Form3+取材。クリアレジンで全世界に評価される異色のネイルアーティスト

Form3+とクリアレジンで3Dプリントアートネイル

3Dプリンターの最大の魅力の一つが、これまでにない形を作り出すことで、新たな価値を生み出せる点だ。

デジタルデータから直接造形を行うことで、従来の金型量産や切削加工では表現できない形を作ることができる。特にファッションの領域で3Dプリンターが重宝されている理由の一つがこの“表現力”だ。新たな感性やデザインを具現化することで、これまでにない価値を創造する。

今回はアートやファッションの領域で活躍するネイルアーティストTomoya Nakagawa氏にForm3+やForm2とクリアレジンで作られた3Dプリントネイルについてお話を伺いました。

Tomoya Nakagawa氏にお話しを伺いました。

クリアレジンとは?

クリアレジンはFormlabsの光造形3DプリンターForm3+Form3LForm3B∔Form2などで使用できる透明材料である。

3Dプリンターの材料の中で透明性を実現できる種類は光造形方式かインクジェット方式が代表的ですが、Formlabsのクリアレジンは高い透明性とコストパフォーマンスに優れた材料だ。

特に、Form3、Form3+では透明度がForm2に比べて高くなっている。

またクリアレジンの特長の一つが、造形後に研磨やコーティングといった後加工を施すことで、透明性をより高めることができる。今回ご紹介する中川氏のネイル作品も後仕上げを施すことで高い透明度を表現している。

異色の経歴を持つアーティストTomoya Nakagawa氏

Tomoya Nakagawa氏は異色のネイルアーティストとして、ワールドワイドにその作品が評価されている。

歌手のビョークをはじめ数多くのアーティストなどからの依頼を受け、作品を手掛けている。その独特のデザインから日本テレビの番組「マツコ会議」でも紹介されるほどだ。現在は日本と米国の2か国を拠点にネイル作品にとどまらない革新的な作品を生み出している。

そんなTomoya Nakagawa氏については「マツコ 異色のネイリストの生き様に感心「苦しい部分もないと自由は手に入らない」(出典:|マツコ会議|日本テレビ (ntv.co.jp) で詳しくご紹介されているが、アパレルショップ、浮き輪ブランドでの起業、漁師という異色の経歴を持っている。

Tomoya Nakagawa氏がネイルづくりを始めたのは、アメリカ滞在中、コロナ禍が直撃したことでパートナーにネイルづくりを教えてもらったのがきっかけとのことだ。

漁師をしていた経験と独自の感性からすぐにその才能を開花し、インスタグラムで作品を公開したところ、歌手のビョークの目に留まり、作品作りの依頼が舞い込んだ。以来、オリジナルの多彩なネイル作品を公開している。
Tomoya Nakagawa氏のインスタグラムでは多数の作品が公開されている。

独自の感性で有名アーティストの作品など多数を手掛ける

Tomoya Nakagawa氏の作品は漁師をしていた時の経験が影響を与えており、海の生き物ならではの形に加え、Nakagawa氏の感性が融合した形状をしている。造形にあたってはアイデアやデザインを行いCADで設計し、その後はForm2やForm3+でプリントを行う。

「作品は一つずつデザインし3Dプリントを行っています。Formlabsのクリアレジンは高い透明の表現ができますが、造形後には研磨を行い、その上からレジンでコーティングを施すことでとても高い透明度を表現することができます。また色付けには調色を行った塗料を使いエアブラシで塗装を行っています。」(Tomoya Nakagawa氏)

取材当日も繊細で透明度が高い作品を持参いただきました。

Form2やForm3+の特長の一つが高い造形安定性だ。特にTomoya Nakagawa氏の作品のような流線形の形状は光造形方式やインクジェット方式でしか表現が難しく、光造形方式でもプリント方向やサポート材の設定をしっかり行わないと造形ミスをする可能性がある。

Form3+の安定性と高い透明性が作品作りに活躍

しかしForm3+やForm2では、専用ソフトPreFormで自動設定が可能なため、ミスが少なく安定して3Dプリントができる。一定のプリント方向さえつかんでしまえばミスることなく安心してプリントができる。

実際、Nakagawa氏は、アメリカのアーティストの撮影など差し迫ったタイトな時間の中でも安心して作品を仕上げることができたと語っている。

「Form3+やForm2ではプリント設定がとても簡単です。私がデザインする形状は独特の形状なのですがコツをつかんでしまえば、データ通りのきれいな造形が可能です」(Tomoya Nakagawa氏)

また従来のForm2からForm3+の違いについて以下のように語ってくれた。「Form3+はForm2に比べて透明性が非常に高く、造形スピードが速いのが魅力です。また、レーザー部分がユニット化されている点がとても安心します。Form2ではレーザー部分の光学窓がむき出しなため、プラットフォームからレジンが落ちるのに注意が必要でした。しかしForm3+ではレーザー部分が汚れる心配がありません」(Tomoya Nakagawa氏)

現在Nakagawa氏は、ロサンゼルスと日本を拠点にアートネイルにとどまらない作品を手掛けている。今後のアーティストとしての活躍から目が離せない。

Form3+やクリアレジンに関する使い方やご質問、無料サンプル、無料テストプリントなどお気軽にご相談ください!

Form3プラス

3Dプリンターで作れる便利な小物集:6系統15品をご紹介

3Dプリンターで広がる小物づくり

3Dプリンターではさまざまなものを作ることができます。その用途は試作から最終品までさまざまですが、より低価格化と高性能化が進むことで3Dデータがあればだれでも手軽にものを作ることができます。今回はそんな3Dプリンターが作れるものの一分野として「便利な小物」をご紹介します。

市販されている量産品では、自分の仕様に完全にあったものはなかなかありません。しかし3Dプリンターを使えば小物のカスタマイズも自在でより便利な生活を実現することができます。今回は実際に3Dプリンターで作れる便利な小物を実際に3Dプリントした作品例をすべてご紹介します

便利な小物を3Dプリントするには?

便利な小物を3Dプリントするには、3Dデータと3Dプリンターがあればプリントすることができます。3DデータはFusion360などのCADソフトを使って自分で設計するか、無料の3Dデータサイトを利用してダウンロードすれば入手することができます。

Fusion360
Fusion360

便利な小物を3Dプリントできる無料3Dデータサイト

最近では無料で3Dデータを入手できるサイトが数多く登場しています。こうした無料サイトでは数多くの便利小物の3Dデータがアップロードされています。

3Dプリンターはデスクトップの低価格な機種が登場するとともに、個人で3Dデータを設計して公開するという文化が広がり、Thingiverseなどのデータサイトではこれからご紹介する便利小物も数多くアップされています。

3Dデータが無料で入手できる便利サイトについては以下で詳しくご紹介していますので是非ご参照ください。

3Dプリンターで作れる便利小物事例

さて、ここからは実際に3Dプリンターで作れる便利小物事例とのことで、以下のようなアイテムをご紹介してまいります。今回、i-MAKERでは3Dプリンターで作れる便利小物の傾向を独自に系統分けしてみました。多くのアイテムが存在しますが、以下のような系統に分類されるかと思います。

系統

概要と例

スタンド系

ものを置くスタンド関連の小物。スマホスタンドなど

フック系

ものをひっかけるフック系の小物。カスタムフックが作れる。

ホルダー系

ものを支えたり収納したり留めるホルダー系

ケース・カバー系

保護したりしまったりするケース・カバー系

エンタメ系

楽しめる便利小物 

その他

上記に分類されない便利小物

① 3Dプリンターで作れる便利小物:スタンド系

3Dプリンターで作れる便利小物として代表的な存在がスタンド系です。特に代表的な存在がスマートフォンスタンドなどが無料の3Dデータサイトでは多数ありますが、それ以外にも歯ブラシ立てなどいろいろなスタンド系の便利小物があります。

スマホスタンド

スマートフォン用スタンドは3Dプリンターで作れる便利小物の一つです。スマホスタンドは一体型のものを3Dプリンターで出力することが可能です。

歯ブラシ立て

歯ブラシ立ては3Dプリンターで作ることで1本のものから、複数本立てることができる形状をプリントできます。下記は光造形3DプリンターForm3+と高精細で高速プリントができるグレイレジンで実際に出力した写真とレポート記事です。

②3Dプリンターで作れる便利小物:フック系

3Dプリンターで作れる便利小物のジャンルでフックがあります。フックはさまざまなタイプがあり市販のもの多数ありますが、3Dプリンターで作ることで独自の形状や大きさをカスタマイズ可能です。

