スケッチアプリの水彩画を絵の具で描ける教育キットWater Color Bot

広がるアプリでのお絵かき

モノのデジタル化が進む中、実際に人の手で行っていた行為をデジタル上で行うことが増えてきている。例えばデザインソフトやスケッチソフトの開発がその最たる例だ。子どもが行なうお絵かきやスケッチなども、実際の紙に行なうのと同じように、タブレット上で行うことも頻繁に行われている。ボタン一つで、色を変えられるし、インクやマーカーなどで汚れる心配もないからだ。

しかし、こうしたデジタルで行う行為が増加する一方で、やはり実際のリアルなモノの質感や体感は欠かすことができない。本日ご紹介するプリンターは、まさにタブレットなどのデジタル上でのお絵かきを、リアルな絵の具を使ったお絵かきに再現してくれるといったもの。ソフトウェア上のペイントソフトで描いた絵が、筆を使ったプリンターで再現してくれる。本日は絵の具を使ったリアルな水彩画が描けるCNCプリンター、Water Color Botをご紹介。

12歳の少女が開発したお絵描きマシーン

このWater Color Botは、タブレットやパソコンなどのスケッチアプリで描いた水彩画を、リアルに絵の具を使って再現してくれるというもの。デジタル上で描いた通りに、筆が自動で動き、絵の具を選択して再現してくれる。開発したのは、「悪のマッドサイエンティスト研究所」と12歳の少女シルビアちゃん。

「悪のマッドサイエンティスト研究所」は教育やアートなどのオープンソースのDIYを開発する家族企業で、もともとこのWater Color Botはシルビアちゃんがプロトタイプを作り協力して製品化したものだ。下記はこのWater Color Botの動画だが、iMacのソフトを使って描いた水彩画がそのまま絵の具で再現されていく過程が見て取れる。

Water Color Bot動画

ハードウェアを学びながら組みたてられる
スケッチアプリで描いた水彩画をそのまま再現できる
開発した12歳のシルビアちゃん

2013年にキックスターターで資金調達に成功し、既に300キット出荷済みだ。価格は1台295ドルで、完全組み立て式。自分で描くお絵かきとは違った面白さを味あわせてくれる。ちなみに描けるものは、iPad専用アプリを使って描いたものだが、SVG形式のファイルであれば、描くことができる。一般的なグラフィックデータには対応していない。

まとめ ハードとデジタルの教育に最適なDIYキット

現在このWater Color Botは、は全米の文房具店やアートショップで販売されているとのこと。まさに子供向けの教育キットとして最適なプロダクトだと言えよう。例えばこの組み立てを子供が自分で行うことで、ハードとソフトの基本的な仕組みを知ることはできるだろうし、お絵かきの楽しさを知ってもらうきっかけにもなるだろう。デジタル上のデータをリアルな世界で再現する技術に触れることで、次の時代に対応した人材を育てるキットとしても有効だ。

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