1台であらゆる金属からプラスチックまで対応
中でも3Dファイバーレーザーマーカー『TASTE』は、小型のデスクトップタイプながら、1台で金属から樹脂まで幅広い材料にマーキングすることができる。
金属はほぼ全ての金属に対応しており、鉄はもちろんステンレスから真鍮、銅、アルミニウム、チタンなどあらゆる工業用金属に使用することができる。
また、樹脂では3Dプリンターでお馴染みのABS樹脂からスーパーエンジニアリングプラスチックのULTEMまで、さまざまなプラスチック素材への使用が開始されている(樹脂素材については透明、半透明などの色目や組成により対応不可なものあり)。
こうしたレーザーマーキングの利用はどのような用途に使用されるのだろうか。
マーキング・印字をデジタル化
もともとファイバーレーザーによるマーキングは工業製品やパーツなどの管理、トレーサビリティのためのナンバリングで利用されてきた。
これまでは、専門の職人が手で掘って刻印などを行ってきたが、職人の数の減少と共に、マーキングの手法も機械化、デジタル化されてきている。
実際、マーキングする方法はいくつかの手法があるが、ファイバーレーザーマーカーは、インクジェットタイプや打刻機などに比べて精密で消えることが無く、尚且つ『TASTE』はデスクトップタイプで使い勝手も非常に手軽だ。
ファイバーレーザーマーカーの特長
それでは『TASTE』のファイバーレーザーマーカーはどのような仕組みで、どのような特長があるのだろうか。
ファイバーレーザーマーカーとは、レーザービームによって、対象素材の表面を変質させることによってマーキングする。特長としてはレーザーの出力を変えることによって、黒、白2色のマーキングから深彫りといって表面を削ることもできる。
特にレーザービームだから精密な刻印やマーキングができるのが特長だ。その代表として一般的なバーコードはもちろんQRコード等の二次元バーコードのマーキングもできる。
STLデータの読みこみが可能。3Dプリントとの併用で広がる
また、『TASTE』 はCADやイラストレーターで作成された二次元データだけではなく立体の三次元データにも対応している。
特に3Dプリンターで一般的なSTLやOBJ形式のデータを読み込むことが可能で、3Dプリントした造形物との併用もできる。
マーキングできる形状も±20mmの段差、凹凸面、曲面などいろいろな立体形状に対応しており、円筒や円錐形まで対応している。
例えば、3Dプリンターの最大の用途の一つがカスタマイズ性だが、表面の印字などを行うには非常に手間がかかり、造形精度も限界がある。
しかし、3Dプリンターでカスタム品を造形後に、『TASTE』でレーザーマーキングを行うことで、綺麗な印字やQRコードの付与によって利用用途が大きく拡大することになる。
下記はストラタシスのABS樹脂とULTEMで3Dプリントした造形モデルに、『TASTE』でマーキングした造形物だ。こうした用途はノベルティやカスタムパーツの造形と組みあわせることでものづくりに大きな広がりが持てる。
専用ソフトは“CADやOffice、イラストレーター等の多様なファイル形式のインポートに対応”
『TASTE』は、平面のデータも幅広い形式に対応しているワードデータから、パワーポイント、イラストレーター、更には画像データのJPGやPNGなど基本的にあらゆるタイプの画像データが使用可能だ。
また専用ソフトウェア上で直接文字データを入力可能で、接続されたパソコンにインストールされているすべてのフォントの使用が可能、レイアウトや編集についてもOfficeソフトと同じような感覚で可能である。
更にオートフォーカス機能を標準搭載しており、従来のレーザーマーカーでは煩わしかった焦点距離の調整も自動で行うことができる。マーキングの位置合わせについてもワーキングエリアに表示される赤色の可視ガイド光により簡単に確認することが可能だ。
小型のデスクトップでオフィスでも使える安全性
『TASTE』はコンパクトな一体構造筐体デザインであることに加え、インターロック機能付きセフティドアを標準装備、オフィスのデスクトップでも使用できる安全性を確立している。
レーザービームを使用する工作機械はレーザー光が漏れることにより失明などの恐れがあることから安全性が十分に配慮されていなければならない。そのため『TASTE』 の場合は扉がしっかりとしまっていないとレーザーが照射されない設計になっている。
また、本体に収まりきらない大きいワークの場合には安全装置を解除した上でセフティドアを取り外しての加工作業が可能で、その場合にはレーザー保護メガネを着用し使用することができる。電源は100Vで特殊な電源環境は不要である。
まとめ
3Dファイバーレーザーマーカ-『TASTE』は、幅広い用途のマーキングに使用することができる。
機械部品や金型金属加工のパーツ管理や、医療機器のトレーサビリティ、カスタマイズ性が求められるデザインプロダクトやノベルティなどだ。3Dプリンターと組み合わせることで、形状だけではなく文字、平面デザインのカスタマイズまで広がりを持つことができる。
また、従来の金属パーツだけではなく金属3Dプリントや、3DプリントされたABSやULTEMといった熱可塑性樹脂にも対応が始まっており、更にカスタマイズ性の幅が広がりそうだ。
高性能デスクトップ 3Dファイバーレーザーマーカー『TASTE』 は
レーザー加工技術展 幕張メッセ 小間番号3-50 (株)ヨコハマシステムズで展示しております。
レーザーマーキングの評価ベンチマークテスト受付中!
また、『TASTE』 本体の販売と、印字サービスを今後展開いたします!