フック

一般的なフック形状のものです。3Dプリンターでは高強度系の材料を使用すれば壊れにくいフックを作ることができます。下記は光造形3DプリンターForm3+と高強度でPETライクの靭性を持つデュラブルレジンで実際に出力した写真とレポート記事です。

ペグフック

ペグボードに使用するペグフックも3Dプリンターで作ることができます。ペグフックの場合、ひっかける対象物を自在にカスタマイズできるのが3Dプリンターの魅力の一つです。

カラビナ 

カラビナも開閉できるひっかけるタイプのフックです。靭性があったり引張強度がある材料での3Dプリントがお勧めです。下記は光造形3DプリンターForm3+と高強度で折り曲げできる靭性があるPPライクレジンのタフ1500でプリントした写真と記事です。

③ 3Dプリンターで作れる便利小物:ホルダー系

3Dプリンターで作れる便利小物の中でホルダー系もさまざまな種類が登場しています。ホルダーは対象物を固定したり支えたりするツールで、高強度系の材料が使用できる3Dプリンターが最適です。

カーテンホルダー

カーテンホルダーはカーテンを収納して留めておく便利小物です。3Dプリンターでは折り曲げても折れない靭性の強い材料があり、カーテンホルダーの3Dプリントには最適です。下記は光造形3DプリンターForm3+と高強度でPETライクの靭性を持つデュラブルレジンで実際に出力した写真とレポート記事です。

ブラケット

ブラケットとは“支柱”のことで特定のパーツや道具を留めて支えるために使用します。一般的に金属製ですが3Dプリンターの高強度材料を使用すれば、大きさがカスタムできるブラケットが作れます。

下記は光造形3DプリンターForm3+と高強度でPETライクの靭性を持つデュラブルレジンで実際に出力した写真とレポート記事です。

バッグホルダー

バッグホルダーのような強度が求められる便利小物も3Dプリンターの高強度材料を使用すれば作ることができます。バッグホルダーは光造形3DプリンターForm3+とPPライクレジンであるタフ1500で出力しました。

④ 3Dプリンターで作れる便利小物:ケース系

3Dプリンターで作れる便利小物の中で多数のアイテムが登場しているのがケース系の小物です。スマホケースなどがその代表的存在ですが、それ以外にも小型の箱や小物入れなど特定の大きさを自由にカスタムできるケースが人気です。

スマホケース

スマートフォンは多数の機種が登場していますが3Dプリンター用のデータではほとんどの機種の3Dデータが公開されており自分で3Dプリントが可能です。ただ柔軟性がある素材ではないと壊れやすい傾向にあります。

下記は光造形3DプリンターForm3+と高精細で高速プリントができるグレイレジンで実際に出力した写真とレポート記事です。

ペン置き

ボールペンなどのペンを置くタイプのケースも3Dプリンターで作ることができます。ペン置きは箱のようなもののケースから置くタイプのものまでさまざまなアイテムがあります。

下記は光造形3DプリンターForm3+と高精細で高速プリントができるグレイレジンで実際に出力した写真とレポート記事です。

カード置き

カードを置くタイプのケースも3Dプリンターで作れる便利小物の一つです。薄いカードを立てて億タイプのものなど3Dプリンターで作ることができます。

下記は光造形3DプリンターForm3+と高精細で高速プリントができるグレイレジンで実際に出力した写真とレポート記事です。

箱・小物入れ

3Dプリンターでは箱や小物入れも作ることができます。3Dプリンターでは特に大きさや形状をカスタマイズできるため、特定用途や大きさの箱をつくれば便利です。

下記は光造形3DプリンターForm3+と高精細で高速プリントができるグレイレジンで実際に出力した写真とレポート記事です。

⑤ 3Dプリンターで作れる便利小物:エンタメ系

3Dプリンターで作れる便利小物の中で、実用性ではなく作って楽しめるエンタメ系の小物もいくつかあります。

スタンプ・ハンコ

3Dプリンターとゴムライクやシリコーンライクなどの柔軟性の材料を使えばオリジナルのスタンプやハンコを作ることができます。下記は光造形3DプリンターForm3+とゴムライクで引き裂き強度が強く、高速プリントできるフレキシブル80Aレジンで実際に出力した写真とレポート記事です。

クッキー型

3Dプリンターではクッキー型を作る動きも盛んです。ただ植物由来とはいえPLA樹脂を使ったクッキー型は熱に弱く積層跡に食材が入り込んでしまうため使い捨てでの利用がおすすめです。

⑥ 3Dプリンターで作れる便利小物:その他

3Dプリンターで作れる便利小物の中には上記でご紹介してきたジャンル以外もあります。

ねじ締め

3Dプリンターではねじやスクリューなども作ることができます。ねじと留め具を作れば必要な場所に取り付けることができます。下記は光造形3DプリンターForm3+と高精細で高速プリントができるグレイレジンで実際に出力した写真とレポート記事です。

ドアストッパー

3Dプリンターと柔軟性がある材料を使用すればドアストッパーも作ることができます。ゴム系の材料で出力後、塗装やコーティングを施すことで耐久性の高いドアストッパーが作れます。

下記は光造形3DプリンターForm3+とゴムライクで引き裂き強度が強く、高速プリントできるフレキシブル80Aレジンで実際に出力した写真とレポート記事です。

クリップ

3Dプリンターと靭性の高い材料を使用することでクリップも作ることができます。このクリップは光造形3DプリンターForm3+とPPライクレジンであるタフ1500で出力しました。

どの3Dプリンターが便利小物を作るのに向いているか?

3Dプリンターで便利小物を作るのにはどの種類が向いているのでしょうか。ここでは代表的な機種であるFDM方式、光造形方式、レーザー焼結方式についてご紹介します。

造形方式

概要

コスト

FDM方式

フィラメントを使用するため低価格から始められる。しかし反りやすい傾向にあり便利小物には耐久性や強度が求められない材料が最適

低コストで始められる。特に植物由来のPLAは安価で安定性が高い

光造形方式

UVレジンを使用するため滑らかで高精細な造形が可能。材料も高強度やゴムライクなど多彩。

中コスト。材料が豊富でいろいろな便利小物をつくるのに向いている。

レーザー焼結方式

サポート材がつかず、高精細できれいな造形ができる。またナイロンが主力材料なため、軽量かつ高強度の造形が可能。

高コスト。材料も本体も高く、導入にはハードルが高い。

インクジェット方式

高精細かつ滑らかな造形が可能。また高い透明性やフルカラーも機種によってプリントできる。

高コスト。材料も本体も価格が高い。

光造形3Dプリンターのおすすめ

光造形3Dプリンターでは、さまざまな機種が登場していますがForm3+がお勧めです。Form3+は高精細で滑らかな造形ができる3Dプリンターですが、1台でこれまでご紹介してきたようなさまざまな材料(約18種類以上)が使用でき、失敗がほぼない非常に高い安定性を誇っているためです。

安定性非常に高い。プリントミスが少なく、失敗がないため安心してプリントをかけられる。
仕上がり高精細&滑らかな仕上がりが特徴。積層跡が非常に目立ちにくくきれいにできる。
インターフェースハードとソフトともに使い方がとても簡単。専用ソフトPreFormは自動設定が可能で、ほぼデータを送るだけでプリントが開始できる。
材料の種類スタンダード系からエンジニアリング系、鋳造用など1台で18種類以上の多彩な材料を使用可能。しかもプリント設定は自動で不要!
Form3プラス

FDM 3Dプリンターのおすすめ

FDM 3DプリンターではRaise3Dシリーズが一番おススメです。コストパフォーマンスが高く、E2、Pro2、Pro3とラインナップも充実。1台でPLAからABS、ポリカーボネート、TPU、エンプラなど多彩なフィラメントが使用可能です(機種で異なる)。また専用ソフトウェアのIdeaMakerは独自開発で非常に使いやすく、フィラメントごとのプリント設定も自動でミスがありません。

まとめ

これまでご紹介してきたように3Dプリンターでは多彩な便利小物を作ることができます。ゼロから作らなくても無料で利用できる3Dデータをもとに改良を行うことができます。

3Dプリンターもデスクトップタイプの性能が向上し材料も一般的なものから高強度、ゴム系の柔軟性がある材料まで幅広く使えるようになっています。

i-MKAERでは光造形3DプリンターForm3+やレーザー焼結3DプリンターFuse 1Raise3Dシリーズなど多彩な3Dプリンターのノウハウ、販売をご提供しています。ご質問や無料サンプルや無料テストプリントなどお気軽にご相談ください。

