Amazonが新特許により3Dプリントサービスに本格参入

3Dプリントサービスに本格参入を計画

今では本だけではなく、ありとあらゆる物を販売しているアマゾン。アメリカ国外の13カ国でもサイトを運営し全世界中から利用されている。最近ではその業態の幅も広く、クラウドサービスやスマートフォン、Kindleなどネットを中心にあらゆる分野に拡大している。そのアマゾンだが当然3Dプリントサービスに鈍感であったわけではない。

昨年から既に3Dプリントサービス事業には参入をし始めていた。しかし、その参入形態は、アマゾン内に既存の3Dプリントサービスにショップを設けてもらい、販売してもらうという方法であった。

3Dプリントサービスでは有名なShapeways、Sculpteoなどなどだ。そんなアマゾンだが、今一つの特許を元に、本格的に自らが3Dプリントサービスに参入する可能性が高いとも予測されている。世界中で圧倒的な集客力を武器に、モノだけではなく本格的にカスタマイズされたモノの販売に乗り出せば、既存の3Dプリントサービスにとっては大きな驚異になりそうだ。

これまでのアマゾンの3Dプリントサービスの記事はこちらです

アマゾンの3Dプリントサービスの特許とは

今回アマゾンがアメリカ特許庁に提出した内容は49ページにも及ぶ分量で、完全に3Dプリント製造に関する内容だ。概要では、ユーザーの個人個人の要望に応えるカスタム製造と、そのデリバリーに関する方法とシステムになる。これは完全に既存の3Dプリントサービス、ShapewaysSculpteo、と競合する内容になる。

またアマゾンが3Dプリント製造して納品するだけではなく、同時にサービスプロバイダーとしての特許も含むとしている。ShapewaysやSculpteoは、基本的に3Dデータを購入するビジネスモデルではなく、Web上でカスタマイズした物を3Dプリントされた状態で納品されるビジネスになる。

しかしサービスプロバイダ事業となると、MyMiniFactory3dagogoといった3DプリントサービスのようにSTLファイル自体を販売するサービスも含むという形式になる。非常に大雑把なまとめ方で恐縮だが、アマゾンは3Dプリントされたモノ自体の販売と3Dデータ自体の販売も可能にするマーケットプレースとして機能するというわけだ。

アマゾンの3Dプリントサービスの仕組み

まとめ 圧倒的な差別化、特化が必要

アマゾンの最大の強みは、第一に圧倒的な顧客数、第二にその顧客数を魅了する凄まじい種類の商品数、そして第三はどこよりも安い価格だ。ちなみにその顧客数は日本だけでも月間4800万人もの訪問者数を誇る。今回の特許で実際の現実のビジネスモデルが登場していないため何とも言えないが、既存の3Dプリントサービスにとっては大きな驚異になりそうだ。

カスタマイズされた製品とデータ、さらには集客力を目当てにして集まる多くのクリエイターなど、既存の強みを生かしたアマゾンに攻勢が始まるかも知れない。既存の3Dプリントサービスは、それこそアマゾンと同じ土俵で争うのではなく、オリジナルな強みや独自性などある部分に特化して事業展開する必要があるだろう。

i-MKAERでは光造形3DプリンターForm3+やレーザー焼結3DプリンターFuse 1Raise3Dシリーズなど多彩な3Dプリンターのノウハウ、販売をご提供しています。ご質問や無料サンプルや無料テストプリントなどお気軽にご相談ください。