細部まで正確に造形できる高解像度
いまさまざまな3Dプリンターが登場しているが、性能をはかる尺度として第一にあげられるのが解像度だろう。
いま、解像度が上がることで、より精密なディティールが再現できるようになり、あらゆる分野における3Dプリンターの役割を変えている。これまでの3Dプリンターは解像度が低く単なるカタチを把握するための試作品を作ることしかできなかった。
しかし、細部まで正確に表現できれば、それは試作品の枠を超え、より最終品に近づけることができるレベルまできている。ここ数年で3Dプリンターが注目されている最大の理由だ。
そんな解像度だが、ミクロンレベルとか、積層レベルとか言われても今ひとつ実感がわかないのではないだろうか。3プリンターの解像度のレベルを示す超極小サイズのフィギュア製作が行われている。本日は3Dプリンターの解像度を最大限表現した取り組みをご紹介。
高さ5mm幅1.3mmの精密フィギュア
まずはじめにご紹介するのは、わずか高さ5mm、幅1.3mmの精密フィギュアだ。この超極小サイズのフィギュア製作を行ったのは3Dプリント技術の専門企業scansource3dだ。scansource3dは、3Dプリンターや3Dスキャナー、3Dプリント用材料などの販売、メンテナンスを行っており、主に3Dsystemsの製品を販売している。
今回作られた極小フィギュアも3Dsystemsの高性能3DプリンターProJet 3500 HDMaxを使用したものだ。下記の画像は、scansource3dがつくった高さ5mmのフィギュアの大きさを比較したもの。
高さ5mm、幅1.3mmの精密フィギュア




ProJet 3500 HDMaxはシチズンの腕時計やシャチハタなどにも使用されている高性能な3Dプリンターで16ミクロンの解像度を誇る。16ミクロンというと、5mmの約300分の1だ。このフィギュアは3DスキャナーArtec Evaでスキャニングした後に、忠実に補正されている。
Projet 3500 HDMax

低価格光造形3Dプリンターで高さ3mmのミニチュア
次にご紹介するのは、低価格な光造形3Dプリンターを使用した極小フィギュアの製造だ。上記でご紹介した3DsystemsのProjet 3500 HDMaxは主に工業用として企業が購入するべきもので、一個人が買える価格帯ではない。
しかし、最近登場している低価格タイプの光造形3Dプリンターであれば、性能もよく、価格もリーズナブルだ。ちなみに光造形は熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂やアクリル樹脂をベースにした紫外線硬化性樹脂に、紫外線を照射し硬化させる製法。
最近では、材料開発もすすみ、ポリウレタンのゴムライク材料なども登場してきている。下記は高さ3mmのミニチュアだが、光造形3DプリンターのB9Creatorで作られている。特にデスクトップタイプではFormlabs社のForm2がSLAタイプの光造形3Dプリンターとして人気を集めている。
さすがにハイエンドモデルのProjet 3500 HDMaxの高さ5mmのフィギュアと比べると精度は若干見劣りするが、それでも高解像だ。ちなみにこのフィギュア製作を行ったのはzealotminiaturesというフィギュア製造の会社。B9Creatorの解像度はXY軸は30ミクロンだ。
B9Creatorで作られた高さ3mmのフィギュア

光造形としてFDMタイプより仕上げが綺麗なB9Creator

まとめ
上記のミニチュアでの取り組みを見てみると、高価な3DsystemsのProjet 3500 HDMaxも低価格タイプの光造形の解像度も若干の差こそあれ、そこまで見劣りをしなくなってきている。
最終品とまでいかなくとも試作品では、かなり最終品に近いモデルを作ることができるだろう。Projet 3500 HDMaxは1台1千万円以上もの高価格であるため、一企業で導入するのにもハードルが高いが、B9Creatorは約60万円程度の価格帯。単純に解像度の比較のみで3Dプリンターの性能を決めることはできないが、3Dプリンターの性能向上と低価格化はかなり進んでいる状況だ。
もちろん解像度以外にも、造形スピードの向上や素材のバリエーション拡大、マルチ素材対応などいろいろな要素のさらなる技術的向上必要だが、多くの中小企業やデザイン事務所、あるいは個人への浸透がさらに進みそうだ。
光造形の原理と仕組み、種類についてはこちらをどうぞ
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