3Dプリンターで作れる便利な小物:ドアストッパー

3Dプリンターで便利小物ドアストッパーを作る方法

3Dプリンターで作れる便利な小物として今回はドアストッパーをご紹介します。ドアストッパーはその名の通り、ドアを閉めないように止めるストッパーのことで、換気など行う際に使用します。ドアストッパーは一般的にゴム製ですが、ゴム材料が使用できる3Dプリンターを使えばオリジナルのドアストッパーを作ることが可能です。

3Dプリントドアストッパーの形状

今回作成するドアストッパーはドアが引っかかるように比較的厚めで段差がある形状のものを選択します。

便利小物ドアストッパーの3Dデータの作成・入手方法

初めに3Dデータを用意する必要があります。STL形式かOBJ形式の3Dデータがあれば3Dプリントが可能です。

3Dモデリング

ドアストッパーの3Dデータを作るにはFusion360のような3DCADソフトがおすすめです。操作も簡単で初心者にもやさしいCADソフトです。

フリーの3D素材を利用する

フリーの3Dデータから素材をダウンロードする方法もあります。無料で利用できる3Dデータサイトが複数存在します。例えばThingiverseなどの無料3Dデータサイトで「stopper」などと検索すると複数無料データがダウンロード可能です。

光造形3DプリンターForm3+で造形

カードスタンドは光造形3Dプリンタ―のForm3+で造形を行います。Form3+は高精細で滑らかな造形ができるうえに高い安定性を持っている3Dプリンターです。

Form3プラス

レジンの選択

まず初めにどのレジンでプリントするか選択を行います。ドアストッパーは一般的にゴム製であることやドアの間に挟む耐久性が求められることから柔軟性がある素材を選択します。

Form3+ではゴム系の材料としてフレキシブル80Aエラスティック50Aの2種類が使用できますが、より耐久性が高いフレキシブル80Aを選択します。

フレキシブル80Aを選択した理由

Formlabsのフレキシブル80Aはゴムライクのレジンで、ショア硬度80Aの柔軟性を持つレジンです。一般的な存在でいうとタイヤのトレッドに近い硬さになります。特長として、半透明の見た目、引き裂き強度が強いため避けにくく、さらに高速造形が可能です。

また積層ピッチは50ミクロン、100ミクロンの2種類の積層ピッチから選択が可能です。

専用ソフトウェアPreformでプリント設定

専用ソフトウェアPreFormでプリント設定を行います。PreFormはFormlabsのスライスソフトで、簡単に設定が可能です。

プリント方向を設定

カードスタンドはかなり長い形状をしている点、またForm3+は縦方向の造形が非常に滑らかな仕上がりができる点から、縦に立ててプリントします。

またフレキシブル80Aは、サポートがないとビルドプラットフォームにうまくくっつかないケースがあるので、今回はサポート材をつけてプリントします。

サポート材の設定

サポート材はこの方向に合った形で自動生成を行いますが、側面などの余分な部分は可能な限り減らしてプリントを行います。

積層ピッチ

積層ピッチはデフォルト100ミクロンでプリントを行います。

ビルドプラットフォームから取り外す

光造形3Dプリンターでは、ビルドプラットフォームにしっかりと造形モデルがくっついています。Form3+の場合はラフトとビルドプラットフォームの設置面が真空状態になっており専用工具を使用して取り外します。

専用工具の中でも取り外しやすいのがヘラとハンマーです。スクレイパーは小型の造形物には最適ですが、今回のブラケットの場合、精密な形状や細かい部分などが折れないように、造形物が飛ばないように取り外しを行います。

まずラフトとプラットフォームの間にヘラをあてます。
次に軽くハンマーでヘラをたたきます。この際、加える力はほんの軽くで大丈夫です。ヘラが少しでも入れば、そこから空気が入り込み、真空状態が無くなり簡単に造形物が取れます特にフレキシブル80Aの場合、へらを少しずつラフトとビルドプラットフォームの間に入れると傷をつけずに取り外しが可能です。

洗浄

造形物の取り外しができた後は、エタコールで洗浄を行います。洗浄にはIPA(イソプロピルアルコール)やエタノールなどがありますが、第二種有機溶剤に該当しないエタコールがおすすめです。

※IPAでもエタコールでもレジンが溶けだしてしまうと産業廃棄物扱いになります。

エタコール
エタコールバナー

仕上げキットを使用する場合

仕上げキットを使用する場合、各バスケットに10分ずつ、合計20分程度ひたしてください。洗浄時間はエコタールの濃度によって異なります。洗浄が続き汚れている場合には少し長め、もしくは別途、エタコールで拭き取ってください。

FormWash(自動洗浄機)を使用する場合

FormWashでは、自動で攪拌してくれて洗浄完了後、引き上げてくれます。こちらも20分程度洗浄を行ってください。

乾燥

エコタールで洗浄後は乾燥をおこなってください。乾燥時間は1時間程度あれば十分です。

サポート除去

さてここからはサポートの除去を行ってまいります。サポート材は手でも取り外すことができます。サポート材はすぐにとりはずさないで、造形後に、造形モデルを十分乾燥十分乾燥させるとサポート材は簡単に取り外しが可能です。またなるべく造形物を傷つけないように、ニッパーを使う方法もあります。

仕上げ:ゴム専用塗料で塗装

3Dプリンターのゴム材料では、光造形もFDM方式も強度が弱わかったり、耐熱性や耐UV製があまりないケースがあります。そのため造形後にゴム専用塗料でコーティングを施すと、強度が向上し、表面の耐摩耗性や耐UV製がUPします。今回出力したドアストッパーも、弊社で販売準備中のゴム専用塗料でコーティングを施しました。

仕上がりとコスト・リードタイム

それではカーテン留めの仕上がりとコスト、リードタイムなどをご紹介しましょう。

造形時間3時間28分
レイヤー数360
材料使用量53.68ml
材料コスト1,449円

まとめ

3Dプリンターでは出力したままのものでは最終品として使用できない場合があります。そのため今回のように表面の耐久性を向上させる塗料やコーティング材などを合わせて使用するとよりモノづくりとしての用途が広がります。

3Dプリンターで作れる便利な小物:ペンスタンド

3Dプリンターで便利小物ペンスタンドを作る方法

3Dプリンターで作れる便利な小物としてペンスタンドがあります。ペンスタンドは日用品としても使用されるもので、さまざまな形状が存在します。3Dプリンターを使えばさまざまな形状を作ることが可能です。箱型のものから平置きのものまでご紹介します。

3Dプリントペンスタンドの形状

今回は3Dプリント便利小物の一つ、ペンスタンドは平置きのものをご紹介します。

便利小物ペンスタンドの3Dデータの作成・入手方法

初めに3Dデータを用意する必要があります。STL形式かOBJ形式の3Dデータがあれば3Dプリントが可能です。

3Dモデリング

ペンスタンドの3Dデータを作るにはFusion360のような3DCADソフトがおすすめです。操作も簡単で初心者にもやさしいCADソフトです。

フリーの3D素材を利用する

フリーの3Dデータから素材をダウンロードする方法もあります。無料で利用できる3Dデータサイトが複数存在します。例えばThingiverseなどの無料3Dデータサイトで「pen stand」などと検索すると複数無料データがダウンロード可能です。

光造形3DプリンターForm3+で造形

カードスタンドは光造形3Dプリンタ―のForm3+で造形を行います。Form3+は高精細で滑らかな造形ができるうえに高い安定性を持っている3Dプリンターです。

レジンの選択

まず初めにどのレジンでプリントするか選択を行います。カードスタンドはカードを置く溝部分が非常に細かいため、なるべく高精細で細かい造形ができるレジンを選択します。

またカードスタンドは置いて使用することから強度などが求められるものではないので、一般的なグレイレジンを使用します。またホワイトやブラック、クリアなどのレジンでも大丈夫です。

グレイレジンを選択した理由

Formlabsのスタンダードレジンはアクリルをベースにした材料で、高精細で滑らかな造形が可能です。中でもグレイレジンが最も綺麗に出力ができます。

また積層ピッチは25ミクロンから50ミクロン、100ミクロン、160ミクロンの4種類の積層ピッチから選択が可能で、160ミクロンでは高速造形が可能です。

今回のペンスタンドは長い造形物で立てて出力することから、160ミクロンで一定の滑らかさが出せるグレイレジンを選択しました。

専用ソフトウェアPreformでプリント設定

専用ソフトウェアPreFormでプリント設定を行います。PreFormはFormlabsのスライスソフトで、簡単に設定が可能です。

プリント方向を設定

カードスタンドはかなり長い形状をしている点、またForm3+は縦方向の造形が非常に滑らかな仕上がりができる点から、縦に立ててプリントします。

またグレイレジンであればベタでビルドプラットフォームに直接造形が可能ですが、サポート材を付けた方がゆがみが無く安定してプリントが可能です。

サポート材の設定

サポート材はこの方向に合った形で自動生成を行いますが、側面などの余分な部分は可能な限り減らしてプリントを行います。

積層ピッチ

積層ピッチは高速造形ができる160ミクロンでプリントを行います。160ミクロンはグレイレジンのみの設定です。

ビルドプラットフォームから取り外す

光造形3Dプリンターでは、ビルドプラットフォームにしっかりと造形モデルがくっついています。Form3+の場合はラフトとビルドプラットフォームの設置面が真空状態になっており専用工具を使用して取り外します。

