3Dプリントカスタマイズがもっとも普及している分野
スマートフォンの普及にともなって拡大する市場が周辺機器の市場だ。一般的にスマートフォンアクセサリ市場と言われるが、さまざまなプロダクトが存在する。そのうち最も代表的なのがスマートフォンケースだが、その市場に占める割合はアクセサリ市場全体の50%に達する。
日本だけ例にとっても、スマートフォンのアクセサリー市場は2011年度の1410億円から2016年度には2405億円に成長すると見られており、とりわけ人気なのが、スマートフォンケースだ。スマートフォンケースはさまざまなデザインが施されたものや、自分で加工できるものなど、商品ラインナップはものすごい数がある。
また1一人あたりのスマホケースの購入数は大体3個程度と言われており、その日の気分で着せ替えるファッション感覚で楽しまれている。スマートフォンケースはまさに、自分だけのデザインがカスタマイズ出来る3Dプリンターと最適な製品だと言える。
素材もプラスチックでつくられているケースがほとんどで、こうしたことから、3Dプリンターの消費者向け製品の利用では最も早くから取り組まれてきたと言っていい。
既に3DプリントサービスのShapewaysなどでもお馴染みの分野だ。そんな別段珍しくないスマホケースの3Dプリントサービスだが、iPhoneケースに特化することで新たなビジネスを展開している企業が登場している。
iPhoneケースに特化し多くのデザイナーが参加
本日ご紹介するスマホケースに特化した3DプリントサービスFramesは、多くのデザイナーが参加している。既にその数は14名に登っており、デザイナーがデザインした独特のiPhoneケースを購入することが出来る。またホームページからカスタムメイドのオーダーも可能だ。
Frames動画
多くのデザイナーのiPhoneケースが販売されている
テキストや色を選択してカスタマイズも出来る
デザインを送って自分だけのカスタムオーダーも可能
Framesはこのサービスを開始するにあたりMakerbotが提供する開発者支援のアプリMakerbot開発者プログラムを利用している。
Makerbot開発者プログラムについては以前もご紹介したが、新たないエンドユーザー向けに3Dプリントカスタマイズサービスを開始したい企業や、開発者に無料でiOSやアンドロイド対応の開発用アプリを提供するというもの。
また、Makerbot小売店での3Dプリントサービスも安く利用出来る。そのためFramesの場合もオーダーしたiPhoneケースをニューヨーク、ボストン、グリニッジ、コネチカット州のMakerBot小売店で受け取ることも可能だ。
もちろん、Makerbot以外の3Dプリンターで作ってもらうこともできる。ちなみに価格はケース1個につき25ドルだ。
1個25ドルから
周囲のバンパーだけでも12ドルで購入可能
まとめ プロダクトを特化し強みを発揮
スマートフォンケースを3Dプリンターでカスタマイズすることは別に珍しくもない。しかしスマートフォンケースに特化して数多くのデザイナーの作品を集めることで価値が出てくる。
Framesはキックスターターで資金調達を行って立ち上げたばかりのスタートアップ企業だが、既に14名の独立したデザイナーが参加している状況だ。
世界的に見てもスマートフォンの普及台数は今後も拡大することが見込まれ、今後数年で日本でも全人口の75%がスマートフォンを持つと言われているが、当然スマホケースの市場もしばらくは成長するだろう。
3DプリントサービスはShapewaysやi.materialiseのような大手サービスなどが有名だが、既にグローバルワイドに展開し多くのデザイナーが登録するこうしたサービスと差別化するには、Framesのようにプロダクトを限定し特化する方法が最も望ましいだろう。
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