(TPM) | 43.6% |
| 過酸化水素(3%) | 0.9% |
出典: この材料の TDS(PDF・初版 2024 年 1 月 24 日・修正 01)。表紙の材料名は旧名の「Flexible 50AレジンV1」表記ですが、同じ PDF の下部に版数 V2 と型番 FLELCL02 が記されています。ショア硬度は製品名の 50A に対し、TDS の実測値はグリーン状態 44・二次硬化後 55 で、表には TDS の値をそのまま載せています。物性は造形品の形状・向き・設定・温度により変動する場合があります。
| 対応プリンタ | Form 4 / Form 4B / Form 4L / Form 4BL |
|---|---|
| 対応タンク | Form 4 レジンタンク/Form 4L レジンタンク |
| ビルドプラットフォーム | Form 4 / 4L の標準・フレックス |
| カートリッジ | 1L(型番 FLELCL02・掲載 code FLB-0057) |
1 枚のタンクで造形できる層数の目安(弊社の運用実績。Formlabs 公称はどの材料でも 75,000 層以上)。本材料の系統は樹脂の粘りが強く、フィルムの消耗が早くなります。白濁・傷が交換のサインです。
カタログの数値だけでは分からない部分です。毎日 Form 4 を回している運用から、手順・系統ごとの違い・洗浄液の交換時期をまとめました。
洗浄から二次硬化までの 5 ステップ
バケツ洗浄の基本手順です。Form Wash 2 などの自動洗浄機なら、手順 2〜3 がまとめて 10 分程度になります。エラスチック50A(V2)はエンジニアリング用レジンなので、手順 5 の二次硬化は必須です。
材料の系統で、洗浄はここが変わります
同じ洗浄液でも、材料の性質で汚れ方と注意点が違います(弊社の運用実績)。
| スタンダード系 | 基本どおり。一次 10 分+二次 10 分 |
|---|---|
| タフ系・ゴムライク系(本材料) | 樹脂の粘性が強く、洗浄液の汚れが早い。交換サイクルが短くなります |
| リジッド系 | ガラス繊維が洗浄液に出ることがあります。他の材料と洗浄液を分けるのがベストです |
| シリコーン | 専用洗浄液「ソルベント」を使います |
洗浄液はいつ交換するか
目安は使用量で決まります。弊社の実測ベース: 大型造形物(レジン量 250ml)を 1 日 6 回洗浄する運用の場合。
洗浄後もベタつきが残るようになったら、洗浄力が落ちています。使用量が少なければ交換はもっと先で大丈夫です。
エラスチック50A(V2)の洗浄には、IPA を使わないエタノール系洗浄液 3DMedSupo が使えます。使用済みの廃液は無料で回収するので、廃液処理の手配はいりません。いま IPA で洗浄している方は、切り替えのときに残った IPA の引き取りも依頼できます。

| 材料 | ショア硬度 | 引張強さ | 破断伸び | 引裂強さ | 1L 税抜 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| エラスチック50A(V2)(本ページ) | 55 | 3.4 MPa | 160% | 12.3 kN/m | 35,800 円 | シリコンに近い軟質試作 |
| フレキシブル80A | 83 | 10.0 MPa | 230% | 28 kN/m | 35,800 円 | 硬質ゴム・ウレタン相当の部品 |
| シリコン40A | 40A | 5 MPa | 230% | 12 kN/m | 62,800 円 | 純シリコンのシール・ガスケット |
| デュラブル | — | 28 MPa | 55% | — | 25,600 円 | 摩擦の小さい摺動部・圧縮部品 |
| Form 4 レジンタンク | 21,400 円(税抜・税込 23,540 円) 1 タンク 1 レジンが原則。材料ごとに 1 枚 |
|---|---|
| Form 4 ビルドプラットフォーム | 21,400 円(税抜・税込 23,540 円) |
| Form 4 ミキサー | 9,000 円(税抜・税込 9,900 円) 洗って使い回せるので、材料ごとに揃える必要はありません |
エラスチック50A(V2)を使い始めるならタンクをもう 1 枚。→ 消耗品・アクセサリの一覧
レジンは売って終わりにしません。i-MAKER で機材・材料をご購入の方は、光造形ノウハウセミナー(2 時間・都内は無料・都内以外は別途ご相談・Zoom 可)で、サポートの付け方・向き・洗浄条件まで相談できます。お急ぎのときや機材が止まっている間は、代わりの造形を依頼できるサポートプリント(有償・1 個から・最短即日発送)もあります。
エラスチック50A(V2)(Elastic 50A Resin V2) 1L 35,800 円(税抜・税込 39,380 円)
平日 9:00〜17:00 法人・教育機関の請求書払いに対応。見積書は即日発行、レジン・消耗品は在庫があれば最短即日発送します。