3Dヴァーチャルと3Dプリントを導入したロッキード・マーチン宇宙開発

3D技術が進む航空宇宙産業

アメリカの代表的な企業であるロッキード・マーチン宇宙開発は100年以上の歴史を持つ、航空機宇宙開発の企業で、戦闘機や人工衛星、スペースシャトルの開発を行っている企業だ。日本でもよく知られている「スカパー」に使用されている人工衛星もこのロッキード・マーチン宇宙開発が開発したものとなっている。

今回、ロッキード・マーチンは自社製品の製造開発について、新たな生産プロセスとなる次世代デジタル製造技術を発表した。

この技術は同社はデジタル・タペストリーいう呼び方をしており、製造工程の全てのプロセスにおいてデジタル設計を取り入れたということのようだ。

このデジタルタペストリーと呼んでいる次世代デジタル製造技術とは3Dシミュレーション技術というものを使用し効率的に部品の3Dプリントを行うことのようだ。

この方法を製造工程に取り入れることで圧倒的なコスト削減と時間の短縮が可能になったとしている。具体的にはどのような技術なのだろうか。

人工衛星部品の3Dプリント

3Dプリントの使用については、現在ロッキード・マーチンは人工衛星用のチタン部品を3Dプリントでの製造を実施している。

ここで使用される技法はadditive manufacturingという3Dプリントの造形法の一つで、積層を繰り返して加工していくという方法である。

直接コンピュータモデリングデータから三次元立体物を生成する方法を採用することでコストや時間を減少させ、原料の無駄も減らしてくれるとのことだ。

特にチタンのような素材は加熱して積層するため、ほぼどんな形も形成することができる。そうすることにより材料の無駄も最小限に抑えられ、なおかつサイクルタイムも大幅に低減される。

ロッキード・マーチンは人工衛星のチタン部品にこの3Dプリント技術を使用しているが、将来的にはチタン部品だけではなく、複合部品、ひいては人工衛星の全てにさえ使用が可能かもしれないと考えている。

人工衛星

3Dシミュレーション技術とのコラボレーション

部品の製造に3Dプリンターを取り入れるという取組はコスト削減と時間短縮につながるということが認識され始めているが、3Dシミュレーション技術を取り入れるということはどういうことなのだろうか。ロッキード・マーチンが取り入れた3D経路探索シミュレーション技術とはCollaborative Human Immersive Laboratory (CHIL)というものだ。

これは製品や部品等、衛星、探​​査宇宙船、ロケットやミサイル防衛システムなどの宇宙システムを構築する上で、実際に製造に取り掛かる前にエンジニアや技術者が仮想シミュレーション空間でテスト検証を行い、開発の初期段階でコスト削減やリスク管理、時間短縮などの製品自体や製造プロセスの調整を行うシステムとのことだ。

一言でいうと、製品のクオリティを上げ、コストを安くし、リスクを低下させるベストな状態をバーチャルリアリティの世界でシミュレーションするという仕組みだ。ロッキード・マーティンは生産プロセスを改善するためにビジネスプログラム全体にこの技術を取り入れた。

3Dヴァーチャル技術

3Dヴァーチャル技術2

まとめ

高度な3Dヴァーチャルシミュレーションの具体的な細かい技術的な部分や細かい業務での使用方法等はよくわからない。しかし、生産体制の仕組みとして、製造開始する前に製品と生産プロセスの両方の部分から見直し、品質、コスト、安全性、リードタイムをよりよいものにしするという活気的な手法だ。

そして、実際に製造段階になったら3Dプリンターで部品を製造することによって極力コスト削減と時間短縮に努めるというロッキード・マーティンの取組はまさに革新的なイメージを与える。

参考記事:ロッキード・マーチン

3Dディスプレイシステムで事前確認をするZecotek社の記事はこちら

2013.10.10 投稿者:i-maker

タグ

オンラインストア