Form 4Lの停止を防ぐ!5L直結レジンポンプ+予備タンク活用の完全ガイド

Form 4Lの停止を防ぐ!5L直結レジンポンプ+予備タンク活用の完全ガイド
大型造形が可能なForm 4Lを導入したものの、「月曜日の朝に出社したら、レジン切れで造形が止まっていた」という経験はありませんか?
Form 4Lはその圧倒的な造形スピードゆえに、従来の1Lカートリッジでは補充が追いつかない場面が増えています。そこで今回は、メーカーが提供する「レジンポンピングシステム(RPS)」を活用し、交換の手間を1/5に減らし、さらに予備タンク機能で停止リスクをゼロにするプロの運用フローを解説します。
準備編:なぜ今、「直結給液」が必要なのか?
レジンポンピングシステム(RPS)とは、電動ポンプを使用して5Lの大容量コンテナから直接レジンを供給するシステムです。
しかし、Form 4Lにおいてこのシステムを導入する最大のメリットは、単なる容量アップだけではありません。「ハイブリッド運用」にあります。
運用方式の比較
| 項目 | 従来の運用(1Lカートリッジ) | RPS導入(5Lコンテナ) |
|---|---|---|
| レジン容量 | 1L × 2スロット | 5L(外部) + 1L(予備) |
| 交換頻度 | 高い(大型造形時は数時間おき) | 極めて低い(数日〜1週間) |
| 停止リスク | 片方切れると停止のリスクあり | 自動切り替え機能により停止ゼロ |
| 廃棄物 | カートリッジのゴミが大量に出る | ボトル1本でカートリッジ5本分削減 |
今回は、Form 4L特有のデュアルスロット(2つの差込口)を活かした、最も安全なセットアップ手順をご紹介します。
実践編:プロが教えるステップ・バイ・ステップ
それでは、実際に機材をセットアップしていきましょう。以下の手順通りに作業を進めてください。
Step 1: 5Lコンテナのセットアップ
まず、5Lレジンコンテナを開封し、ポンプユニットに認識させる準備を行います。
- 5Lコンテナのキャップを開け、付属のトランスファーキャップ(吸い上げ口)をしっかりとねじ込みます。
- ポンプ本体のカードスロットに、コンテナに付属しているRFIDカード(レジンカード)を挿入します。これを行わないと、プリンターはレジンの種類を認識できません。
Step 2: チューブ接続と配線(Form 4L背面)
次に、ポンプとコンテナを物理的に接続し、プリンターへ信号を送るための配線を行います。ここでの不備が液漏れの原因になりますので、慎重に行ってください。
- シリコンチューブの一方をポンプに、もう一方をコンテナのキャップに接続します。
- 【重要】 接続部分は必ず付属の結束バンド(ジップタイ)で締め上げ、余分なバンドをニッパーでカットします。圧力がかかった際のチューブ抜けを防ぐためです。
- ポンプから伸びているUSB-Cケーブルを、Form 4Lの背面にあるUSBポートに接続します。
Step 3: ポンプと予備カートリッジの装填
Form 4Lは、2つのカートリッジスロットのうち、片方にレジンポンピングシステム(RPS)のポンプユニットを挿入するだけで造形を開始できます。もう一方のスロットは空でも問題ありません。
しかし、プロの現場では、空いているスロットにも「通常の1Lカートリッジ」を装填しておくことを強く推奨します。
- RPSのポンプユニットを、どちらかの空きスロットに挿入します。
- 残りのスロットに、同種のレジンが入った通常の1Lカートリッジを挿入します。
- Formlabs専用ソフトウェア PreForm、または本体タッチパネルで、両方のレジン(5Lと1L)が認識されているか確認します。
■ ここがポイント
この構成にすることで、万が一造形中に5Lコンテナが空になっても、自動的に予備の1Lカートリッジから供給が始まり、造形が止まりません(ファームウェア1.14.0以降の機能)。これが、週末も安心してマシンを稼働させられる「プロの保険運用」です。
技術パート:失敗しないためのプロの「運用のコツ」
システムを安定稼働させるために、我々技術部門が現場で徹底しているポイントを共有します。
設置場所は「高さ」を揃える
5Lコンテナを床に置いてはいけません。ポンプの吸い上げ負荷が高くなり、供給不足の原因になります。必ずForm 4Lの設置面と同じ高さ(マシンの真横)にスペースを確保してください。
チューブの処理について
余ったチューブは、折れ曲がらない程度に「大きく円を描くように」巻いて、結束バンドなどで緩く束ねてマシンの背面や横に置いておけば、レジンの供給もスムーズに行われます。
応用編:大型造形ならではのコスト管理
Form 4Lの高速性とRPSの連続供給能力を組み合わせれば、量産体制は整います。しかし、生産量が増えれば、比例して増大するのが「洗浄コスト」です。
大型パーツを洗うための「Form Wash L」には、約40リットルもの溶剤が必要です。これをすべて純正IPAで賄い、頻繁に交換するのはコスト負担が非常に大きくなります。
そこで、弊社の量産ユーザー様の多くは、洗浄工程に洗浄液 3D Medsupo(スリーディーメドサポ)を採用されています。
- 材料費: RPS(5Lボトル)でレジン単価を下げる。
- 運用費: 洗浄液 3D Medsupoで、溶剤コストと交換頻度を下げる。
この「材料」と「洗浄」の両軸でコストダウンを図ることが、Form 4L運用の正解ルートです。
まとめ
本日の作業チェックリストです。
- RPS(ポンプ)と「予備の1Lカートリッジ」の2本差しセットを行ったか。
- 5Lコンテナはプリンターと同じ高さに設置したか。
- Form 4L背面のUSB-C接続を忘れていないか。
「5Lコンテナを置くスペースのレイアウト相談」や、「洗浄液 3D Medsupoを使った場合の具体的なコスト試算」など、導入に際してご不明な点があれば、お気軽に弊社の技術担当までお問い合わせください。実機環境での検証に基づき、最適なプランをご提案します。
出典:Printing with the Resin Pumping System

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