Formlabs 3Dプリンターの正しい廃棄手順と安全なリセット術|Form 4移行ガイド

Form 2やForm 3など、長く活躍したプリンターが寿命を迎えた際、多くのユーザー様からいただくのが「この機械、どうやって捨てればいいの?」「レジンがついたまま廃棄して法律的に大丈夫?」というご相談です。

法人として3Dプリンターを運用する場合、適切な「分別」と「事前清掃」を行わないと、回収拒否や環境汚染、さらにはコンプライアンス違反につながるリスクがあります。

本記事では、私たち技術部門が実践している法令遵守に基づいた標準的な廃棄フローを解説します。安全に古い機材を送り出し、次世代機 Form 4 を迎えるための環境を整えましょう。

【準備編】まず理解すべき「ゴミ箱マーク」と法的責任

作業を始める前に、本体背面のラベルを確認してください。「×印のついたゴミ箱」のマーク(WEEE指令マーク)が記載されています。

これは「一般ゴミとして廃棄してはいけない」という国際的な警告です。EU圏の指令に基づくマークですが、日本国内において法人が事業活動で使用した3Dプリンターを廃棄する場合、「産業廃棄物」として処理することが法律(廃棄物処理法)で義務付けられています。

 なぜ厳密な処理が必要なのか?

  • 環境リスク: 内部に残ったUVレジンや電子基板、バッテリーが環境汚染の原因となるため。
  • 安全リスク: 不適切な処理過程での発火や化学物質の流出を防ぐため。

企業の責任として、正しい手順で処分を行いましょう。

【実践編】プロが教える廃棄前の「社内処理」4ステップ

ここでは、産業廃棄物処理業者へ引き渡す前に、ユーザー側で行うべき「無害化」と「分別」の手順を解説します。

Step 1
内部のレジン漏れ(スピル)を確認する

廃棄の理由が「レジン漏れによる故障」である場合、そのまま動かすのは危険です。まずは内部状況を確認します。

  • オレンジ色のカバーを開けます。
  • Z軸(縦の支柱)の根元や、タンクの下にあるセンサー周辺を目視で確認します。
  • 液体のレジンが溜まっている場合は、ペーパータオルで吸い取ります。

※もし内部機構の奥深くまでレジンが浸透している場合は、無理に除去しようとせず、その旨を廃棄業者へ伝達してください。

Step 2
機体の「外装クリーニング」を行う

廃棄業者に引き渡す際、機体がベタついていると作業員の安全確保のため受け入れを拒否される場合があります。以下の手順で外装を清掃します。

清掃手順

  1. ニトリル手袋を着用します。
  2. ウエスに洗浄液 3D Medsupo(スリーディーメドサポ)を適量含ませます。
  3. プリンターのオレンジ色のカバー、および金属筐体の表面を拭き上げます。
  4. 指で触れてベタつきがない状態まで仕上げます。

洗浄液 3D Medsupoは、IPA(イソプロピルアルコール)に比べて揮発が穏やかで刺激臭が少ないため、広範囲の拭き掃除でも安全に作業できます。

Step 3
付属品の取り外しと分別

プリンター本体と、レジンに触れる消耗品は素材が全く異なります。これらを全て取り外し、分別します。

プリンター本体と消耗品の分別作業
本体から取り出した消耗品(レジンタンク、レジンカートリッジ、プラットフォーム)と電源ケーブル。
対象パーツ 処分のポイント
電源・USBケーブル 背面から抜き、地域の区分に従い「廃プラスチック」や「金属くず」等へ。
ビルドプラットフォーム 本体から取り外します。金属とプラスチックの複合素材です。
レジンタンク 内部のレジンを硬化させるか、空にしてから取り外します。
レジンカートリッジ 本体背面から抜き取ります。

Step 4
専門業者への引き渡し

すべての準備が整ったら、引き渡しを行います。

  • 1. 地域の「産業廃棄物処理業者」へ連絡します。
  • 2. 品目が「廃プラスチック類」「金属くず」「廃プリント配線板」などの混合廃棄物になるかを確認し、マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付を受けます。
  • 3. 指定の場所まで運搬、または回収を依頼します。

【技術パート】失敗しないためのプロの運用ポイント

よくある失敗:消耗品の「入れっぱなし」

最も多いトラブルが、「レジンが入ったままのレジンタンク」や「使いかけのカートリッジ」を本体に挿したまま廃棄してしまうケースです。 これは輸送中の振動でレジンが漏れ出し、運搬車両を汚染する重大な事故につながります。必ず中身は空の状態(本体のみ)にしてください。

成功のポイント:分解は絶対にしない

「分別しよう」という意識が高すぎて、ドライバーで筐体を分解しようとする方がいらっしゃいますが、これは危険です。

分解禁止

Formlabs製品は精密機器であり、内部には鋭利な部品や光学系が含まれます。自己判断での分解は怪我の元です。

 仕上げの清掃

最後の拭き上げに洗浄液 3D Medsupoを使用することで、ベタつきを確実に除去し、廃棄業者の方にも安全に扱っていただけます。

【応用編】廃棄後のスペースを「生産性の中心」へ

古い機材を適切にリセットできたら、その空いたスペースは「過去の置き場」ではなく「未来の生産拠点」に変えましょう。

現在、Form 2やForm 3からの買い替えとして、最新機種 Form 4 を導入する企業が急増しています。

Form 4 は、造形スピードが劇的に向上しているだけでなく、レジンカートリッジの設計が見直され、廃棄プラスチック量を削減するなど、環境負荷への配慮も進化しています。

■ ここがポイント:推奨するベストプラクティス

「クリーンな環境」と「最新の機材 Form 4」、そして日々のメンテナンスに 洗浄液 3D Medsupo を組み合わせることで、常に清潔で生産性の高い3Dプリントルームが維持できます。

まとめ

本日の作業のチェックリストです。

  • 廃棄時は一般ゴミに混ぜず、必ず「産業廃棄物」として処理する。
  • 搬出前に洗浄液 3D Medsupoで外装のベタつきを完全に拭き取る。
  • レジンタンクやカートリッジは必ず本体から抜き取り、別々に処分する。

廃棄の手順について不安がある方や、入れ替えで Form 4 の実機動作を確認したい方は、ぜひ弊社のショールームへお越しください。実機を用いたデモンストレーションや、運用環境のご相談も承っております。

出典:Disposing of Formlabs hardware

\ IPA廃液の処理にお困りではありませんか? /
3D Medsupo製品と回収のイメージ

3D Medsupo(メドサポ)

非有機溶剤で「毒性なし・臭いなし」。さらに「廃液回収サービス付き」だから、面倒な産廃処理の手間とコストをゼロに。
★ キャンペーン中 今なら使用済みのIPA廃液も回収します!

Form 4 / 4L 導入のご相談

「実機で機能を確認したい」「造形サンプルの依頼」「お見積り」など
専門スタッフが丁寧にお答えします。