3DsystemsがゼロックスR&D部門を買収、消費者向け3Dプリンターの普及が進む

研究開発部門を1000名拡大

3Dプリンター業界のリーディングカンパニーとして知られている3Dsystemsがゼロックスの研究開発部門を3200万ドルで買収を行ったと発表しました。

ゼロックスはフォーチュン500にも入っているプリンターや複合機、デジタル印刷機の業界最大手として有名あまりにも有名だ。

日本では富士フィルムとゼロックスの子会社であるイギリスのゼロックス・リミテッドが合併し、富士ゼロックスとして知られている。

3Dsystemsは今回の買収でオレゴン州のゼロックスのR&D部門のみを買収し、今後研究開発費を75%から100%まで拡大する方向でますます技術力向上に向かって進んでいる。

ちなみに買収されたR&D部門は約1000名近い従業員が務めており、もともとはゼロックスが2000年に計測機メーカーであるテクトロにクスから買収した部門とのことだ。

二次元プリンター技術との融合

3Dsystemsはこれまでも3Dプリントに関連する様々な企業を買収して事業拡大してきているが、今回の買収によって今後の製品設計と材料研究に更なる投資を行う方向と発表している。

実は3Dsystemsとゼロックスの関係は過去15年前からさかのぼってパートナーシップを結んでいる。

3Dsystemsとしては、二次元プリンターで107年の経験を持つゼロックスとパートナーシップを結ぶことで大きなメリットがあると考えている。

一番の目的は3Dプリンターで使用される材料-樹脂や金属など―を二次元プリンターのインクと同じように使用できるようにすることが狙い。

すなわち、今回の買収は将来的に消費者向けの精度の高い3Dプリンターを拡大することを目したものになるのではないだろうか。

まとめ ―消費者向け3Dプリンター市場の拡大―

3Dプリンター市場は世界中で拡大方向にあるが、消費者向けに販売されているデスクトップタイプの3Dプリンターはまだまだ性能がいいとは言えない。

基本的には素材はプラスチック印刷で、単色印刷しか現状は無い。

3Dsystemsからも消費者向けのモデルとしてCubeシリーズというラインアップを販売しているが、まだまだ玩具の域を出ないのが正直なところだ。

また価格帯も約10万円~30万円程度の値段であることから、現状の精度で一般家庭で購入するには、かなりハードルが高いと思われる。少なくとも、消費者が3Dデータをダウンロードし、自宅の3Dプリンターで簡単にプリントするという時代にはかなりの時間がかかると思われる。

シードプランニングが発表している消費者向け3Dプリンターの市場予測だが、2016年度まで右肩あがりで販売台数は伸びていくが、2016年度の時点では世界全体で50万台程度、日本だと15000台程度の予測だ。

「一家に1台、二次元プリンターと同じ手頃感で」というところまでは相当な歳月がかかると思われる。しかし一方で、素材研究と3Dプリンターの技術的レベルはどんどん向上しているため、時間はかかっても確実に消費者の手に渡る時代は近づいてきているといえよう。

秋葉原の店頭に並ぶCubeシリーズ

3Dsystemsは世界で初めてフルカラーのプラスチック素材の3Dプリンターを発表したし、異なる素材を合わせて印刷できる複合印刷機の発表も行っている。

また、他社ではあるが、デスクトップタイプの3Dプリンターでも金属素材がプリントできるモデルや、フルカラープラスチック印刷が可能になるモデルが予定されている。

こうした素材の多角化や精度の向上は単なる工作機器であった3Dプリンターの使用用途を変え、どんどんいろいろな産業に影響を与え始めている。こうした背景もあり、3Dsystemsとゼロックスの提携により、更なる技術的向上と消費者向けの3Dプリンター開発がすすむのだと思われる。

3Dsystemsの買収記事はこちら

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