広がるおもちゃの3Dプリント
3Dプリンターの普及に伴って、最も使用が期待されている業界の一つがおもちゃ業界だ。既にアメリカのおもちゃメーカー大手ハズブロが3Dsysytemsと提携しておもちゃの3Dプリントサービスを計画したり、新規でフィギュアの3Dプリントサービスを開始する企業まで登場している。
一般家庭への本格普及にはまだまだ課題を残す3Dプリンターだが、おもちゃ業界の3Dプリントサービスへの参入はいよいよ加速しそうだ。
本日はiPadでおもちゃを作れる3Dプリンター用アプリ「Modio」をご紹介。
これまでスマートフォンやタブレット端末用の3Dプリントアプリでは、写真をとれば3Dデータになる123DCatchなど、徐々に登場しつつあるが、今回ご紹介する「Modio」はMakerBotなどの低価格3Dプリンターに最適なおもちゃをiPad上でカスタマイズして作れるアプリケーションだ。
低価格3Dプリンターに適した設計
「Modio」では、オンライン上でフィギュアをカスタマイズし、そのまま3Dプリンターでプリント可能。
特長は身体や、手、足、顔など、非常に種類が豊富なボディパーツから自由にフィギュアをカスタマイズできる点だ。また、稼働する間接部分が多いため、バリエーションも豊富で、関節をまげて自由なポーズをとることもできる。
手や足など様々なボディパーツをカスタマイズできる




関節をまげて自由にポーズをとることが可能

この「Modio」で作られた3DデータはMakerbotの3Dプリンターに最適化されてあるため、ダウンロードしてミスプリントなくフィギュアを作ることが可能だ。また、ほとんどの3Dプリンターで動作するように設計されているため、それ以外のRepRapやCubeシリーズなどでも使用できる。
「Modio」動画
まとめ
「Modio」は現在アップルのiOSアプリストアで無料でダウンロード可能。
ちなみに、この「Modio」のアプリはMakerbotが開発者やスタートアップ企業向けに提供する無料アプリ、Makerbot開発者プログラムに参加して作られたものだ。この開発者プログラムは、「Modio」以外にスマホケースの3Dプリントカスタマイズを行う企業などが参加している。
低価格帯のデスクトップ3Dプリンターは今年に入って毎週のように登場している中、おもちゃの3Dプリントサービスはこれから本格的に浸透し始める可能性が高い。
低価格3Dプリンターは造形精度が決していいとは言えないが、性能が向上し、将来的に一般家庭に普及したときに、当たり前のようにアプリで操作して作るということが普及するかもしれない。
また、3Dプリンターの性能が向上することで、3Dデータで表現できるバリエーションが拡大するだろうし、作れる範囲も拡大するに違いない。
特に日本でもフィギュアやガンダムのプラモデルなどは根強いファン層が多いため、3Dプリンターで表現できる幅が広がれば、カスタマイズのサービスも登場するだろう。
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