
3Dスキャナーハンディタイプ徹底ガイド: 特長、機能、価格とおすすめ機種
3Dスキャナーのハンディタイプの重要性と普及
近年、3Dスキャナーは様々な分野で幅広く活用されるようになりました。特に、ハンディタイプの3Dスキャナーはその持ち運びやすさと使いやすさから、教育、研究、製品設計、アートや文化財の保存、リバースエンジニアリング、品質検査、VR・AR用の3Dデータ作成など、幅広い用途で活用されています。
ハンディタイプの3Dスキャナーは、従来のデスクトップタイプに比べて手で持ってスキャンすることができるため、大型オブジェクトや対象物もスキャンすることができます。
本ガイドでは、3Dスキャナーのハンディタイプについて、その基本から種類、特長、機能、価格帯、おすすめ機種まで、わかりやすく解説し、あなたがハンディタイプの3Dスキャナーを選ぶ際に、最適なガイドとなることを目指しています。
ハンディタイプ3Dスキャナーの基本
ハンディタイプの3Dスキャナーは、実は3種類のタイプが存在します。本章では、ハンディタイプの基本や、デスクトップタイプとの違いなどをご紹介することで、どのタイプが自分のニーズに適しているかのご参考にしていただければ幸いです。

ハンディタイプ3Dスキャナーとは
ハンディタイプ3Dスキャナーは、手で持って操作できる小型の3Dスキャナーで、物体の形状やサイズをデジタルデータとして取得することができます。このタイプの3Dスキャナーは、携帯性と使いやすさが特徴であり、比較的大型の対象物がスキャンできたり、オンサイトでの測定や移動しながらの作業も可能です。
ハンディタイプの3Dスキャナーは、レーザー、ストラクチャードライト、光学式など、さまざまな技術を使用しています。これらの技術はそれぞれ特長や適用範囲が異なりますが、どの技術も高い精度と速度で3Dデータを取得することができます。
ハンディタイプとデスクトップタイプの違い
ハンディタイプとデスクトップタイプの3Dスキャナーは、主にスキャンサイズ、携帯性、使いやすさの点で違いがあります。
サイズと携帯性
ハンディタイプの3Dスキャナーは、小型で軽量であるため、持ち運びやすく、比較的大きいサイズ(20センチ以上)のスキャンが可能です。一方、デスクトップタイプは、卓上であるため、20センチ以下の小型サイズのスキャンに使用されます。
使いやすさ
ハンディタイプの3Dスキャナーは、手で持って操作することができ、大型オブジェクトや複雑な形状の対象物もスキャンしやすいです。デスクトップタイプは、固定された台座に設置されているため、対象物を台座の上に置く必要があります。
スキャン範囲
ハンディタイプの3Dスキャナーは、手で持ちながらスキャンすることができるため、広範囲の対象物を測定することが可能です。一方、デスクトップタイプの3Dスキャナーは、一定の範囲内でしかスキャンできないため、対象物の大きさが制限せれます。
精度と解像度
ハンディかデスクトップかで、精度の違いはあまりありません。精度は機種や価格で異なります。ただし、ハンディタイプは、20センチ以上の大きな対象物をスキャンする際には高精度ですが、小さいオブジェクトの場合にはデスクトップ型を使ったほうが精度よくスキャンできます。
ハンディタイプの種類
ハンディタイプの3Dスキャナーには、主にレーザータイプ、ストラクチャードライトタイプ、およびフルカラータイプがあります。それぞれのタイプは独自の特性と利点があり、用途に応じて選択することが重要です。
レーザータイプ