専用工具の中でも取り外しやすいのがヘラとハンマーです。スクレイパーは小型の造形物には最適ですが、今回のブラケットの場合、精密な形状や細かい部分などが折れないように、造形物が飛ばないように取り外しを行います。

まずラフトとプラットフォームの間にヘラをあてます。
次に軽くハンマーでヘラをたたきます。この際、加える力はほんの軽くで大丈夫です。ヘラが少しでも入れば、そこから空気が入り込み、真空状態が無くなり簡単に造形物が取れます

洗浄

造形物の取り外しができた後は、エタコールで洗浄を行います。洗浄にはIPA(イソプロピルアルコール)やエタノールなどがありますが、第二種有機溶剤に該当しないエタコールがおすすめです。

※IPAでもエタコールでもレジンが溶けだしてしまうと産業廃棄物扱いになります。

エタコール
エタコールバナー

仕上げキットを使用する場合

仕上げキットを使用する場合、各バスケットに10分ずつ、合計20分程度ひたしてください。洗浄時間はエコタールの濃度によって異なります。洗浄が続き汚れている場合には少し長め、もしくは別途、エタコールで拭き取ってください。

FormWash(自動洗浄機)を使用する場合

FormWashでは、自動で攪拌してくれて洗浄完了後、引き上げてくれます。こちらも20分程度洗浄を行ってください。

乾燥

エコタールで洗浄後は乾燥をおこなってください。乾燥時間は1時間程度あれば十分です。

サポート除去

さてここからはサポートの除去を行ってまいります。サポート材は手でも取り外すことができます。サポート材はすぐにとりはずさないで、造形後に、造形モデルを十分乾燥十分乾燥させるとサポート材は簡単に取り外しが可能です。またなるべく造形物を傷つけないように、ニッパーを使う方法もあります。

仕上がりとコスト・リードタイム

それではカーテン留めの仕上がりとコスト、リードタイムなどをご紹介しましょう。

造形時間7時間17分
レイヤー数981
材料使用量70.85ml
材料コスト1,331円

まとめ

通常ペンスタンドは市販のものを使用するのが一般的ですが、3Dプリンターを使えば市販では販売していないものや、オリジナルな形状にカスタマイズした形をオンデマンドで作ることが可能です。

Form3取材。東京大学の最大640%の伸縮性を持つ3Dプリンテッドばね型電子デバイス

Form3とエラスティック50Aで3Dプリンテッドばね型デバイスを実現

3Dプリンターの革新的な点が、これまでにない形状を作れる点です。3Dプリンターはアディティブ・マニュファクチャリングといわれるように、薄い層を積層して形にする技術です。

0.1mmや0.2mm、場合によっては0.025mmのような非常に薄い層を積み上げることで、金型量産や、切削加工では実現できなかった複雑な形状を作り出すことができます。今回ご紹介する東京大学工学部が造形した「最大640%の伸縮性を持つばね型電子デバイス」も従来の加工方法では実現が難しかった形状です。

この3Dプリントされたばね型デバイスは、形状によって磁場の値が変わることで形状や長さを知ることができ、将来的にはロボットなどの可動部分への使用が期待されます。東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻 横田研究室 特任研究員 奥谷 智裕氏(以下、奥谷氏)にForm3エラスティック50Aで実現したばねデバイスについてお話を伺いました。

エラスティック50Aとは?

エラスティック50 Aは、Formlabsのレジンの中でも最も柔軟性に優れ、柔らかい造形物が作れる材料です。フレキシブル80Aがタイヤのトレッドに近い硬さであれば、エラスティック50Aは、シリコーンに近い物性を持っている材料です。

その一方で、エラスティック50Aはその柔軟性から造形が難しく、形状によってはプリントが失敗することがあります。今回奥谷氏が開発した3Dプリンテッドばね型デバイスは、50回以上の試作を繰り返して実現したものです。

流路径1.8mmに液体金属を注入した新たな電子デバイス

奥谷氏が開発した3Dプリンテッドばね型デバイスは、19~76mmの長さを持つばね構造で、内部が中空になっています。

このばねの線径が4mmで、中空の流路径が1.8mmもの細さを実現しており、内部に液体金属が流し込まれています先端部分に電気の配線を接続すれば、電子デバイスとして使用することが可能です。

左側が液体金属が流し込まれたもの

通常、電子回路といえば多層プリント基板が一般的なイメージですが、この3Dプリンテッドばねは、エラスティック50Aの伸縮性と液体金属によって、伸縮性を持った電子デバイスの可能性を実現しました。ちなみに液体金属は「ガリウムとインジウムの割合が75.5対24.5の合金は室温で液体を保ったままにできます」(奥谷氏)とのこと。

3Dプリンターで50回以上の試作

エラスティック50Aは完成が非常に柔らかい素材なため、造形もとてもゆっくりで形状によっては、積層が非常に難しい材料です。この形状を実現するまで奥谷氏は50回以上もの試作を行いました

「この形状を実現するまで、ばねの構造だけではなく、内部の流路や伸びなど、さまざまな条件を指定し、さらにうまくきれいに造形ができる形状を見つけるまで、50回以上の試作を繰り返しました」(奥谷氏)。

エラスティック50Aで作られたさまざまな試作。
ばねの線径が4mmで、中空の流路径が1.8mmの調整が行われた

特に液体金属を流し込む流路を実現することが課題でした。「3Dプリントを行うと、内部の流路に未加工のレジンが入り込んでしまうため、そのレジンを取り除くことが課題でした。特に最適な流路径を見つけることが課題で、薄いのを挑戦すると内部のレジンを取り除く圧力で破裂してしまいます。結果として1.8 mmが最適なサイズであることが試作によって実現しました」(奥谷氏)。

引張試験で最大640%伸縮性を実現

またフレキシブル系の材料ではばね構造の戻りが悪く、「エラスティック50Aの柔軟性が今回のばね構造には最適な柔軟性を発揮しました」とも奥谷氏は語っています。

「このばねの伸縮性に対しては、50センチ幅まで引っ張ることができる装置で10回~20回以上の引張試験を繰り返し行い、引っ張って戻す際にどのくらいの力がかかるか検証を行っており、ばねの巻き数の調整も行いました。また、繰り返しの引張試験を行ったところエラスティック50Aのばねは、作った長さに対して、640%近くまで伸ばすことが可能です」(奥谷氏)。また、ばねが破損するまでの引張を加えるなら、900%近くまで伸ばすことが可能とのことです。

伸ばした状態でLEDが光るデモ

ロボティクス分野での利用可能性

3Dプリンテッドばね型デバイスは、伸縮性を保ったまま電気を通すことができるためロボット可動部などでの使用可能性があると奥谷氏は語っています。

内部に液体金属が通っていることで形状が変わっても電気の量は変わらず通すことができます。「抵抗値すなわち、電気がどれぐらい流れるかという値は、内部が液体金属なためばねが伸びた状態でも収縮した状態でも変わりません」(奥谷氏)。

ただその一方で、磁場の値が変わるといいます。「このばねでは、電流が流れると、抵抗値は変わりませんが、磁場の値が変わります。これにより伸縮・圧縮時のばねの長さを磁場の値から図ることが可能です」(奥谷氏)。

(写真キャプション)
写真はLCRメーターという磁場の値(インダクタンス)を測る機械で計測したもの。
ばねが伸びているときの磁場の値が401nH、ばねが収縮しているときの磁場の値が465nH

Form3とエラスティックを使用した東京大学の本研究論文は下記で参照可能です。
3D Printed Spring-Type Electronics with Liquid Metals for Highly Stretchable Conductors and Inductive Strain/Pressure Sensors”

i-MAKERではForm3+とエラスティックレジンの使い方や、導入に向けた無料サンプル、無料テストプリントをご提供しています。メール、お電話でもお気軽にご相談ください。

