FormlabsがPCR用鼻咽頭スワブを100万本、人工呼吸器用パーツを3000個3Dプリント

Formlabsの新型コロナウィルスの取り組み

新型コロナウィルス”COVID-19”に対して世界中で3Dプリンターを使ったさまざまな取り組みが行われています。フェイスシールドやマスクのストッパー、ドアハンドルなどウィルス感染防止に対してのツールが3Dプリンターで作られています。

FormlabsはFormlabs COVID-19コミュニティパーツライブラリにダウンロード可能な3Dデータを公開していますが、さらに医療現場を支えるための鼻咽頭スワブと人工呼吸器用のBiPAPアダプタを生産しています。

PCR検査に必要な鼻咽頭スワブの不足

このFormlabsの取り組みはアメリカでも最大の感染者数を誇るニューヨークで行われています。ニューヨークは米国のほかのどの州よりも症例数が多く、PCR検査が増加していることから、検査に必要な鼻咽頭スワブが供給量を上回ってしまうという事態が発生していました。

従来、鼻咽頭スワブは中国とイタリアから輸入されていましたが、この二つの国も新型コロナウィルスの影響によってサプライチェーンが混乱しており十分に供給できていない状況です。

PCR用鼻咽頭スワブを1日10万本3Dプリンターで生産

こうした中、FormlabsはUSF Healthや、ニューヨーク最大のヘルスケアプロバイダであるNorthwell Healthと提携して、供給に追いつかない鼻咽頭スワブを3DプリンターForm 3Bで開発、製造しています。

製造に用いられたのは生態適合性があるSurgical Guide Resinで、Northwell Health、USF Health、米国フロリダ州のTampa General Hospitalの臨床医によって安全性、快適性、有効性が試験され、クリアしたのち、米国オハイオ州に拠点を置くFormlabsのFDA(アメリカ食品医薬品局)の登録施設で生産を行っています。

この現在、200台のForm 3Bで最大で1日当たり10万本が3Dプリントされ、すでに100万本を供給しています。

1日10万本生産でき3Dプリント鼻咽頭スワプ 画像引用:Formlabs

また、Northwell Healthでは、病院や外来施設で毎日3,000本の鼻咽頭スワブを3Dプリントできるようになっています。この鼻咽頭スワプは、先端が剛毛の細長い柔軟な棒になっており、人の鼻咽頭からウイルスのサンプルを収集し、検査されています。

3Dプリント鼻咽頭スワプの外形寸法

  • 長さ:150.00mm
  • 頭の直径:3.85 mm
  • 頭の長さ:18.60 mm
  • 首の直径:1.50mm
  • ボディ直径:2.45mm
  • 先端からブレークポイントの位置:70mm

1日3,000個の人工呼吸器用BiPAPアダプタを3Dプリント製造

またFormlabsは不足する人工呼吸器用のアダプタも3Dプリンターで製造しています。

米国では重篤になった患者向けの人工呼吸器も不足しており、その対応のための取り組みとしてFormlabsの3Dプリンターが活用されています。

先にご紹介したNorthwell Healthは、BiPAPを人工呼吸器に変換するためのアダプタを開発し、Formlabsの3Dプリンターで製造しました。

BiPAPとは睡眠時無呼吸症候群の患者に使用されるBiPAPマシンのことで、アダプタを付け替えることで人工呼吸器に変換することが可能です。

このアダプタはプラスチック製の小さなT字型アダプタで、3Dプリンターで簡単に生産可能で、Formlabsは、FDAの緊急時使用認可(EUA https://www.fda.gov/media/136528/download)を取得し、生産を開始しました。

1日3000個プリントされたBiPAPアダプタ。FDA認証の緊急使用許可を取得

現在150台の3Dプリンターを使用し1日3,000個のBiPAPアダプタを生産し、米国中の病院や政府機関に配布しています。

FormlabsのCEO 兼 共同創業者Max Lobovsky氏は次のように述べています。

「COVID-19のパンデミックが発生する以前の過去30年でFDAがEUAを認めたのはわずかな件数だけでした。FormlabsがBiPAPアダプタのEUAを受けたことは、このアダプタが求められていることと、それに応えることができる3Dプリントの可能性を示しています。3Dプリントは、新しく革新的な医療機器の迅速で反復的なプロトタイプ製作を可能にすると同時に、生産プロセスの短縮、サプライチェーンの縮小および必要となる場所での製造を可能にします。また、米国中の病院でFormlabsの3Dプリンタを用いて、それぞれ独自の医療活動に基づき各地でこれらのアダプタを生産でき、感染が深刻な地域ではデザインをアップロードしてプリントするだけで簡単に量産できます」

(出典:Digital PR Platform Formalbsプレスリリースhttps://digitalpr.jp/r/38856)

まとめ 90以上の国と地域で5000台の3Dプリンターが稼働

現在Formlabsのユーザーやボランティアによる新型コロナウィルスへ立ち向かうネットワークは世界規模に広がりを見せています。

4月末時点で90以上の国と地域で3000人以上のボランティアが従事し、およそ5000台以上の3Dプリンターが用いられています。
詳しくはFormlabs COVID-19コミュニティパーツライブラリをご参照ください。

2020.5.20 投稿者:i-maker

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