レーザータイプの3Dスキャナーは、レーザーライトを使用して物体の表面を照らし、その反射を検出することで3Dデータを取得します。レーザータイプの3Dスキャナーは、一般的に高い精度と速度を持っており、特に幾何学的な形状やエッジが鮮明な物体のスキャンに適しています。
利点:高い精度と速度、無光沢な表面や幾何学的な形状の物体に適している
欠点:反射する表面や透明な物体には適していない
ストラクチャードライトタイプ
ストラクチャードライトタイプの3Dスキャナーは、特定のパターンを持つ光(通常は白色LED光)を物体に投影し、その変形をカメラで捉えることで3Dデータを取得します。このタイプのスキャナーは、レーザータイプに比べて安全性が高く、高い解像度を持つことが特徴です。
利点:高い解像度。安全性が高い。色の再現性が良い(カラー情報を取得できる場合)
欠点:スキャン速度がレーザータイプに比べて遅いことがある。環境光の影響を受けやすい
フルカラータイプ

フルカラータイプの3Dスキャナーは、物体の形状と同時にカラー情報も取得できるスキャナーです。このタイプのスキャナーは、アートや文化財、映像制作など、カラー情報が重要な用途に適しています。フルカラータイプの3Dスキャナーは、レーザーまたはストラクチャードライト技術を使用することが一般的です。
利点(フルカラータイプ):カラー情報を取得できる。アートや文化財などの用途に適している。テクスチャ付きの3Dモデルを作成可能
欠点(フルカラータイプ):一部の機種では、精度が他のタイプに比べて劣る場合がある。価格が高い場合がある。反射する表面や透明な物体に対応できない場合がある
これらのタイプを理解し、用途や予算に応じて適切なハンディタイプの3Dスキャナーを選択することが、効果的な3Dスキャン作業を行う上で重要です。
ハンディタイプ3Dスキャナーの特長と機能
ポータブル性と使いやすさ
ハンディタイプ3Dスキャナーの最大の特長は、ポータブル性です。手に持って使えるため、現場での取り回しが容易で、さまざまな場所でのスキャンが可能です。また、多くのモデルが直感的な操作を実現しており、初心者でも簡単に使いこなせることが一般的です。
精度とスキャン範囲
ハンディタイプの3Dスキャナーは、精度とスキャン範囲に関しても優れています。レーザータイプやストラクチャードライトタイプのハンディタイプ3Dスキャナーは、高い精度でデータを取得できます。また、スキャン範囲が広いため、大きなオブジェクトも効率よくスキャンできます。
ソフトウェアとデータ処理
ハンディタイプ3Dスキャナーには、専用のソフトウェアが付属しており、スキャンデータの編集や後処理が可能です。またハイエンド機種ではリアルタイムにスキャンしながらデータ化を確認することが可能で、正確に3Dデータ化につなげることができます。ソフトウェアの使いやすさや機能も、ハンディタイプ3Dスキャナーの選定ポイントの1つです。
ハンディタイプの価格帯とおすすめ3Dスキャナー
ハンディタイプの3Dスキャナーは、価格帯でできることや特長などが異なっています。
50万円以下
この価格帯のハンディタイプ3Dスキャナーは、フルカラー3Dスキャンのエントリーモデルが主流です。精度やスキャン速度は高価なモデルに比べて劣りますが、20センチ以上のサイズのオブジェクトのフルカラー3Dデータ化には最適です。簡単な3Dモデリングや3DCG化の使用には十分な性能を持っています。

IREAL 2E
IREAL2Eは、フルカラーでハンディスキャンが可能な3Dスキャナーです。小型で軽量ながら、20センチ以上のサイズの高品質なカラースキャンデータを得られます。美術品や人物像のスキャンに適しており、ホビーや作品制作に活用できます。
50万円~100万円
この価格帯は基本的には50万円以下のハンディタイプのバージョンUP版になります。基本的な操作性やスキャンできる性能などは同じですが、若干スキャン精度が向上しています。同じくフルカラー3Dスキャナーで3DCGの作成用途や簡単なモデリング用に使用ができます。

