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Formlabs製品ガイド

Form 4Lの停止を防ぐ!5L直結レジンポンプ+予備タンク活用の完全ガイド

i-MAKER 研究室 編集部 | 公開 2025.12.05 読了 約6分

Form 4Lの停止を防ぐ!5L直結レジンポンプ+予備タンク活用の完全ガイド

大型造形が可能なForm 4Lを導入したものの、「月曜日の朝に出社したら、レジン切れで造形が止まっていた」という経験はありませんか?

Form 4Lはその圧倒的な造形スピードゆえに、従来の1Lカートリッジでは補充が追いつかない場面が増えています。そこで今回は、メーカーが提供する「レジンポンピングシステム(RPS)」を活用し、交換の手間を1/5に減らし、さらに予備タンク機能で停止リスクをゼロにするプロの運用フローを解説します。

準備編:なぜ今、「直結給液」が必要なのか?

レジンポンピングシステム(RPS)とは、電動ポンプを使用して5Lの大容量コンテナから直接レジンを供給するシステムです。
しかし、Form 4Lにおいてこのシステムを導入する最大のメリットは、単なる容量アップだけではありません。「ハイブリッド運用」にあります。

運用方式の比較

項目 従来の運用(1Lカートリッジ) RPS導入(5Lコンテナ)
レジン容量 1L × 2スロット 5L(外部) + 1L(予備)
交換頻度 高い(大型造形時は数時間おき) 極めて低い(数日〜1週間)
停止リスク 片方切れると停止のリスクあり 自動切り替え機能により停止ゼロ
廃棄物 カートリッジのゴミが大量に出る ボトル1本でカートリッジ5本分削減

今回は、Form 4L特有のデュアルスロット(2つの差込口)を活かした、最も安全なセットアップ手順をご紹介します。

実践編:プロが教えるステップ・バイ・ステップ

それでは、実際に機材をセットアップしていきましょう。以下の手順通りに作業を進めてください。

Step 1: 5Lコンテナのセットアップ

まず、5Lレジンコンテナを開封し、ポンプユニットに認識させる準備を行います。

  • 5Lコンテナのキャップを開け、付属のトランスファーキャップ(吸い上げ口)をしっかりとねじ込みます。
  • ポンプ本体のカードスロットに、コンテナに付属しているRFIDカード(レジンカード)を挿入します。これを行わないと、プリンターはレジンの種類を認識できません。
Form 4L用ポンプのカードスロットに、RFIDカードを挿入している手元のアップ写真
右)カードは「カチッ」と手応えがあるまで奥へ差し込んでください。

Step 2: チューブ接続と配線(Form 4L背面)

次に、ポンプとコンテナを物理的に接続し、プリンターへ信号を送るための配線を行います。ここでの不備が液漏れの原因になりますので、慎重に行ってください。

  • シリコンチューブの一方をポンプに、もう一方をコンテナのキャップに接続します。
  • 【重要】 接続部分は必ず付属の結束バンド(ジップタイ)で締め上げ、余分なバンドをニッパーでカットします。圧力がかかった際のチューブ抜けを防ぐためです。
  • ポンプから伸びているUSB-Cケーブルを、Form 4Lの背面にあるUSBポートに接続します。
大型プリンター Form 4Lの背面ポート周辺。ポンプから伸びるUSB-Cケーブルを接続する位置
Form 4Lは筐体が大きいため、必ず目視でポート位置を確認して確実に差し込んでください。

Step 3: ポンプと予備カートリッジの装填

Form 4Lは、2つのカートリッジスロットのうち、片方にレジンポンピングシステム(RPS)のポンプユニットを挿入するだけで造形を開始できます。もう一方のスロットは空でも問題ありません。

しかし、プロの現場では、空いているスロットにも「通常の1Lカートリッジ」を装填しておくことを強く推奨します。

  • RPSのポンプユニットを、どちらかの空きスロットに挿入します。
  • 残りのスロットに、同種のレジンが入った通常の1Lカートリッジを挿入します。
  • Formlabs専用ソフトウェア PreForm、または本体タッチパネルで、両方のレジン(5Lと1L)が認識されているか確認します。
Form 4Lのカバーを開けた状態。RPSポンプと通常の1Lカートリッジが両方のスロットに装填されている様子

■ ここがポイント

この構成にすることで、万が一造形中に5Lコンテナが空になっても、自動的に予備の1Lカートリッジから供給が始まり、造形が止まりません(ファームウェア1.14.0以降の機能)。これが、週末も安心してマシンを稼働させられる「プロの保険運用」です。

技術パート:失敗しないためのプロの「運用のコツ」

システムを安定稼働させるために、我々技術部門が現場で徹底しているポイントを共有します。

設置場所は「高さ」を揃える

5Lコンテナを床に置いてはいけません。ポンプの吸い上げ負荷が高くなり、供給不足の原因になります。必ずForm 4Lの設置面と同じ高さ(マシンの真横)にスペースを確保してください。

チューブの処理について

余ったチューブは、折れ曲がらない程度に「大きく円を描くように」巻いて、結束バンドなどで緩く束ねてマシンの背面や横に置いておけば、レジンの供給もスムーズに行われます。

応用編:大型造形ならではのコスト管理

Form 4Lの高速性とRPSの連続供給能力を組み合わせれば、量産体制は整います。しかし、生産量が増えれば、比例して増大するのが「洗浄コスト」です。

大型パーツを洗うための「Form Wash L」には、約40リットルもの溶剤が必要です。これをすべて純正IPAで賄い、頻繁に交換するのはコスト負担が非常に大きくなります。

そこで、弊社の量産ユーザー様の多くは、洗浄工程に洗浄液 3D Medsupo(スリーディーメドサポ)を採用されています。

  • 材料費: RPS(5Lボトル)でレジン単価を下げる。
  • 運用費: 洗浄液 3D Medsupoで、溶剤コストと交換頻度を下げる。

この「材料」と「洗浄」の両軸でコストダウンを図ることが、Form 4L運用の正解ルートです。

まとめ

本日の作業チェックリストです。

  • RPS(ポンプ)と「予備の1Lカートリッジ」の2本差しセットを行ったか。
  • 5Lコンテナはプリンターと同じ高さに設置したか。
  • Form 4L背面のUSB-C接続を忘れていないか。

「5Lコンテナを置くスペースのレイアウト相談」や、「洗浄液 3D Medsupoを使った場合の具体的なコスト試算」など、導入に際してご不明な点があれば、お気軽に弊社の技術担当までお問い合わせください。実機環境での検証に基づき、最適なプランをご提案します。

出典:Printing with the Resin Pumping System

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i-MAKER 研究室 編集部

株式会社アイ・メーカーが運営する、ものづくり情報サイト「i-MAKER 研究室」の編集部。3Dプリンター・光造形・洗浄の現場に10年以上携わる経験をもとに、実機検証と取材を軸とした記事を制作しています。

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