3Dプリンターで作れる便利な小物:カードスタンドを作る方法

3Dプリンターでカードスタンドを作る方法

3Dプリンターで作れる便利な小物としてカードスタンドがあります。現代はカード社会といわれるほど、ありとあらゆるカードであふれかえっています。アプリへの移行が進んでいるとは言え、まだまだ世の中にはカードがあふれかえっており、すべてが財布の中に入り切るわけではありません。

カードスタンドは100円ショップでも、無印良品でもさまざまな小売店で販売されていますが、3Dプリンターでオリジナルなカードスタンドも作ることができます。今回はそんな3Dプリンタ―で作れる便利小物の一つとしてカードスタンドをご紹介します。

3Dプリントカードスタンドの形状

3Dプリンターでカードスタンドを作る場合、3Dプリンターならではの特性を活かした形状を作ることができます。一般的なカードは非常に細く、1㎜程度の薄さです。こうした薄い形状のカードがそのままた立てられるためには無数の細い溝が必要です。

今回3Dプリントを行ったカードスタンドは、細いカードがそのまま立てられるタイプの形状で、3Dプリンターならではの形状といえるでしょう。

カードスタンドの3Dデータの作成・入手方法

カードスタンドを3Dプリントするためには、初めに3Dデータを用意する必要があります。STL形式かOBJ形式の3Dデータがあれば3Dプリントが可能です。

3Dモデリング

カードスタンドの3Dデータを作るにはFusion360のような3DCADソフトがおすすめです。操作も簡単で初心者にもやさしいCADソフトです。

フリーの3D素材を利用する

フリーの3Dデータから素材をダウンロードする方法もあります。無料で利用できる3Dデータサイトが複数存在します。例えばThingiverseなどの無料3Dデータサイトで「card stand」などと検索すると複数無料データがダウンロード可能です。

光造形3DプリンターForm3+で造形

カードスタンドは光造形3Dプリンタ―のForm3+で造形を行います。Form3+は高精細で滑らかな造形ができるうえに高い安定性を持っている3Dプリンターです。

レジン材料の選択

まず初めにどのレジンでプリントするか選択を行います。カードスタンドはカードを置く溝部分が非常に細かいため、なるべく高精細で細かい造形ができるレジンを選択します

またカードスタンドは置いて使用することから強度などがあまり求められるものではないので、一般的なグレイレジンを使用します。ただし、溝の部分を構成する板状の部分が非常に薄いので、高強度なタフ2000やタフ1500を選択してもいいでしょう

グレイレジンを選択した理由

Formlabsのスタンダードレジンはアクリルをベースにした材料で、高精細で滑らかな造形が可能です。中でもグレイレジンが最も綺麗に出力ができます

また積層ピッチは25ミクロンから50ミクロン、100ミクロン、160ミクロンの4種類の積層ピッチから選択が可能で、160ミクロンでは高速造形が可能です。

グレイレジン
グレイレジン

専用ソフトウェアPreformでプリント設定

専用ソフトウェアPreFormでプリント設定を行います。PreFormはFormlabsのスライスソフトで、簡単に設定が可能です。

1.積層ピッチ

積層ピッチは高速造形ができる160ミクロンでプリントを行います。160ミクロンはグレイレジンのみの設定です。Form3+は縦方向の積層が非常にきれいで、160ミクロンでも積層あとがあまり目立ちません。

2.プリント方向を設定

カードスタンドはかなり長い形状をしている点、またForm3+は縦方向の造形が非常に滑らかな仕上がりができる点から、縦に立ててプリントします

またグレイレジンであればベタでビルドプラットフォームに直接造形が可能ですが、サポート材を付けた方がゆがみが無く安定してプリントが可能です。

3.サポート材の設定

サポート材はこの方向に合った形で自動生成を行いますが、側面などの余分な部分は可能な限り減らしてプリントを行います。

ビルドプラットフォームから取り外す

光造形3Dプリンターでは、ビルドプラットフォームにしっかりと造形モデルがくっついています。Form3の場合はラフトとビルドプラットフォームの設置面が真空状態になっており専用工具を使用して取り外します。

専用工具の中でも取り外しやすいのがヘラとハンマーです。スクレイパーは小型の造形物には最適ですが、今回の長いカードスタンドの場合、造形物が飛ばないように取り外しを行います。

まずラフトとプラットフォームの間にヘラをあてます。次に軽くハンマーでヘラをたたきます。この際、加える力はほんの軽くで大丈夫です。ヘラが少しでも入れば、そこから空気が入り込み、真空状態が無くなり簡単に造形物が取れます。

洗浄

造形物の取り外しができた後は、エタコールで洗浄を行います。洗浄にはIPA(イソプロピルアルコール)やエタノールなどがありますが、第二種有機溶剤に該当しないエタコールがおすすめです。

※IPAでもエタコールでもレジンが溶けだしてしまうと産業廃棄物扱いになります。

エタコール
エタコール バナー

1.仕上げキットを使用する場合

仕上げキットを使用する場合、各バスケットに10分ずつ、合計20分程度ひたしてください。洗浄時間はエコタールの濃度によって異なります。洗浄が続き汚れている場合には少し長め、もしくは別途、エタコールで拭き取ってください。

2.FormWash(自動洗浄機)を使用する場合

FormWashでは、自動で攪拌してくれて洗浄完了後、引き上げてくれます。こちらも20分程度洗浄を行ってください。

乾燥

エコタールで洗浄後は乾燥をおこなってください。乾燥時間は数時間程度あれば十分です。

サポート除去

さてここからはサポートの除去を行ってまいります。サポート材は手でも取り外すことができます。サポート材はすぐにとりはずさないで、造形後に、造形モデルを数時間程度乾燥十分乾燥させるとサポート材は簡単に取り外しが可能です。またなるべく造形物を傷つけないように、ニッパーを使う方法もあります。

まとめ:仕上がりとコスト・リードタイム

それではカーテン留めの仕上がりとコスト、リードタイムなどをご紹介しましょう。仕上がりは160ミクロンですが、とても滑らかにできており、積層あとも場所によってはあまり目立ちません。またカードを通す部分も正確に開いています。

積層ピッチ160ミクロン
造形時間6時間15分
レイヤー数981層
材料使用量76.41ml
材料コスト1,436円(1ml @18.8円)

Form3ユーザー事例:デジタルとアナログを融合させたジオラマの3Dプリンター活用

模型やジオラマで広がる3Dプリンターの活用

3Dプリンターはいろいろな分野で利用が広がっていますが、最も活用が期待されている分野が模型やジオラマ作成です。模型やジオラマはホビーの領域として、多彩な商品が登場していますが、3Dプリンターを使うことで、独自のオリジナルな作品を作ることができます。

中でも、高精細で滑らかな造形ができる3Dプリンターとして模型やジオラマに期待されているのがForm3(現行モデルはForm3+です。

今回はジオラマ作成にForm3を活用しているユーザー事例としてS MODEL WORKSの酒井正人氏にForm3を使ったジオラマづくりについてお話を伺いました。

ウルトラマンの生みの親にも作品が認められる

S MODEL WORKSは福井県に拠点を構える模型制作工房です。多種多様な模型制作を手掛けており、ジオラマから鉄道模型、ガレージキットまでその制作実績はなんと500点以上、その高いクオリティから、なんとウルトラマンの生みの親である円谷英二氏監督の生家にもその作品が展示されているほどです。

S MODEL WORKSの酒井氏は模型作りについて「伝えたい・見せたい部分を強調したり作り込んで、メッセージを的確に伝える事また、作る物のリサーチをしっかり行い、それらの情報を基に、リアリティと動きを感じるの『生きた模型』作りを心掛けています」と語ってくれました。

そんな多彩な制作実績を誇るS MODEL WORKSがジオラマや模型制作に取り入れているのが光造形3DプリンターのForm3です。

Form3は滑らかで高精細な造形ができる3Dプリンターとして、その前のモデルであるForm2の時代からフィギュアや模型作りに幅広く利用がされてきましたが、S MODEL WORKSはさまざまなジオラマ作品に3Dプリンターを取り入れ、モノづくりのデジタル化を図っています。

3Dスキャンと3Dプリンターを融合したジオラマ作成

特にS MODEL WORKSがForm3を活用しているのが、福井ならではの風景を再現した「ふくいジオラマ百景」です。人の手で再現が難しい非常に微細で複雑な形状を3Dプリンターで出力することで、ジオラマづくりにデジタルをと融合させた画期的な取り組みです。

特に各作品を3Dプリントする元となる3Dデータは、3Dモデリングは元より、ドローンなどの3Dスキャニング技術を取り入れ、実際の地形を忠実に再現することに成功しています。

