メイカーズのための様々な試作ができる多機能試作機
3Dプリンターの特許切れと低価格モデルの登場は、空前のメイカームーブメントを巻き起こしている。アメリカやイギリスから始まったメイカーブームの波は日本にも押し寄せ、3Dプリンターの注目とともに、多くの個人のモノづくり、パーソナルファブリケーションの人々を生み出し始めている。
毎年開催されるMaker Faire TOKYOも今年は過去最大の盛り上がりを見せ、これから新たな産業としての期待が集まっている状況だ。そんなメイカーズたちにとって欠かすことができないツールが3Dプリンターやフライス盤などの試作機だが、今さまざまな機能を搭載した多機能試作機が登場してきている。
本日ご紹介するZmorphもそのうちの一つ。Zmorphの詳しい機能については過去の記事、ヘッド交換が簡単にできるマルチ機能搭載の試作特化型3Dプリンター「ZMorph」でご紹介しているのでそちらをご参照いただければと思うが、簡単に言うと1台で3Dプリンターから、レーザーカッター、CNCフライス盤などの機能を搭載している超多機能試作機だ。3DプリンターだけでもABSフィラメント、PLAフィラメントに始まり、セラミックやチョコレートなど様々な素材に対応している。
そんなメイカーズの試作に最適なこのZmorph,新たにファームウェアのバージョンを更新し、大幅に3Dプリンターの性能を向上させたモデル、Zmorph2.0をリリースしている。
3Dプリンターの性能がより高精度に
今回リリースされたZmorph2.0は3Dプリンターの精度を大幅に向上させるだけではなく、プリンター本体もフルメタルのアルミフレームで強化された機種にバージョンアップされている。気になるその精度だが、二つの面で性能が強化されている。まずはじめはFDMの積層ピッチが更に高性能になっている。
前回のZmorphでは、ABSフィラメントが0.2mm、PLAフィラメントが0.1mmであったが、今回のZmorph2.0では、推奨積層ピッチがABSフィラメントが0.1mm、PLAフィラメントが0.05mm~0.025mmと大幅に向上している。また、Z軸の位置決め精度が0.001mmの微細なレベルまで強化され、よりクオリティの高い試作品の製造が可能になる。気になるプリンター本体の構造も3mmと6mmのアルミフレームに、ポリカーボネートとABS樹脂プラスチックで構成され、より強固なボディとなっている。
Zmorph動画
Zmorph2.0スペック
- 作業領域:250mm×235mm×165mm
- 最大作業領域:300mm×235mm×165mm ※特殊テーブル使用時
- 対応ヘッド:FDM押出機(1.75mm、3mm)、チョコレート&ケーキ押出機、セラミック押出機、デュアルヘッド押出機、CNCフライス盤、レーザーカッター、5軸ツールヘッド
- 素材:ABS、PLA、ナイロン、セラミックス、ケーキ、チョコレート、柔らかい木材、紙、アクリル、木材、金属彫刻
- プリンターサイズ:530mm×555mm×480mm
- プリンター重量:25kg
- ソフトウェア:Voxelier
- ファームウェア:Smoothieware
- 動作温度:60℃~140℃
- プリンターカラー:ブラック、レッド、ブルー、グリーン、ホワイト&イエロー
- 液晶パネル付
- USB、無線LAN対応
まとめ 低価格な複合3Dプリンターはメイカーズを活性化させる
Zmorph2.0の価格は1499ユーロ、約22万円ほど。ヘッドを付け替えることで1台でありながら、さまざまな素材の3Dプリントに対応している上、ミリングやレーザーカッターなど、さまざまな試作が可能だ。新たな製品開発を行なうベンチャー企業や、デザイナー、そして今後ぞくぞくと登場してくるメイカーズにとっては最適な試作機なのではないだろうか。
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