プログラミングも配線も不要、モノを簡単にインターネット化Sparkボタン

モノをインターネット化するためには

第四の産業革命と言われるIOT、すなわちモノのインターネット化の流れが急速に押し寄せている。今後数年にかけて、あらゆる製品が、スマートフォンやタブレット端末、あるいはそのほかのウェアラブル端末でコントロールすることができるようになる。とりわけ2016年以降、その普及は爆発的に進み、一説によると600億種類ものモノがインターネットに接続できるようになるとも言われている。

こうしたモノのインターネット化を可能にするためには、プログラミングとハードウェア両方に精通している必要がある。プログラムを組むことができるだけではなく、同時に電子回路や実装といった電子機器の製造に精通していなければならない。しかし一方でこの二つの分野の技術と知識を身につけた人材はなかなかいないのが現状のところ。

アイデアが浮かんでもそれを形にして製品化まで結びつけるためには、両者を結びつける必要がある。しかしその一方で、急速のモノのインターネット化を見据えて数々の製品が登場してきている。本日ご紹介するSparkインターネットボタンもそのうちの一つ。2013年クラウドファンディングのキックスターターで56万ドルの資金調達に成功し、製品化に成功している。

コーディングやはんだ付け不要の高性能Wi-Fiモジュール

このSparkインターネットボタンは数百種類ものWebサービスを制御するためのもので、コーディングも、電子回路やはんだづけ実装も不要だ。取り付けることで、全てのモノをインターネットに接続することができる。まさにIOTを促進するための電子デバイスといっていい。

このインターネットボタンの中核を成す部分がフォトンと言われる極小のWi-Fiモジュール。大きさは切手サイズ程の大きさで価格はたった19ドルだ。このフォトンがSparkインターネットボタンのコアシステムの役割を果たしており、Arduinoと同様の機能を発揮することができる。また、このSparkが開発するツールはオープンソースで自由に拡張も可能だ。下記の動画はSparkインターネットボタンのデモ動画。

Sparkインターネットボタン動画

Sparkインターネットボタン。数百種類のWEBサービスをモノに組み込む

SparkのCEO、ザック氏によると、彼らの目的はIOTのものづくりを容易にし、促進することにある。既存のメーカーは自社製品に対する製造知識やノウハウは数多く持っているもののインターネットに接続する際には、ゼロから習得するよりは、彼らのSparkインターネットボタンを使用すれば、はるかに開発がスムーズになるはずだ。

こうしたことから、彼らのインターネットボタンを使って、既に多くのIOT製品が生まれつつある。例えばベッドをインターネットに接続して睡眠をより良いものにするプロダクトLUNAや、スプリンクラーをスマートフォンでコントロールするLono、ドリンクをミックスするFOOBAR3DLEDキューブのL3D CUBEなど、多くのインターネット化されたものが生まれている。

Sparkを利用したインターネットに接続できる多くの製品開発が登場している

まとめ インターネット化した製品開発を加速する

もののインターネット化が急速に進む中で、センサー技術や、プログラミング、さらにはハードウェアの実装に関する知識・技術を持つ人材が求められる。しかしこうした人材をすぐに確保できない企業や、ある程度立ち上げをスピードアップさせたいベンチャー企業にとってはSparkインターネットボタンのようなデバイスは最適なのではないだろうか。今後インターネット化されたモノは世の中にものすごいスピードで普及するであろうが、こうした製品開発に利用してみるのも手かもしれない。

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