東尋坊:ドローン空撮と3Dプリントで2500分の1ジオラマを実現

その代表的な作品が福井の名勝として国定公園にも指定されている国指定の天然記念物にもなっている東尋坊のジオラマです。東尋坊は柱状節理と言う地質学的にも極めて珍しい奇岩として、その存在はなんと世界に3カ所しかないといわれている地形です。

日本海に臨む断崖絶壁は1km以上続き、岸壁の高さは23メートルにも及びます。そんな人の手では再現が難しい東尋坊をS MODEL WORKSはドローンによる3Dスキャニングで正確に3Dデータ化を行い、Form3の3Dプリントと人の手による仕上げによって忠実に再現することに成功しました。

3Dスキャン画像から出力用データを作成

3Dプリンター用の出力データは、ドローンでその地形の空撮を行い165枚の画像データをベースに合成を行っています。地形の各市置をXYZの座標の点群モデルで構成し、メッシュモデルを形成、地形を忠実に再現しました。

Form3のグレイレジンで出力

STLの3Dプリント用データに変換後は、Form3のグレイレジンで出力しました。グレイレジンはFormlabsの材料の中でも最も高精細でディティールが再現できるレジンで、模型やジオラマ、フィギュアづくりに利用できます。

福井県立恐竜博物館:3Dプリンターとレーザーカッターで2000分の1を再現

福井県を代表する観光スポットとして代表的な存在の一つが福井県立恐竜博物館です。

恐竜を主たるテーマとした自然史博物館であり、カナダのロイヤル・ティレル古生物学博物館、中国の自貢恐竜博物館と並び、世界三大恐竜博物館と称され、日本における恐竜博物館の代表格であります。

恐竜博物館には44体の恐竜の全身骨格が展示され、この中には福井県で発掘された5種のうち復元されたフクイサウルス、フクイラプトル、フクイベナートルの全身骨格もあります。

2023年夏にはさらに増改築され、リニューアルオープンします。そんな福井県立恐竜博物館のジオラマにも3Dプリンターのデジタル技術が活用されています。

Form3とグレイレジンで繰り返しテストし忠実に微細モデルを再現

福井県立恐竜博物館は「自然環境と調和」をテーマにした博物館で、日本を代表する建築家黒川紀章が設計を行いました。

上記のテーマのもと「元の地形を極力保存しながら起伏を積極的に利用し、最小限の造成で施設を建設する手法」(出展:https://www.dinosaur.pref.fukui.jp/museum/construction.html)で作られており、展示室である恐竜ホールと建物が段差になっている特徴的な形をしています。

ジオラマにあたっては、この山間部に溶け込む複雑な形状をアナログ手法で忠実に再現しました。特に象徴的な展示ホールの卵型の形状はForm3で3Dプリントを何度もテストし仕上げは「ジオラマ全体として映える、青空の下に光る青みを帯びた色彩」(S MODEL WORKS酒井氏)に仕上げています。

また恐竜博物館のもう一つの象徴である「レインボーサウルスと池」はForm3の微細さがいかんなく発揮されているポイントです(商品には、3Dプリントされたパーツを直接使用しています)。

ジオラマ作成にForm3が最適な理由

S MODEL WORKSの酒井氏はForm3のジオラマに最適な理由を次のように語っています。

Form3の高精細は、人の手では再現出来ない正確さ(複雑・シンメトリー)と、極小なパーツの再現できます。また3Dプリンターならではのメリットとして極小ロット(数十個ほど)の制作が可能な点があります。

例えば、手作りでは作り直ししないと行けない、「サイズ変更」がデータで出来、多様性が実現できます。特にForm3の再現性では、ジオラマに求められる形状、無機的(工業的)な物たけで無く、有機的(動植物など)な物が再現(造形)可能な点が素晴らしいですね」(酒井氏)

塗装や後加工にも最適

また塗装性や材料選びについてもForm3の魅力を語ってくれました。「塗装を行う際、物に合わせた彩色(全てオリジナル色)は元より、その表面の質感(グロス~マット・凹凸などのディテールなど)を重視しています。こうした塗装などの後加工を考えた場合、繊細なディテールの表現が出来る(かなり攻め込める)Form3は魅力です。また、カラーレジンの使用で、パーツのベース色として使え、塗装が有利になります」(酒井氏)

グレイレジンが最適な理由

ジオラマでは最も高精細な仕上がりができるグレイレジンが多様されています。また模型作りにForm3とグレイレジンが適しているポイントについて酒井氏は次のように語っています。

「グレイレジンは25ミクロン、50ミクロン、100ミクロン、160ミクロンという4種類の積層ピッチが使用でき、試作では100や160ミクロンを、完成品では25ミクロンで出力するなど使い分けも可能です。」

さらに「グレイレジンは他の色と比べ、パーツの凹凸の陰影が見やすくなり、細かいキズや形状の確認がしやすくなります。」(酒井氏)

グレイレジン
グレイレジン

高強度なタフ1500もジオラマに活用

S MODEL WORKSはジオラマの3Dプリントに高強度なタフ1500も利用しています。タフ1500はFormlabsのレジンの中でも曲げても折れない強度を持つPP(ポリプロピレンライク)の材料です。

「この材料は非常に細かくて割れなどが心配な形状を再現するのに最適です。例えばジオラマを構成する木の作成や、細かい建築物などの出力にも利用することができます。」「特にタフ1500の採用については、テスト出力と検証をi-MAKERでも行い実現しました。」(酒井氏)

画像は「ふくいジオラマ100景」の第三弾「朝倉氏遺跡 唐門」のテスト出力。タフ1500で再現している。

タフ1500
タフ1500

まとめ

S MODEL WORKSはForm3や3Dスキャンといったデジタルテクノロジーをこれまで人の手の領域であったジオラマづくりに取り入れ、より「リアリティと動きを感じるの『生きた模型』作り」を実現しています。

デジタルとアナログの融合を実現した画期的な取り組みですが、酒井氏が求めるクオリティや精度、後加工性、使い勝手、安定性をForm3が支えています。

3Dプリンターで作れる便利な小物:歯ブラシ立て

3Dプリンターで歯ブラシ立てを作る方法

3Dプリンターで作れる便利な小物として歯ブラシ立てがあります。3Dプリンターでは箱型や建て替えるタイプの小物を作るのに適しており、その一つとして歯ブラシ立てがあります。特に歯ブラシを通す穴がある形状は一体成型が難しく、3Dプリンターならではの造形ができます。

今回は3Dプリンターで作る便利小物特集として歯ブラシ立てをご紹介します。

3Dプリント歯ブラシ立ての形状

3Dプリンターで作ることができるフックはいろいろな形を作ることが可能です。今回は1本の歯ブラシ立てと、複数の歯ブラシを収納できる歯ブラシ立てを3Dプリントします。

歯ブラシ立ての3Dデータ

歯ブラシ立ての3Dデータは複数の歯ブラシ立て用と1本の歯ブラシ立て用など、用途に応じていろいろな形があります。初めに3Dデータを用意する必要があります。STL形式かOBJ形式の3Dデータがあれば3Dプリントが可能です。

3Dモデリング

歯ブラシ立ての3Dデータを作るにはFusion360のような3DCADソフトがおすすめです。操作も簡単で初心者にもやさしいCADソフトです。

Fusion360
Fusion360

フリーの3D素材を利用する

フリーの3Dデータから素材をダウンロードする方法もあります。無料で利用できる3Dデータサイトが複数存在します。例えばThingiverseなどの無料3Dデータサイトで「Toothbrush stand」などと検索すると複数無料データがダウンロード可能です。

光造形3DプリンターForm3+で造形

今回歯ブラシ立ては光造形3Dプリンタ―のForm3+で造形を行います。Form3+は高精細で滑らかな造形ができるうえに高い安定性を持っている3Dプリンターです。

レジンの選択

まず初めにどのレジンでプリントするか選択を行います。今回プリントする歯ブラシ立ては基本的において使用するため強度などが求められないため一般的なグレイレジンでプリントを行います。

グレイレジンを選択した理由

Formlabsのグレイレジンは、25ミクロン、50ミクロン、100ミクロン、160ミクロンの4種類の積層ピッチが選択できる汎用性の高いレジンです。

アクリルベースの硬質材料で、最も滑らかで高精細な仕上がりが可能です。歯ブラシ立ては比較的大きい造形物であることから、仕上がりにこだわらなければ最も造形時間が短い160ミクロンでプリントします。

グレイレジン
グレイレジン

専用ソフトウェアPreformでプリント設定

専用ソフトウェアPreFormでプリント設定を行います。PreFormはFormlabsのスライスソフトで、簡単に設定が可能です。今回のフック類はいろいろなパターンがあるので一度にプリントを行います。

