光造形の洗浄液の交換時期と交換方法

光造形の洗浄液の交換について

光造形で造形を行った後に洗浄を行いますが、洗浄液は洗浄を重ねるほど濁ってきて洗浄力が落ちてきます。これは溶けだしたレジンが洗浄液と混ざりあい濃度がおちてレジンが落ちにくくなるためです。

洗浄力が落ちると、造形モデルのレジンが充分に取れなかったり、べたつきが残ったりします。また洗浄力が落ちたからといって洗浄しすぎると、造形モデルの内部に洗浄液が侵食し、造形モデル自体が溶けたり、強度が弱くなったりします

そこで適切な交換が必要になります。

交換するタイミングを計る方法

洗浄液の交換はどのタイミングで行うべきなのでしょうか?洗浄を行っていると、特に色がついたレジンを洗浄するとレジンが溶けだし透明であった洗浄液が濁ってきます。ただ色だけでは明確な交換時期は判断することができません。

また洗浄する造形物の大きさや、使用頻度などによっても異なってくるため、回数などでは判断が難しい傾向にあります。そこで一般的な交換方法についてご紹介します。

造形物のべたつきで判断する方法

第一の方法が原始的なのですが、洗浄した後の造形物のべたつきで判断する方法です。基本的な洗浄時間は10分から20分程度になりますが、洗浄後も造形モデルにレジンが残っていたりべたつきが残っている場合には、洗浄が充分ではない可能性があります。またレジンの種類によってべたつきが残りやすいものがあるので、追加で洗浄液を塗るなどの対応が必要になります。

濃度系を使用する場合

洗浄液の交換のタイミングは、洗浄液の濃度が落ちて洗浄力が落ちてきているタイミングです。そのため、濃度計を使用するという方法もあります。あらかじめ新しい洗浄液を使用する際に濃度を計測しておき、べたつきや洗浄力が落ちてきているタイミングで濃度計で計測し判断します。

洗浄液の交換方法とは

それでは次に洗浄液の交換方法についてご紹介しましょう。まず使用済みの洗浄液は産業廃棄物処理が必要になります。これは法律で決められており、水で流すなどの処理方法は行ってはなりません。

廃液の処理方法は使用する洗浄液でも異なります。

IPA(イソプロピルアルコール)を使用する場合

IPAは有機溶剤になるので、廃棄方法に注意が必要です。手順として、自治体や地元の産業廃棄物処理業者に問合せを行い、引き取りの依頼をします。その際、引き取りに必要な形で廃液をまとめます。一般的には使用済みのタンクなどに廃液をいれますが、固まったレジンが入っていたりすると処理できないなど、自治体や産業廃棄物処理業者ごとで基準などが異なるので、まずは問い合わせすることが必要です。

廃液処理には、約45,000円~70,000円近い処理費用が回数ごとにかかります。

3Dメディカルクリーンを使用する場合

3Dメディカルクリーンは、有規則に該当しない洗浄液で、再利用可能な洗浄液になります。3Dメディカルクリーンの廃棄方法は引き取り用の回収箱が商品とセットになっているため、産廃業者に問い合わせる必要がありません。またコストもかかりません。

まとめ 交換は廃液処理とセットで考える

洗浄液の交換時期と交換方法ですが、大切なことは、廃液の処理とセットで考えるという点です。使用する洗浄液の種類によっては、交換の度に処理コストがかかるケースが多く、その費用も見込んでおく必要があります。一方、3Dメディカルクリーンでは、回収箱と回収費用が製品価格に含まれているので、交換の際の手間とコストがかかりません。

環境にやさしい洗浄液とお手軽洗浄サービス(オプション)

樹脂製品の洗浄に使用される洗浄液は、環境に配慮されたものや効率的な洗浄が行えるものが用意されています。また、お手軽な洗浄サービスも利用可能です。

3Dメディカルクリーン 17.7L

3Dメディカルクリーン 17.7Lは、エタコール同様毒性が低く、臭いが少なく有機則に該当しない洗浄液です。また廃液の回収もセットで行い産業廃棄物処理の手間をなくします。

3Dメディカルクリーン 4L

3Dメディカルクリーン 4Lは、エタコール同様毒性が低く、臭いが少なく有機則に該当しない洗浄液です。また廃液の回収もセットで行い産業廃棄物処理の手間をなくします。