3Dsystemsは低価格で誰でも使いやすい3Dデザインソフトの開発を開始

R&D専門の新たなイノベーションセンターを開設

3Dプリント業界で最も有名で大きな企業は3Dsystemsだ。一般的には3Dプリンターメーカーとして知られているが、昨年いらい、さまざまな業界の企業と提携したり、異業種を買収したりとさまざまな分野に活動範囲を広げている。

ちなみにその活動範囲をざっと述べてみると、3Dプリンターや3Dスキャニングの製造開発に始まり、Googleとのスマホ用次世代カスタム量産機器の開発3Dプリント材料の開発とリサイクル回収おもちゃメーカーとの提携や、クラウド上のエンターテイメントサービスの買収有名映画キャラクターの版権企業の買収などなど、ありとあらゆる分野に及んでいる。

極端な言い方をすれば、3Dsystemsの動きを見ていれば、3Dプリント技術がどの業界にどのような影響を与えるのか、私たちの生活にどのように関わってくるのかが分かる。

まさに3Dプリント革命の先を行く企業だが、ここにきて更なる拡大を行うことを発表した。

つい先週もオハイオ州に巨大なフィラメント製造工場を増設し、拡大する3Dプリント材料市場を見据えて将来の投資を促進しているが、今回は次世代の技術を担う新しいイノベーションセンターとソフトウェア開発施設のオープンだ。

 誰でも使える安価で使いやすい3Dソフトの開発

今回オープンする新たなイノベーションセンターでは新たな3Dソフトウェア開発に焦点が当てられ開発が行われるとのこと。手頃な価格と使いやすさに焦点を当てた、最高の3Dデザインと3Dプリントソフトの開発が中心だ。

その研究開発では同時に新しい3Dスキャニング技術の開発も行われ、より多くの人々が3D技術を簡単に使用でき、3Dプリントに結び付けられることを目指すという。また今回開設されるイノベーションセンターでは、R&D施設以外にデモンストレーション用の3Dプリントショールームや研修施設が設置される。

3Dsystemsのノースカロライナ州の新しいイノベーションセンター

まとめ

3Dsystemsが今回発表した新しいイノベーションセンターでは、次世代型の3Dソフトの開発が行われる。3Dプリンターのエンドユーザーへの利用拡大の障壁の一つが3Dソフトの専門性だが、これをより利用しやすいものに改良するものの可能性が高い。

現在3Dデザインで最も使用されているソフトウェアはライノセラスやAutoCADなど、極めて専門性の高いソフトウェアだ。到底一般ユーザーが手軽に使用出来るレベルのものではない。

しかし幅ひろい層への3Dプリンターの利用を普及させるためには、この3Dデータの扱い方がより簡単になる必要がある。現在エンドユーザー向けに3Dプリントカスタマイズサービスを提供する企業も続々と登場しているが、その多くが、サイト上で簡単なパーツ選択をするか、形状を変化させるか程度のカスタマイズ性しか発揮できていない。

しかし、3Dソフトやアプリケーション自体が、極めて簡単に扱えて、ミスプリントがないデータを作ることができれば、一気に拡大する可能性がある。

今回のイノベーションセンター開設に際して、3Dsystemsのカルバン·ハー副社長兼ゼネラルマネージャーが発表している「手頃な価格と使いやすさに焦点を当てたソフト開発」という内容からも、ターゲットが一般エンドユーザーであることが伺える。

既にGoogleと画期的なカスタム量産の可能な3Dプリンターを開発するなど、革新的なことに取り組んできた3Dsystemsだ。3Dソフトの分野でも従来にはない革新的なソフトをリリースする日が来るのだろう。

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