子供の興味を喚起する3Dプリントの取り組み
最近の流れとして3Dプリントを教育に取り入れる動きが盛んだ。国によっては正式カリキュラムに取り入れ始めているが、そのレベルは中学生や高校生レベルからが一般的だ。それより下の小学生レベルからだと3Dプリンターの構造や技術など専門知識をいきなり習得させるにはハードルが高いと言われている。
しかし中学レベルから教育を開始する前にある程度興味関心を持ってもらい、小さい頃から親しんでもらえることが重要になる。しかし小学生からいきなり、3Dモデリングだとか、FDMだとかの用語を説明してもわからない。そんな時に、キットや手軽に楽しめるおもちゃのような形をしていると最適かも知れない。
本日ご紹介するクマの3Dプリントパズルもそのうちの一つ。まるでルービックキューブのように、クマのモデルを組み立てるおもちゃだ。教育はなるべく早いうちから開始したほうが効果的だと言われているが、STEM(科学、技術、工学、数学)教育のキャリアのスタートとして最適だと注目されている。
PLA樹脂で試作、シリコーン金型で量産
このクマの3Dプリントパズルを開発したのはシンシナティ大学の工業デザイナーエマニュエルカリージョ氏。数多くのプロダクトのデザインを手がけるデザイナーだ。ルービックキューブのように大人も子供も楽しめる内容になっている。このクマのパズルはいくつかのパーツに分類されており、0.25mmのレイヤー層でプリントされている。
中央のピンで止められており、回転させてパーツを合わせていく仕組みだ。このクマのパズルは、PLA樹脂を使って積層タイプの3Dプリンターで作られたものだが、最終的な製品はシリコーンゴムで作られており、シリコーン金型を3Dプリンターで作り、そこにいろいろな色のシリコーンを流し込み量産するようになっている。
この最終品のシリコンゴムのバージョンでは、当然のことながらFDM3Dプリンターによる仕上がりよりも滑らかな仕上がりになっている。
3Dプリントクマのパズル動画
まとめ 製品開発の基本的な流れが知れる
このクマのパズルの3Dデータは、3Dプリントデータのダウンロードサイトに公開されており、無料でデータを手に入れることができる。3Dプリンターによる試作から、シリコーン金型による量産まで、製品がうまれてから量産されるまでの一通りの流れをしることができる。また完成品もクマのルービックキューブということで小学生などの小さい子供が楽しむものとしては最適なプロダクトだ。まさに小さい子供のうちから、3Dプリントに親しんでもらうプロダクトとしては最適な取り組みだといえよう。
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