クラウドサービスによって新たなビジネスチャンスが生まれる
クラウド技術の利用によって、最近ではクラウド上でサービスを提供し、多くの人々が参加することによって生まれる新ビジネスが展開されています。
キックスターターに代表されるように、インターネット上で資金集めを行うクラウドファンディングや、インターネット上で様々な人に仕事を委託するクラウドソーシングといった従来にはなかったビジネスが展開されている。
クラウドファンディングは、インターネット上で不特定多数の投資家から資金を集めることで、行いたい事業や活動、映画製作、新商品の開発と販売など、幅広い分野で個人の活動を促進している。こうしたクラウドを利用したビジネスは今までは存在しなかったビジネスであるが、仕組みをいち早く取り入れている企業のうちの一つがGEだ。
GEの製品化アイデア募集のオープンイノベーション
GEは様々な先進的な技術や仕組みをビジネスに取り入れている革新的企業だが、そのGEの取り組みの一つが「GEエコマジネーション・チャレンジ-スマートグリッド」と言われるもの。
この「GEエコマジネーション・チャレンジ -スマートグリッド」とはスマートグリッド技術の適用を加速させるために事業者や起業家、学生など世界中の人々からオープンにアイデアを募集し、GEが出資する2億ドルの資金から出資を受けることができるプロジェクトだ。
応募されたアイデアはGEの技術チームや専門家たちとの検証を経て事業化され、GEの研究開発拠点を活用して製品開発を行うことができる仕組み。
また製品化された商品を販売するにあたってはGEが既に持っている顧客との関係も利用することができる。このプロジェクトは2012年度にはGEが投資する2億ドルの研究開発費に対して、なんと250億ドルの収益を生んでいることが驚きだ。
クラウドを使った今までにない新商品の開発と販路開拓
通常今までの企業は新しいサービスや新しい製品を開発する際、莫大な時間と人員、予算をかけて製品開発にのぞんできた。または別の方法をとる場合には、企業買収によって自社にはない製品・技術をもつ企業を参加に納めることで拡大を図っていた。
どちらも多額の資金と多くの時間がかかることは明らかである。GEが行っているクラウド上のオープンイノベーションという仕組みは従来の方法に比べはるかに短い時間とコストで、より不特定多数の人間のアイデアを集約することが可能だ。
GEは自社での「GEエコマジネーション・チャレンジ-スマートグリッド」プロジェクト以外にも、オンライン上で製品開発と販売を行うコミュニティ「Quirky」と提携も行っている。
このプロジェクトはGEが自社で保有する製品の特許や技術を「Quirky」のサイト上、すなわち不特定多数の人間が集まるオンラインコミュニティに公開し、従来ある特許と技術をもとに新たな新商品を開発し販売を行うという仕組みだ。
まとめ
GEの行っている新製品開発のようにオンラインコミュニティ上にアイデアをオープンにし、どこかの知らない誰かがそれをもとに改良を行い、より良い製品が出てくるという概念は従来は見られなかったものだ。
しかし日本でも同様のコンセプトでサービスを提供するサイトがある。オンライン上でアイデアから製品化につなげ販売まで行う仕組みは、日本では古くからCUUSOO(元は空想生活)がある。このサイトは2007年には無印良品の商品をユーザーがカスタマイズして商品化されるコミュニティを提供したり、有名なLEGOブロックなどとも提携を行っている。
このようなオープンコミュニティ上での新しいアイディアから製品化につながる動きは今後日本メーカーでも取り入れる動きが出てくるかもしれない。
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