プリント方向を設定

歯ブラシ立てのデータは比較的大きい面積であることから側面を倒した状態でプリントします

このプリント方向を選択した理由として、
第一に縦方向の積層がForm3+は最もきれいに表現できることから歯ブラシ立ての大半を占める主要部分が160ミクロンでもきれいに表現できる

第二にサポート材がつく面積が片方の側面のみで最小限にとどめることができる

第三に設置面積がコの字型をしており、比較的少ないため反りなどを抑えることができる

といった理由が挙げられます。

サポート材の設定

サポート材はこの方向に合った形で自動生成を行いますが、側面などの余分な部分は可能な限り減らしてプリントを行います。

積層ピッチ

積層ピッチは高速造形が可能な160ミクロンでプリントを行います。

ビルドプラットフォームから取り外す

光造形3Dプリンターでは、ビルドプラットフォームにしっかりと造形モデルがくっついています。Form3の場合はラフトとビルドプラットフォームの設置面が真空状態になっており専用工具を使用して取り外します。

専用工具の中でも取り外しやすいのがヘラとハンマーです。スクレイパーは小型の造形物には最適ですが、今回の歯ブラシ立ての場合、精密な形状や細かい部分などが折れないように、造形物が飛ばないように取り外しを行います。

まずラフトとプラットフォームの間にヘラをあてます。

次に軽くハンマーでヘラをたたきます。この際、加える力はほんの軽くで大丈夫です。ヘラが少しでも入れば、そこから空気が入り込み、真空状態が無くなり簡単に造形物が取れます

洗浄

造形物の取り外しができた後は、エタコールで洗浄を行います。洗浄にはIPA(イソプロピルアルコール)やエタノールなどがありますが、第二種有機溶剤に該当しないエタコールがおすすめです。

エタコール
エタコール バナー

※IPAでもエタコールでもレジンが溶けだしてしまうと産業廃棄物扱いになります。

仕上げキットを使用する場合

仕上げキットを使用する場合、各バスケットに10分ずつ、合計20分程度ひたしてください。洗浄時間はエコタールの濃度によって異なります。洗浄が続き汚れている場合には少し長め、もしくは別途、エタコールで拭き取ってください。

FormWash(自動洗浄機)を使用する場合

FormWashでは、自動で攪拌してくれて洗浄完了後、引き上げてくれます。こちらも20分程度洗浄を行ってください。

乾燥

エコタールで洗浄後は乾燥をおこなってください。乾燥時間は1時間程度あれば十分です。

サポート除去

さてここからはサポートの除去を行ってまいります。サポート材は手でも取り外すことができます。サポート材はすぐにとりはずさないで、造形後に、造形モデルを1日程度乾燥十分乾燥させるとサポート材は簡単に取り外しが可能です。

またなるべく造形物を傷つけないように、ニッパーを使う方法もあります。

FormCureで二次硬化

グレイレジンはFormCureでの二次硬化は特に必要ではありません。もちろん二次硬化を行っても強度が向上します。

二次硬化の意味

光造形3Dプリンターはプリントした直後だと層と層の間に目に見えない半硬化層があります。二次硬化することでこの半硬化層が固まります。

仕上がりとコスト・リードタイム

それでは各フックの仕上がりとコスト、リードタイムなどをご紹介しましょう。

歯ブラシ立て(複数タイプ)

複数の歯ブラシ立てが立てられる歯ブラシ立てです。

積層ピッチ160ミクロン
レイヤー数
造形時間6時間12分
材料使用量206.65ml
材料費@3,885円

歯ブラシ立て(1本タイプ)

1本タイプの歯ブラシ立てです。小さいので材料費や造形時間も少ないです。

積層ピッチ160ミクロン
レイヤー数203層
造形時間52分
材料消費量3.32ml
材料コスト@62円

まとめ

今回はForm3+で歯ブラシ立てのプリントをご紹介しましたが低価格なFDM方式の3Dプリンターでも歯ブラシ立ては簡単にプリントすることができます。強度なども求められる小物ではないため、PLAなどの低価格で安定した材料でもプリント可能です。

3Dプリンターで作れる便利な小物:ブラケット(支柱)

3Dプリンターでブラケット(支柱)を作る方法

ブラケットとは“支柱”のことで柱や棒状のものを取り付ける際に支えるパーツです。

柱などの根本の部分にネジ止めして補強し、外れたり倒れたりするのを防止します。機械の組み立てなどにも使用するパーツで、金属製のものからプラスチック製のものまでさまざまな大きさ、種類があります。

このブラケットも3Dプリンターで簡単に作ることができます。

今回は3Dプリンターで作れる便利小物としてブラケット(支柱)の作り方やコスト、リードタイムなどをご紹介します。

3Dプリントブラケット(支柱)の形状

3Dプリンターで作ることができるブラケットはいろいろな形を作ることが可能です。3Dプリンターでブラケットを作るのは、一般的に市販では販売されていないサイズや形状のものを作ります。

ブラケット(支柱)の3Dデータ

ブラケット(支柱)は小さいものになります。3Dプリントブラケット(支柱)の最大の特長は、補強する柱やパーツのサイズに合わせてカスタマイズ可能です。初めに3Dデータを用意する必要があります。STL形式かOBJ形式の3Dデータがあれば3Dプリントが可能です。

3Dモデリング

ブラケットの3Dデータを作るにはFusion360のような3DCADソフトがおすすめです。操作も簡単で初心者にもやさしいCADソフトです。ベースとなるデータがあれば、太さのカスタマイズが容易です。

Fusion360
Fusion360

フリーの3D素材を利用する

フリーの3Dデータから素材をダウンロードする方法もあります。無料で利用できる3Dデータサイトが複数存在します。例えばThingiverseなどの無料3Dデータサイトで「bracket」などと検索すると複数無料データがダウンロード可能です。

光造形3DプリンターForm3+で造形

フックは光造形3Dプリンタ―のForm3+で造形を行います。Form3+は高精細で滑らかな造形ができるうえに高い安定性を持っている3Dプリンターです。

レジンの選択

まず初めにどのレジンでプリントするか選択を行います。今回プリントするブラケットはパーツを補強するためのツールであり一定の強度が求められます。

Form3+では3種類のタフ2000タフ1500デュラブルといった3種類の高強度レジンがありますが、今回はデュラブルを選択します。

デュラブルを選択した理由

Formlabsの高強度レジンは3種類ありますが、それぞれ特長や使い勝手などが微妙に異なります。デュラブルはその3種類の中でもプリントが最もしやすい点、また強度が程よく割れにくく硬さもちょうどよいという特長があります。

ご参考までにタフ2000はデュラブルよりも硬いです。またタフ1500はデュラブルよりも柔らかくしなります。この2種類はレジンとしての粘性も柔らかいためデュラブルよりもプリント時間が長くなる傾向にあります。

専用ソフトウェアPreformでプリント設定

専用ソフトウェアPreFormでプリント設定を行います。PreFormはFormlabsのスライスソフトで、簡単に設定が可能です。

プリント方向を設定

ブラケットは基本的に形状が四角い面があるため、サポートを付けない直付けでもプリントが可能です。

しかし、より形状を綺麗に仕上げるためにサポート材を付けてプリントしたほうが適切です。直付けでプリントした場合のデメリットとして、サポート材がつかない反面、縦方向へのプリント圧力が加わり横に膨張する可能性があります

サポート材の設定

サポート材はこの方向に合った形で自動生成を行いますが、側面などの余分な部分は可能な限り減らしてプリントを行います。

積層ピッチ

積層ピッチはデュラブルのデフォルトである100ミクロンでプリントを行います。

ビルドプラットフォームから取り外す

光造形3Dプリンターでは、ビルドプラットフォームにしっかりと造形モデルがくっついています。Form3の場合はラフトとビルドプラットフォームの設置面が真空状態になっており専用工具を使用して取り外します。

専用工具の中でも取り外しやすいのがヘラとハンマーです。スクレイパーは小型の造形物には最適ですが、今回のブラケットの場合、精密な形状や細かい部分などが折れないように、造形物が飛ばないように取り外しを行います。

まずラフトとプラットフォームの間にヘラをあてます。

次に軽くハンマーでヘラをたたきます。この際、加える力はほんの軽くで大丈夫です。ヘラが少しでも入れば、そこから空気が入り込み、真空状態が無くなり簡単に造形物が取れます

