Formlabsは二つの新材料 アクセサリー鋳造用樹脂とゴム系樹脂を発表

新たな材料開発に乗り出すFormlabs

Formlabsはデスクトップモデルの光造形(SLA)3Dプリンターで最も代表的なメーカーだ。同社の代表的3DプリンターForm2は圧倒的な人気を誇っている。

今多くの低価格帯の光造形タイプが登場しているが、何と言っても先行メーカーであるFormlabsの認知度と普及は一歩先を行くものがある。ちなみに光造形で使える素材は熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂アクリル樹脂をベースにした紫外線硬化性樹脂で、ポリウレタンなどのゴムライクな材料も登場してきている。

その最大の特長は驚くほど高精細で滑らかな仕上がりができる点にある。積層ピッチが0.025mmと高解像で、ハイエンドモデルに劣らない精度を誇っている。

そんなFormlabsだが、新たに追加で二つの樹脂をリリースした。現在Formlabsで使用することができる樹脂は1種類4色(ホワイト、グレー、ブラック、透明)の液体樹脂のみ。

FDMタイプの3Dプリンター用材料がさまざまな樹脂が登場してきているのに比べ、光造形は樹脂の種類が少ないのがあげられる。本日は新たに登場したFormlabsの二つの素材、アクセサリ鋳造に使える新素材と柔軟なゴム系素材をご紹介。

高精細な仕上がりが特長のFormlabsの3DプリンターForm1

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アクセサリーなどの鋳造専用のキャスタブル樹脂

Formlabsが今回リリースした新素材は二種類あるが、そのうちの第一は完全にジュエリーやアクセサリー製造専用の樹脂になる。といっても、Formlabsで直接金属のアクセサリーが作れるわけではない。

ジュエリーやアクセサリーの製造で一般的な鋳造用に対応した樹脂素材というわけだ。この樹脂の役割を知っていただくために、まずジュエリーやアクセサリーの製造で一般的なインベストメント鋳造という方法をご紹介しよう。

インベストメント鋳造は、はじめにロウでアクセサリーの見本になる模型を作り、そのロウ模型のまわりを砂で覆い焼き固めるということから始める。熱を加えると砂が固まると同時に、砂の中に入っているロウの模型が溶けてなくなるという仕組み。

そして溶けてなくなったロウの中に溶かした金属を流し込んで冷却しアクセサリーにするという仕組み。この鋳造という製造方法は実は非常に多くのモノを作ることが可能で、アクセサリーに限らず、ジェットエンジンなどのタービンブレードや大仏など、古代から現代まで長年使われている製法だ。

今回Formlabsがリリースしたキャスタブル樹脂は、このロウ模型の変わりになる物。従来のアクセサリー製法ではロウの模型を手で削って加工したりしていたが、Formlabsで造形すれば、0.025mmの積層ピッチで、複雑な幾何学的模様なども再現可能になる。

人間の手作業では膨大な手間がかかり、不可能な形状のシルバーアクセサリーがFormlabsとこの新たな新素材キャスタブル樹脂を使うことで再現することが可能になる。

熱で溶けてなくなる鋳造専用のキャスタブル樹脂

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複雑な形状のアクセサリーがFormlabsを使って作れる

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キャスタブル樹脂の動画

弾力性と耐衝撃性に優れるゴム系樹脂

次にご紹介するFormlabsがリリースした樹脂素材は、弾力性と耐衝撃性に優れたゴム系の樹脂素材だ。これまでハイエンドなFDMタイプの3Dプリンターではゴム系樹脂が登場しているが、デスクトップタイプの光造形で使用できるのはこれが初めて。このゴム系樹脂の特長は、非常に柔軟性があるとともに、弾力性と高い耐衝撃性を持つ。

0.025mmの積層ピッチを誇る滑らかで美しい仕上がりができるFormlabsと、あらたなゴム系素材の掛け合わせは、デザイン性のあるプロダクトだけではなく、エンジニアリング用のパーツ製造にも最適なのではないだろうか。

柔軟性と耐衝撃性に優れるゴム系樹脂

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滑らかで高精細な仕上がりと弾力性を掛け合わせた造形が可能

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まとめ Formlabsの更なる材料開発

鋳造用のキャスタブル樹脂は昨日の22日から購入可能だ。Formlabsの公式サイトで販売されている。価格は500mlで149ドルとちょっと高め。一方、ゴム系樹脂は12月の発売予定だ。

この二つの素材は、Form1、Form1+、両方に対応している。Formlabsはこの二つの独自素材のリリースで素材のラインナップを拡充しているが、さらにこれまで使用できる素材の改良も行っていると発表した。

現在使用できる液体樹脂は4色だが、そのうちのグレーと透明バージョンの樹脂を構成する材料を更新すると発表。11月にもその詳細がわかるが、これによりプリントスピードと印刷の安定性がますます高まるとのことだ。もともとFormlabsはイノベーションの中心ともいえるMITから発祥した企業。

その材料科学チームも成長してきており、彼らの研究開発に伴ってFormlabsで使用できる材料バリエーションもどんどん追加していく意気込みを発表している。いま光造形3Dプリンターの低価格帯は続々と登場しているが、Formlabsは彼ら独自の材料開発と、性能向上により、続々と登場する後発モデルと差別化をつける方向だ。

高い品質と、素材のバリエーションが充実すれば先行モデルの利点を生かしてユーザーからの高い支持を得ることも可能だろう。今後の開発に期待したい。

光造形の原理と仕組み、種類についてはこちらをどうぞ

2014.10.23 投稿者:i-maker

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