
光造形3Dプリンターの後処理
光造形で3Dプリントが終わったら
光造形3Dプリンターでは、造形が終了した後は、後処理が必要です。後処理の工程は主に5つの工程に分かれています。
1.プラットフォームから剥がす | 造形後に造形モデルをプラットフォームから剥がします。剥がす際のコツなどをご紹介します。 |
2.洗浄 | 造形モデルにこびりついた余分なレジンをエタコールやIPAなどのアルコール類で洗浄します。 |
3.二次硬化 | 必要に応じて、追加で紫外線と熱での二次硬化を施します。造形物の物性が増します。 |
4.サポート除去 | サポート材をはがします。手あるいはニッパーなどで剥がします。 |
5.研磨や塗装、コーティングなど | 必要に応じて研磨や塗装、コーティングを施します。 |
プラットフォームから剥がす
光造形3Dプリンターでは、造形が終わるとまず初めにプラットフォームから造形物を剥がす必要があります。このプラットフォームから剥がすのがコツがあります。造形物自体がラフトに真空状態で密着しているため、コツをつかんで剥がさないとプラットフォームに傷が付いたり、造形物が壊れてしまう可能性があります。
プラットフォームを剥がすコツ
プラットフォームを剥がすコツですが、スクレイパーとハンマーを使用します。スクレイパーをラフトの隙間に当て、ハンマーで、軽くスクレイパーをたたくと、少しずつ隙間に入ります。空気がわずかでも入れば真空状態が解消され、剥がしやすくなります。
造形モデルのレジンの洗浄
プラットフォームを剥がした後は、造形モデルの洗浄が必要です。洗浄は光造形3Dプリンターの後処理の中の主要な工程で、注意点や用意するものなどがあります。
水で洗えるのか?
洗浄はアルコール類、エタコールやIPAといった溶剤で落とすのが中心です。水では一般的なレジンは落とすことができません。一部低価格の光造形3Dプリンターでは水洗いレジンが登場していますが、水洗いレジン以外のレジンはアルコール類の洗浄液が必要です。
洗浄の注意点
注意点 | 対策 |
---|---|
環境についての注意点 | 定期的に換気できる環境にする |
作業環境 | 手袋などをし、直接アルコール類に触れないようにする。 |
洗浄時間 | つけすぎると造形物自体が溶ける可能性があるため、洗浄時間を守る。 |
廃液について | レジンが溶け出したアルコール類は産業廃棄物扱いになる。 |
廃液の処理について

光造形3Dプリンターの洗浄に使用するエタコールやIPAは、一度レジンが溶け出してしまうと、産業廃棄物扱いになります。そのため引きとり処理が必要です。
引き取り処理代行なら、ぜひ下記にお問い合わせください。

洗浄にはエタコール
光造形の洗浄にはエタコール7がおススメです。毒性やにおいが少なく、IPAと同等の洗浄力を持ちます。
造形後の二次硬化
光造形3Dプリンターでは造形後に追加で紫外線や熱を加えることで、より造形モデルを強固にしレジン本来の物性を発揮することができます。
二次硬化の時間と温度
二次硬化の時間と温度は材料の種類ごとによって異なっています。詳しくは各メーカーの材料使用時にご確認ください。
サポート材の除去
光造形ではプリント時にサポート材がついてしまいます。このサポート材は、造形を安定化させる重要な役割をになっていますが、造形後はすべて取り除きます。
サポート材除去の注意点
サポート材の除去の注意点は、無理に取り外してしまうと、造形物がえぐれてしまう可能性があります。周辺からニッパーで切り取り、直接造形モデルと接している面はなるべく表面を傷つけないようにします。
研磨・塗装・コーティング
光造形3Dプリンターは滑らかな仕上がりができるのですが、微妙な積層跡やサポート材を除去した跡が残ります。後加工として研磨や塗装、コーティングを施すことで、より綺麗な仕上がりが可能です。

研磨ツール
3Dプリンターの加工後に、最適なおススメの研磨ツール類を提供しています。
塗装
研磨が終わったあとは、光造形3Dプリンターの造形物は塗装との相性も高いです。塗装ではサーフェイサーをふくと、さらに塗装のりがよくなります。
塗料は水性塗料から、特殊塗料までさまざまな塗料が使用できます。

塗料
光造形は水性塗料から、溶剤系まで幅広い塗料に対応しています。

コーティング材
透明UVコーティングや、ゴム用コーティング材など、幅広いコーティング材が利用可能です。