スキャン to プリントとは?
SOL PRO 3Dスキャナーは、17センチ以下のオブジェクトをフルカラーで3Dスキャン可能です。特にカラーテクスチャなどが得意で、対象物のカラーだけではなく文字情報や細かいディティールなどもスキャニング可能です。こうしたフルカラーで3Dスキャンできたデータはさまざまな3Dプリンターで出力が可能です。
SOL PROの3Dスキャンデータに対応した3Dプリンターとは?
SOL PRO 3Dスキャナーでスキャンした3Dデータはさまざまな3Dプリンターで出力が可能です。SLTデータで書き出せば低価格タイプの3Dプリンターからハイエンド機まで出力ができます。またOBJ形式のカラーデータであれば、フルカラー3Dプリンターでそのまま3Dプリント可能です。
スキャン to プリントでできること
3Dデータからそのまま3Dプリントするスキャンtoプリントのソリューションを使うとどのようなことができるのでしょうか。ここではその代表的な事例についてご紹介いたします。
試作・ラピッドプロトタイピング
スキャンto プリントで最も多様するのが試作・。ラピッドプロトタイピングでの使用です。製品開発を行う前に、既存のプロダクトやパーツなどを3Dスキャンし、そのデータを編集し3Dプリンターで出力します。試作やラピッドプロトタイピングで求められる3Dプリンターは、再現度の高さや安定性が求められます。
おすすめ機種 | おすすめ材料 | 安定性 | 価格 |
---|---|---|---|
FlashForge Creator3Pro |
PLA |
〇 |
30万円~ |
Raise E2 |
PLA |
〇 |
50万円~ |
Form3+ |
グレイレジン ドラフトV2 |
〇 |
76万円~ |
フィギュア・ミニチュア
スキャン to プリントのソリューションのもう一つの代表例がフィギュアやミニチュアでの利用です。SOL PRO 3Dスキャナーの最大の特長がフルカラー3Dスキャンの再現性の高さです。フルカラーの3Dプリンターを使えば、スキャンされたフルカラーをそのままミニチュアとして出力ができます。
おすすめ機種 | 特長 |
---|---|
Stratasys Jシリーズ |
高精度かつ高精細のフルカラー3Dプリントが可能。パントーンカラーなど再現性が高い。 |
ミマキ 3DUJ-2207 |
最大1000万色のカラー表現ができる。産業用インクジェットで培われた高い再現性。 |
XYZ PRINTING ダヴィンチColor/mini |
フルカラーのFDM 3Dプリンター。インクジェットと融合し手軽にフルカラー3Dプリントが可能。 |
FDM方式/光造形方式での代表機種
最も一般的な3DプリンターがFDM方式や光造形方式の3Dプリンターです。1台数万円から数十万円まで幅広い機種が登場しており、試作や形状確認などでも多用されています。
FDM方式/光造形方式のデータ形式
FDM方式も光造形方式も基本的には単色での3Dプリントが中心であるため使用するデータはSTL形式が一般的です。SOL PROで3DスキャンしたデータはSTL形式で保存ができます。
FlashForge Creator3Proの例 FDM 3Dプリンター
FlashFoegeのCreator3ProはFDMタイプのデスクトップ3Dプリンターの中では、低価格で安定性に優れた機種です。また積層跡も比較的目立ちにくく、3Dスキャンしたデータから大まかな形状を作るラピッドプロトタイピングには最適な機種です。1台でPLAフィラメントからABS、ポリカーボネート、ナイロンなど多彩なフィラメント材料に対応しています。
Form3+の例 光造形3Dプリンター
Form3+はデスクトップタイプの光造形3Dプリンターでは最も出荷台数が多い機種の一つです。1台で18種類の材料が使用可能で、高い安定性を誇ります。3Dスキャンしたデータもプリント可能で、グレイレジンやドラフトV2レジンといった高速造形ができる材料で出力すれば、試作開発などに最適な機種といえるでしょう。
フルカラー3Dプリンターの代表機種
SOL PROの最大の特長がフルカラーのテクスチャです。スキャンしたオブジェクトの色、テキスト情報といったテクスチャーを高品質に3Dデータ化することができます。
フルカラー3Dプリントのデータ形式
カラーの3Dデータは、対象物の三次元データであるOBJと表面の画像データであるPNG、さらにこの二つを結びつけるmtlという3つのデータで保存されます。基本的にOBJデータをクリックするとフルカラーの三次元データとして開くことができます。フルカラー3Dプリントは以下の機種で出力できます。
Stratasys Jシリーズ
フルカラー3Dプリンターの中で最も代表的な機種がStratasysのJシリーズです。インクジェットであるPolyJet方式の3Dプリンターで、CMYKWのカラー材料を配合しながらさまざまな色を表現することが可能です。その数はなんと最大50万色以上。3Dスキャンされたフルカラーデータを忠実に再現できます。
ミマキ 3DUJ-2207
ミマキのフルカラー3Dプリンターもフルカラー3Dデータの出力に最適です。ストラタシスと同様にUV硬化インクジェット方式の3Dプリンターで、小型の3DUJ-2207は1000万色のフルカラー造形が可能です。産業用のインクジェットプリンターの技術で培われた鮮やかな色調表現と高精細が最大の特長です。
XYZ PRINTING ダヴィンチColor/mini
XYZ PRINTINGのダヴィンチColor/miniは上記2機種とは違い、FDM方式のフルカラー3Dプリンターです。通常FDM方式は1本のフィラメントしか使用できないため、フルカラーは不可能ですが、XYZはインクジェット技術をFDMと融合することでそれを実現しています。PLAフィラメントをベースにCMYKのカラーインクで色付けしフルカラーの造形を可能にします。
まとめ
スキャン to プリントは3Dスキャナーの使い方の可能性を広げてくれるソリューションです。手軽なデスクトップタイプのFDM方式や光造形3Dプリンターでは試作が素早く実現できます。またフルカラー3Dプリンターを使用すれば、ミニチュアやフィギュアなどフルカラーで再現可能です。
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