陶磁器製造が可能になる
3Dsystemsは新年の発表で次々に新製品の発表を打ち出している。
今回発表された3Dプリンターの一つにセラミック用の3Dプリンターがある。セラミックは広義には陶磁器全般を指しているが、この製品の投入によって陶器製造の市場への本格参入を行うようだ。
新たに発表されたセラミック素材の3DプリンターはCeraJet™といい、主に陶器や磁器などを製作するアーティスト、デザイナー、メーカーをターゲットにしている。
販売予定は2014年の下半期を予定しており価格は10000万ドル(約100万円)以下の予定。
このCeraJet™は3DSカラージェット印刷(CJP)技術を使用することで、複雑で緻密なセラミックプロダクトを製造することが可能だ。
実は3Dsystemsはセラミックの3Dプリントサービスを行う企業FIGULO社の買収を昨年行っている。
詳しくはFLGULO社買収の記事をご参照ください。
FIGULO社はセラミック3Dプリントによるキッチン用品やバス用品のカスタマイズ製造を行っている企業で、メーカーからのOEM製造やデザイナーや建築家なども顧客に持っている。
3Dsystemsは昨年度のFIGULO社買収と今回のCeraJet™の発表により、キッチン用品やバス用品を皮切りに本格的に消費者製品の製造に市場参入しはじめたようだ。
セラミックのコップ

2014年1月7日から10日までラスベガスで開催される世界最大の家電展示会でCeraJet™は展示発表された。
下記はその動画になる。
まとめ -消費者製品市場への参入する3Dsystems-
3Dsystemsは3Dプリンターメーカーのリーディングカンパニーであると同時に高性能な業務用の3Dプリンターのメーカーとして知られているが、ターゲットを消費者製品の製造に置いていることがわかる。
例えば昨年末に発表されたフルカラープラスチック3Dプリンター「ProJet® 4500」もその一環として考えられる。プラスチックの3Dプリントは1色でしか生成できなかったが、このデバイスによって高性能なフルカラーのプラスチック製品の製造が可能になる。
また、昨年末に二次元プリンターメーカーで有名なゼロックスのR&D部門の買収も行ったが一番の目的は、「金属や樹脂を二次元プリンターのインクのように印刷すること」だ。
こうした3Dプリント技術の強化やフルカラー対応は、成形できる製品の幅を大きく広げることになる。
極端な話、業務用で使用するだけならばフルカラーにする必要はない。
そうした観点から見ると、今回のセラミック用3DプリンターCeraJet™の発表は、消費者製品市場に参入する新たな切り口と思われる。
2014年新製品発表された3Dsystemsのデスクトップ3Dプリンターの記事はこちらをどうぞ
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