小型卓上真空成型機
V.former Lab

かんたん・電源いらずの真空成形機

V.former Labはとても簡単に真空成形ができるコンパクトな卓上真空成形機です。
使い方は驚くほどかんたん。手動ポンプで真空状態を作りだし、成形シートを加熱しトレイにセットするだけ。掃除機などの吸引機も必要ないので大きな騒音が無くとても静かに成形できます。

開発者の思い

V.former Labは日産自動車株式会社のカーデザイナー杉谷昌保氏が開発した小型真空成型機です。杉谷氏は24年間にわたってコンセプトカーや実証実験のカーデザインの仕事に従事されました。V.former Labは、そこで培われた、「アイデアからかたちにする」というデザイナーとしての仕事を、子供たちに伝えたいという思いから開発された真空成型機です。杉谷氏はカーデザイナーとして仕事をする傍ら、12年間にわたって地元福井の小学校で出張授業を行い、子供たちに「絵に描いたものをカタチにする」というデザインの仕事を伝えてこられました。その際、子供たちに描いてもらった「未来のクルマ」を、“立体”にするにはどうしたらよいのかという課題から開発されたのがV.former Labです。

真空成形の仕組み

真空成形とはシート状のプラスチックを加熱し、型に押し当てて吸引し形にする成形技術です。
V.former Labは手動真空ポンプであらかじめ内蔵タンクに真空状態を作っておき、
軟らかくなったプラスチックを載せた瞬間に吸引することで立体を作り出します。

V.former Labが手動なわけ

V.former Labはポンプを使って手動で真空状態を作り出します。

電源がなく、あえて真空状態を「手で空気を抜く」という作業にしたのも、子供たちにモノづくりの仕組みや原理を知ってもらうため。また苦労して真空状態にすればするほど、成形のクオリティが高くなるという、「いいものを作る」条件を知ってもらうためです。また手動によって真空を作り出せることで吸引のための掃除機も不要。大きな音が発生しません。使用する電力もシートを過熱するためのトースターのみですみます。

V.former Labは、「ものづくりの楽しさをより多くの方々と共有したい」という開発者の思いが込められた「誰でも使える」真空成型機です。

V.former Labの4大特長

いろいろな形状に対応

いろいろなものを型として使用できます。また凹型・凸型などモノづくりの用途にも対応しています。

電源や掃除機などの設備が不要

手動で真空状態を作るため、電源が不要で大きい音がする掃除機なども必要ありません。

豊富なプラスチック材

1台でポリスチレンやPVCなどさまざまな厚さ、種類のプラスチック材料が使用できます。

高い拡張性

3Dプリンターで型を作ったり、溶かして流せる材料を組み合わせることで用途が広がります。

V.former Labでできること

試作・プロトタイプ

製品開発におけるプロトタイプが簡単に作れます。またパッケージなどの試作品開発にも最適です。

工作・おもちゃ

ミニ四駆のオリジナルカーボディやお面など子供向けの工作やおもちゃなどを作ることもできます。

お菓子(チョコレート・グミ)の型

グミやチョコレートなど溶かして流しこめるお菓子の型を作ることができます。プレゼントやお祝いにも最適です。

プラモデル用パーツの製作

プラモデルの用パーツの製作にも使用することができます。成形パーツを加えることで表現の幅が広がります。

V.former Labの使い方

1.成形素材をトレイにセットします。
セットした後、6ヶ所をクリップで留めます。

2.手動真空ポンプを30~50回引いて、本体にあるタンクに負圧を貯めます。
(目安:-0.3~-0.5bar)

3.本体上の成形台に 真空成形する「型」を乗せます。

4.トレイをオーブントースターに入れて、30~60秒ほど熱します。
(トレイ底面から5~10mm垂れ下がる位)。

5.トレイを成形台まで持っていき取っ手の付け根を親指で押すと 「シュッ」という音と共に 一瞬で立体に成形されます。

V.former Labの材料

V.former Lab1台でポリスチレンやPVCなど様々な厚さ、種類のプラスチック材を使用できます。

PS(ポリスチレン)【白】

0.45㎜厚 10枚/¥700(税抜)
柔らかく真空成形が簡単にできる。形状も良く出て、入門向け、かつ万能。

PS(ポリスチレン)【半透明】

0.5㎜厚 10枚/¥750(税抜)
若干硬め、うまく成形できるようになれば形状が一番シャープに出る。

PVC(ポリ塩化ビニル)【透明】

0.5㎜厚 10枚/¥750(税抜)
透明なカタチを作りたい時はこれ。加熱時に煙が出やすく、成形の難易度が若干高い。

3Dプリンターで広がる拡張性

3Dデータを作る

CADソフトで3Dデータを作成します。作成したデータはSTLかOBJデータで書き出し、3Dプリンターに送ります。

3Dプリントする

3Dプリンターで型をプリントします。真空成形用の型には滑らかな表面仕上げの3Dプリンターが最適です。

V.former Labで真空成形

3Dプリントした型をV.former Labの上にのせて真空成形します。

Form3で真空成形用の型を作る

Form3はFormlabs社の次世代型3Dプリンターで滑らかな仕上がりと精密な造形が特長です。
滑らかな表面が真空成形後もつづき、細かいディティールもしっかりと再現できます。後処理工程の自動化も進みます。

高精細で滑らかな造形が可能

鮮明でクリーンなレーザースポットにより非常に微細で超高精細を表現が可能になります。また、レイヤーごとの正確な位置合わせによって、まるで金型のような滑らかさを実現します。