EinScan H
EinScan Hは2種類の光源を搭載し高速と高分解能を実現したハイエンド3Dスキャナーです。
高精度が求められるエンジニアリング用途をはじめ幅広い分野で高品質な3Dモデリングを提供します。
100万円~300万円
この価格帯のハンディタイプ3Dスキャナーは、さらに高い精度やスキャン速度を実現しており、プロフェッショナル向けの製品が主流です。工業用途や文化財の保存、リバースエンジニアリングなど、高い精度が求められる場面で活躍します。また、多機能なソフトウェアも含まれており、データの編集や解析が柔軟に行えます。

EinScan HX
EinScan HXは2種類の光源を搭載し高速と高分解能を実現したハイエンド3Dスキャナーです。
高精度が求められるエンジニアリング用途をはじめ幅広い分野で高品質な3Dモデリングを提供します。

EinScan Pro HD
EinScan Pro HDは高解像度・高精度に加え、卓越した汎用性・究極の高効率を実現したハイエンド3Dスキャナーです。
300万円以上
この価格帯のハンディタイプ3Dスキャナーは、最高レベルの精度とスキャン速度を誇ります。非常に複雑な形状のオブジェクトのスキャンにも対応しており、リバースエンジニアリングやインスペクションなどより精度が求められるニーズに最適です。

SIMSCAN
SIMSCANは、わずか570g片手で扱うことができる高精度な工業用3Dスキャナーです。
スキャン精度は最高レベルの0.02mmを実現。リバースエンジニアリングや精度検証などプロレベルのニーズにお応えします

TRACKSCAN
TRACKSCANはマーカー不要で高精度&広範囲な3Dスキャンが可能です。
スキャナー本体にマーカーを搭載することで、大型な対象物もマーカーシールを張ることなく正確に高精度に3Dデータ化ができます。

Artec Leo
Artec Leoは、PCに接続することなく、完全にスタンドアローンでエンジニアリングレベルの高精度3Dスキャンを提供します。ワイヤレスでかつAI駆動によって、高速で正確に対象物を3Dデータ化します。
ハンディタイプ3Dスキャナーの用途
ハンディタイプの3Dスキャナーで使える具体的な用途と、推奨機種をご紹介します。

VR・AR用の3Dデータ作成
ハンディタイプ3Dスキャナーは、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)用の3Dデータ作成にも利用されています。リアルな環境を再現するためには、高い精度とフルカラーのスキャンが求められます。おすすめの機種としては、Artec Eva やIREAL 2E、 EinScan H が挙げられます。

アートと文化財の保存
アートや文化財の保存には、高い精度とディテールの再現性が重要です。また、フルカラーのスキャンが求められることもあります。この用途に適した機種としては、Artec Eva やIREAL 2E、 EinScan H が挙げられます。

リバースエンジニアリング・検査・インスペクション
リバースエンジニアリングでは、精密な3Dデータが必要です。また、ソフトウェアの機能も重要で、CADデータへの変換や編集が容易であることが求められます。この用途に適した機種としては、SimScanなどがおすすめです。
まとめ
本記事では、ハンディタイプ3Dスキャナーの基本から種類、特長と機能、価格帯、用途とおすすめ機種までを解説しました。最後に、ハンディタイプ3Dスキャナー選びのポイントを再確認しましょう。
用途に合ったタイプを選ぶ
レーザータイプ、ストラクチャードライトタイプ、フルカラータイプなど、用途に応じて適切なタイプを選ぶことが重要です。精度とスキャン範囲を考慮する:用途に応じて、必要な精度とスキャン範囲を確認しましょう。
ソフトウェアとデータ処理
機種によっては、独自のソフトウェアが必要になる場合があります。データ処理やCADデータの変換・編集が容易かどうかを確認してください。
価格帯と予算
予算に応じて、適切な価格帯の機種を選びましょう。高額な機種でも、用途に合った性能がなければ意味がありません。
ハンディタイプ3Dスキャナーは、そのポータブル性と高い性能によって、様々な分野で革新的な可能性をもたらしています。用途に合った機種を選ぶことで、効果的に活用することができるでしょう。是非テストスキャンなどお気軽にお問い合わせください。
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