おもちゃの3Dプリントプラットフォーム
3Dプリント技術を取り入れた新たな取り組みが発表された。
今回発表したのは、3Dプリントメーカーで最近では3Dプリント技術をあらゆる分野に浸透させようとしている3Dsystemsと、世界的なおもちゃメーカーのハズブロだ。
発表によると、両社はおもちゃやゲームの製造販売に関して、子供やその家族が3Dプリンターを使って製造するプラットフォームの開発に乗り出しているとのことだ。
この子供と家族のためのおもちゃの3Dプリンとプラットフォームの詳細は不明だが、2014年の後半にはローンチされる見通し。概要は子供たちに対して、このプラットフォームを通じて創造的な遊びの体験を提供し、3Dプリント技術のよって家庭で革新的な遊びを提供することができるとしている。
具体的に3Dプリンターを家庭に販売するという直接的な方法ではなさそうで、今のところ詳しい言及はされていない。
3dsystemsのキューブ


世界最大のおもちゃ会社ハズブロ
ハズブロは日本ではあまり知られていないが世界180カ国で展開するアメリカの世界的玩具メーカーだ。
主にボードゲームやフィギュア、キャラクター製品が主で、日本でもよく知られているジェンガやツイスターはこのハズブロ社が開発した製品だ。
世界的に有名なハズブロ社だが、既に3Dプリントを用いてゲームの製造販売を行っている実績を持っている。
ポケットタクティクスというオープンソースのテーブルゲームで、魔女や戦士といったキャラクターを使って領地を取り合いするボードゲーム。
このポケットタクティクスで使用されるキャラクターを3Dプリンターで出力し使用するという取り組みであった。
3Dデータはデスクトップタイプの3DプリンターメーカーMakerBotが提供する3DデータダウンロードサイトThingiverseでオープンに公開され自由にダウンロードできる方法だ。
これは2012年に行われたプロジェクトだが、このころからハズブロは3Dプリンターによるカスタマイズ性が、こだわり性の強いおもちゃの世界に最適であることを見通していたと考えられる。
ポケットタクティクス

MakerBotが提供するダウンロードサイトThingiverse上のデータ

まとめ -オンラインから小売りまで3Dプリント技術が浸透する-
今回の3Dsystemsの発表ではあくまでも概要にとどまるもので、具体的なプラットフォームの内容についてはまだ発表はされていない。
しかし発表されているキーワードを見てみると「消費者ブランド」や「3Dプリント製品」「オンラインが主流」「小売店」といったキーワードが見られる。
これはあくまでも想像にすぎないが、ブランド認知力が高いキャラクターフィギュアやボードゲームといったプロダクトを、オンライン上で自由に子供たちがカスタマイズし、小売店や3Dプリントセンターのようなところで3Dプリントされ子供たちに製品が届けられるというようなオンラインプラットフォームではないだろうか。
3Dsystemsが昨年度に、あらゆる映画キャラクターの3Dモデリングを行うリーディングカンパニーGentle Giant Studiosを買収していることや、ハズブロ社がキャラクター商品に強いという点があるからだ。
さらに、3Dsystemsが発表しているフルカラープラスチック3Dプリンターや、複合材料プリンターの配備によって、着色等の処理を施さなくてもフルカラーの自由なフィギュアやキャラクターをプリントすることが可能になる。
このプラットフォームがオンライン上で成立することにより、全世界の子供たちが自由に自分の好きなキャラクターをカスタマイズするということが可能になり、ユーザー数も圧倒的に集めることができるという感じがする。
また、ユーザー数が集まれば、家庭用向けに3Dsystemsが発表している3Dフルカラープリンターの販売も増加する可能性も高まり、新たに小売りチェーンも3Dプリントサービスを開始する企業も増える。
そういう展開を狙っているように見ることができる。このように想像してみると、3Dsytemsの製品開発と企業買収は優れた企業戦略に基づいてなされているように感じられる。
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