ColorFabbが炭素繊維配合の3Dプリントフィラメントを発表

フィラメントのバリエーションを続々と発表するColorFabb

FDM3Dプリンターの材料であるフィラメント。昨年以降、さまざまな種類が登場しているが、フィラメントのバリエーションを最も多く揃えるのがColorFabbだ。ColorFabbはオランダのフィラメントメーカーで工業用プラスチックの専門家によって設立された会社。

2012年以降、さまざまな素材を配合した3Dプリント用フィラメントの実験を始め、これまでABSフィラメントとPLAフィラメントがベーシックであったフィラメントに多くのバリエーションを加えることに成功している。2014年以降、ColorFabbによって3Dプリントフィラメントのバリエーションは飛躍的に拡大したといっていい。

木材フィラメントであるWoodFill、銅素材を配合した2種類のBronzeFillとCopperFill、竹の質感のBambooFill、さらには真鍮の輝きを持つBrassFill、ABS樹脂とPLA樹脂の長所を兼ね備えたXT-コポリエステル、通称アンフォラ3Dフィラメントまで、多くの素材を提供し続けている。

彼らの開発は留まるところを知らず、今後もさまざまな特徴を持つフィラメントをリリースしてくると予測されるが、2015年の第一弾となる新たなフィラメントを発表した。それは新素材として多くの工業で期待される炭素繊維を配合した3Dプリントフィラメントだ。

他の炭素繊維フィラメントとは違う、高性能フィラメント

炭素繊維配合の3Dプリントフィラメントはこれまでも他社から登場しているが、今回ColoFabbがリリースした炭素繊維配合のフィラメントXT-CF20は、ただのフィラメントではない。既に彼らがリリースしているABS樹脂とPLA樹脂の長所のみを引き出すために作られたアンフォラフィラメントをベースに炭素繊維を20パーセントも配合して作られたものだ。

そのため、一般的なPLA樹脂ベースに炭素繊維を配合したものよりも高い剛性を有すことになる。この炭素繊維配合XT-CF20フィラメントは、6週間にもおよぶ物性実験を経て、2月末に出荷される予定だ。

この軽量・強力なフィラメントの登場で、より低価格な3Dプリンターでつくることができる試作品の幅が一気に拡大することになる。炭素繊維とアンフォラフィラメントが持つ軽量、剛性、寸法安定性といった特性を活かし、耐熱性ドローン、航空宇宙、自動車部品などの試作オブジェクトの製作に最適なものだといえる。

炭素繊維配合3DプリントフィラメントXT-CF20動画

炭素繊維配合3DプリントフィラメントXT-CF20スペック

• colorFabb XT-コポリエステルベース
• 炭素繊維20パーセント配合
• 曲げ弾性率：PLAの2倍硬い
• 良好な寸法精度と安定性
• 高い耐熱性：非常に高い溶融強度と溶融粘土を持つ
• 低臭
• マットブラックの表面仕上げ
• 最適3Dプリント温度：240℃～260℃
• 最適3Dプリント速度：40～70mm/秒
• 径公差：±0.05mm
• 密度：1.370グラム/立法センチ
• フィラメントサイズ：1.75mm、2.85mm
• 価格：49.95ユーロ

ColorFabbのフィラメントバリエーションの記事はこちらをどうぞ

• ColorFabbは金属の3Dフィラメントを追加、もう一つの銅材料CopperFillを発表
• ColorFabbは竹の質感を持つ3DプリントフィラメントbambooFillを発表
• 木目調の見た目と木の柔らかい質感を持つ3DプリントフィラメントWoodFill
• 低価格3Dプリンターで金属プリントが可能に、ブロンズのフィラメント登場
• 積層を高品質にしてくれるABSとPLAの長所を持つ特殊フィラメントが登場
• ColorFabbが真鍮のフィラメントを追加、今度は金の輝きを持つbrassFill

i-MKAERでは光造形3DプリンターForm3＋やレーザー焼結3DプリンターFuse 1、Raise3Dシリーズなど多彩な3Dプリンターのノウハウ、販売をご提供しています。ご質問や無料サンプルや無料テストプリントなどお気軽にご相談ください。