光造形3Dプリンターの洗浄液の交換と
メンテナンス

光造形3Dプリンターにおける洗浄液の役割は、 3Dプリントにおいてその仕上がりと完成度を高めるうえで、重要度が非常に高いプロセスです。

光造形の洗浄液は、 造形物から未硬化のレジンを効果的に除去するために使用されますが、使用頻度に応じた適切なタイミングで交換が必要になります。適切な洗浄液の交換は、オブジェクトの精密でなめらかなディテールを保つだけではなく、二次硬化や研磨などの後工程の品質にも影響を与えます

交換を考えた洗浄液の選択

光造形3Dプリンターの洗浄液には幾つかの種類がありますが、交換と適切な洗浄力という点から選び方をご紹介します。洗浄液は適切なタイミングでなるべく定期的に交換することが望ましいです。使用済みの廃液をためて、新しい洗浄液に入れ替えます。

3DMedSupo、交換がかんたん。

3DMedSupoは、洗浄液に回収用の空缶が付属しており、使用済みの廃液をためておくことができます。また、使用済みの廃液を入れた缶は、産業廃棄物処理を手配しなくても無料で回収ができます。新しい洗浄液が到着時にそのまま配送業者が引き取ってくれるか、専用フォームから無料回収が可能です。

一般的に産業廃棄物処理には1回あたり数万円程度の費用が発生します。

また 3DMedSupoは洗浄力、乾燥力ともにIPAと同等で、かつ毒性と臭いが少ないのが特長です。

イソプロピルアルコール(IPA)の場合

イソプロピルアルコール(IPA)は、光造形3Dプリンター用の洗浄液として最も一般的に使用される溶剤の一つです。IPAは効果的に未硬化レジンを溶かし取り除くことができます。

ただ、交換という観点からは、廃液の処理にコストがかかる点や、有機溶剤であることから使用するのにさまざまなコストがかかり、臭いや毒性が高いです

代替洗浄液のメリット

健康リスク低い

毒性や臭いが低く、作業者への健康被害が少ない。環境にやさしい運用ができる。

低コストで運用

有機溶剤に該当しないため、使用にかかわる環境構築費用、ランニングコストが低い。

廃棄コストゼロ

リサイクル処理などで廃棄コストがかからないケースがある。

洗浄液の交換時期:劣化の兆候とは

光造形3Dプリンター用の洗浄液は、時間と共にその効果を失い始めます。劣化の主な兆候には、洗浄液の色の変化、濁りや沈殿物の増加、造形物のベタつき、レジン残り、などが見てとれます。これらの現象は、洗浄液が多くのレジンや汚れを吸収し、飽和状態に達していることを示しています。

洗浄液の色の変化

繰り返し洗浄を行なっていると、洗浄液が使用したレジンで濁ってきます。使用前の洗浄液は濁りのない透明ですが、使用頻度に応じて濁りが濃くなります。使用期間が長いとレジンが沈殿しますが、洗浄液そのものも色が若干濁ります。

沈殿物の増加

洗浄をしていると、溶け出したレジンは比重が重いため洗浄液の底に沈殿します。沈殿したレジンは洗浄のたびに撹拌され徐々に洗浄力を弱めます。

造形物のベタつき

洗浄液の交換時期を判断する一番の目安が造形物のベタつきで判断します。洗浄を続けていると、レジンが溶け出して、洗浄しても造形物のベタつきがとれません。こうなると交換の一つの目安になります。

レジン残り

また洗浄力が弱くなるとレジン残りもあります。造形物の表面にレジンが残ってしまい、取り切ることができせん。とくに造形物の縁や細かい部分などにレジンが残ってしまいます。こうなると追加の洗浄が必要になります。

交換の頻度とその基準

洗浄液の交換頻度は、使用頻度、オブジェクトのサイズ、レジンの種類によって異なります。一般的に、上記で紹介した内容が一つの目安です、または特定の期間(例えば毎月)が経過した後に交換を検討することが推奨されます。定期的な洗浄液の交換は、洗浄プロセスの効率とオブジェクトの品質を維持する上で重要です。

洗浄液の適切な交換と廃棄方法

洗浄液の交換は、光造形3Dプリンターのメンテナンスにおいて重要なプロセスです。この作業を行う際は、適切な保護具(ニトリル手袋、保護メガネ、場合によってはエプロン)を着用し、換気の良い環境で行います。古い洗浄液を慎重に取り出し、廃棄用の空缶などに入れてください。

3DMedSupoの交換と廃棄方法

付属の回収缶に入れる

3DMedSupoの交換と廃棄は簡単です。付属している空の回収缶に廃液を入れるだけで完了です。

無料で自動回収

3DMedSupoの場合には、回収も製品代金に含まれているため、無料で回収サービスが受けられます。次回洗浄液お届け時に配送業者が無料で引き取ります。

IPA(イソプロピルアルコール)の場合

回収缶を購入

IPAを交換する場合には、回収缶などを用意しなければなりません。自分で購入を行います。

廃液を入れる

使用済みの洗浄液を回収缶に入れます。事前に引き取り業者に廃液の状態を伝えます

自治体によっては既定などがある場合があります。

業者に
引き取り依頼

自治体が指定する、産業廃棄物処理の業者に依頼をし、有償にて引き取り依頼を行います。

産廃処理

産業は器物処理工場にて産廃処理を行い完了です。

まとめ:定期的な交換が必要に

光造形3Dプリンターにおける洗浄液の交換とメンテナンスは、継続的な高品質な造形物の実現には欠かすことができません。定期的に洗浄液を交換することで一定の品質に保つことで、未硬化のレジンの効果的な除去を実現し、その後の後仕上げまで高品質をたもちます。

1.定期的な洗浄液の交換:洗浄液の品質を定期的にチェックし、劣化の兆候が見られたら迅速に交換します。

2.安全な作業環境の維持:洗浄作業中は適切な保護具を着用し、換気の良い環境で作業します。

3.洗浄システムのメンテナンス:洗浄トレイやフィルターなどの清掃と点検を定期的に行います。

光造形3Dプリンターの洗浄液の交換とメンテナンスは、高品質なプリント結果を得るための鍵です。これらのステップを適切に実行することで、プリント品質を最大限に高め、長期的なプリンター性能を維持することができます。

環境にやさしい洗浄液とお手軽洗浄サービス(オプション)

樹脂製品の洗浄に使用される洗浄液は、環境に配慮されたものや効率的な洗浄が行えるものが用意されています。また、お手軽な洗浄サービスも利用可能です。

3Dメディカルクリーン 17.7L

3Dメディカルクリーン 17.7Lは、エタコール同様毒性が低く、臭いが少なく有機則に該当しない洗浄液です。また廃液の回収もセットで行い産業廃棄物処理の手間をなくします。

3Dメディカルクリーン 4L

3Dメディカルクリーン 4Lは、エタコール同様毒性が低く、臭いが少なく有機則に該当しない洗浄液です。また廃液の回収もセットで行い産業廃棄物処理の手間をなくします。