洗浄

造形物の取り外しができた後は、エタコールで洗浄を行います。洗浄にはIPA(イソプロピルアルコール)やエタノールなどがありますが、第二種有機溶剤に該当しないエタコールがおすすめです。

エタコール
エタコール バナー

※IPAでもエタコールでもレジンが溶けだしてしまうと産業廃棄物扱いになります。

仕上げキットを使用する場合

仕上げキットを使用する場合、各バスケットに10分ずつ、合計20分程度ひたしてください。洗浄時間はエコタールの濃度によって異なります。洗浄が続き汚れている場合には少し長め、もしくは別途、エタコールで拭き取ってください。

FormWash(自動洗浄機)を使用する場合

FormWashでは、自動で攪拌してくれて洗浄完了後、引き上げてくれます。こちらも20分程度洗浄を行ってください。

乾燥

エコタールで洗浄後は乾燥をおこなってください。乾燥時間は1時間程度あれば十分です。

サポート除去

さてここからはサポートの除去を行ってまいります。サポート材は手でも取り外すことができます。サポート材はすぐにとりはずさないで、造形後に、造形モデルを1日程度乾燥十分乾燥させるとサポート材は簡単に取り外しが可能です。

またなるべく造形物を傷つけないように、ニッパーを使う方法もあります。

FormCureで二次硬化

デュラブルはFormCureで二次硬化が必要です。デュラブルでは60℃で60分間二次硬化を行います。

これにより引張強度が131%向上します。

二次硬化の意味

光造形3Dプリンターはプリントした直後だと層と層の間に目に見えない半硬化層があります。二次硬化することでこの半硬化層が固まります。

仕上がりとコスト・リードタイム

それでは各ブラケット(支柱)の仕上がりとコスト、リードタイムなどをご紹介しましょう。

ブラケットAタイプ

ねじ止めして壁に取り付けるタイプのブラケットです。

積層ピッチ100ミクロン
レイヤー数460層
造形時間1時間26分
材料使用量9.17ml
材料費@200円

ブラケットBタイプ

小型のタイプのブラケットです。

積層ピッチ100ミクロン
レイヤー数210層
造形時間46分
材料消費量5.53ml
材料コスト@120円

まとめ

3Dプリンターで高強度な材料を使用すれば、ブラケットは実用的なパーツとしてすぐに使用することができます。1個単位で作ったり、支える対象物の形状に応じてカスタマイズが可能です。またブラケットは比較的小さい大きさで済むのでコストやリードタイムにも優しいです。

3Dプリンターで作れる便利な小物:カーテン留め(タッセル)

3Dプリンターででカーテン留め(タッセル)を作る方法

3Dプリンターで作れる便利な小物として挙げられるものがカーテン留め(タッセル)です。タッセルとはもともと“留める”という意味で、糸をつなぎ合わせたものを意味しています。現代ではカーテンを留める小物としての意味も持ち、基本的には糸で作られています。

今回は3Dプリンターで作れる便利小物の一つとしてカーテン留め(タッセル)の作り方やコスト、リードタイムなどをご紹介します。

3Dプリントカーテン留め(タッセル)の形状

3Dプリンターでカーテン留め(タッセル)を作るので、プラスチック製のものになり、壁に取り付けるタイプのものになります。

カーテン留め(タッセル)の3Dデータの作成・入手方法

初めに3Dデータを用意する必要があります。STL形式かOBJ形式の3Dデータがあれば3Dプリントが可能です。

3Dモデリング

カーテン留め(タッセル)の3Dデータを作るにはFusion360のような3DCADソフトがおすすめです。操作も簡単で初心者にもやさしいCADソフトです。

Fusion360
Fusion360

フリーの3D素材を利用する

フリーの3Dデータから素材をダウンロードする方法もあります。無料で利用できる3Dデータサイトが複数存在します。例えばThingiverseなどの無料3Dデータサイトで検索すると複数無料データがダウンロード可能です。

光造形3DプリンターForm3+で造形

カーテン留め(タッセル)は光造形3Dプリンタ―のForm3+で造形を行います。Form3+は高精細で滑らかな造形ができるうえに高い安定性を持っている3Dプリンターです。

レジンの選択

まず初めにどのレジンでプリントするか選択を行います。今回プリントするカーテン留め(タッセル)はものをかけたりはさんだりすることから一定の強度が求められます。

Form3+では3種類のタフ2000タフ1500デュラブルといった3種類の高強度レジンがありますが、今回はデュラブルを選択します。

デュラブルを選択した理由

Formlabsの高強度レジンは3種類ありますが、それぞれ特長や使い勝手などが微妙に異なります。デュラブルはその3種類の中でもプリントが最もしやすい点、また強度が程よく割れにくく硬さもちょうどよいという特長があります。

ご参考までにタフ2000はデュラブルよりも硬いです。またタフ1500はデュラブルよりも柔らかくしなります。この2種類はレジンとしての粘性も柔らかいためデュラブルよりもプリント時間が長くなる傾向にあります。

専用ソフトウェアPreformでプリント設定

専用ソフトウェアPreFormでプリント設定を行います。PreFormはFormlabsのスライスソフトで、簡単に設定が可能です。今回のフック類はいろいろなパターンがあるので一度にプリントを行います。

プリント方向を設定

カーテン留めは形状が大きく湾曲した形をしており、いろいろなプリント方向が検討できます。

横に置くとプリント時間は短くなりますが、今回はワンクリックプリントで最も造形精度がよくなる末広がりの置き方でプリントします。
光造形方式は小から大へ積層していくプリント方向が最も綺麗に造形ができるためです

サポート材の設定

サポート材はプリント方向に合った形で自動生成を行います。

積層ピッチ

積層ピッチはデュラブルのデフォルトである100ミクロンでプリントを行います。

ビルドプラットフォームから取り外す

光造形3Dプリンターでは、ビルドプラットフォームにしっかりと造形モデルがくっついています。Form3の場合はラフトとビルドプラットフォームの設置面が真空状態になっており専用工具を使用して取り外します。

専用工具の中でも取り外しやすいのがヘラとハンマーです。スクレイパーは小型の造形物には最適ですが、今回のカーテン留め(タッセル)の場合、精密な形状や細かい部分などが折れないように、造形物が飛ばないように取り外しを行います。

まずラフトとプラットフォームの間にヘラをあてます。

次に軽くハンマーでヘラをたたきます。この際、加える力はほんの軽くで大丈夫です。ヘラが少しでも入れば、そこから空気が入り込み、真空状態が無くなり簡単に造形物が取れます

洗浄

造形物の取り外しができた後は、エタコールで洗浄を行います。洗浄にはIPA(イソプロピルアルコール)やエタノールなどがありますが、第二種有機溶剤に該当しないエタコールがおすすめです。

エタコール
エタコール バナー

※IPAでもエタコールでもレジンが溶けだしてしまうと産業廃棄物扱いになります。

仕上げキットを使用する場合

仕上げキットを使用する場合、各バスケットに10分ずつ、合計20分程度ひたしてください。洗浄時間はエコタールの濃度によって異なります。洗浄が続き汚れている場合には少し長め、もしくは別途、エタコールで拭き取ってください。

FormWash(自動洗浄機)を使用する場合

FormWashでは、自動で攪拌してくれて洗浄完了後、引き上げてくれます。こちらも20分程度洗浄を行ってください。

乾燥

エコタールで洗浄後は乾燥をおこなってください。乾燥時間は1時間程度あれば十分です。

サポート除去

さてここからはサポートの除去を行ってまいります。サポート材は手でも取り外すことができます。サポート材はすぐにとりはずさないで、造形後に、時間をおいて十分乾燥させるとサポート材は簡単に取り外しが可能です。

またなるべく造形物を傷つけないように、ニッパーを使う方法もあります。

FormCureで二次硬化

デュラブルはFormCureで二次硬化が必要です。デュラブルでは60℃で60分間二次硬化を行います。

これにより引張強度が131%向上します。

二次硬化の意味

光造形3Dプリンターはプリントした直後だと層と層の間に目に見えない半硬化層があります。二次硬化することでこの半硬化層が固まります。

仕上がりとコスト・リードタイム

それではカーテン留め(タッセル)の仕上がりとコスト、リードタイムなどをご紹介しましょう。

ねじ止めして壁に取り付けるタイプのフックです。シンプルな構造で割れなどの心配もなさそうです。

積層ピッチ100ミクロン
レイヤー数824層
造形時間4時間20分
材料使用量22.35ml
材料費@487円

まとめ

カーテン留めは出力後にカーテンがある柱に取り付けが必要です。ネジ止めでも粘着テープでも両方対応しています。3Dプリンターで便利な小物を作ることで日常生活がより快適になります。