世界200カ国のバーチャルコミュニティ
さまざまな分野の企業を買収し、巨大な3Dプリントプラットフォームを築こうとしている3Dシステムズ。昨年にはおもちゃ関連の企業買収や提携を行ってきたが、2月に買収したデジタルドールハウスがようやく動きつつある。デジタルドールハウスは全世界200カ国にわたり合計100万人のユーザーが参加する巨大なオンラインコミュニティだ。
どのようなサービスかというと、デジタルドールハウスに参加したユーザーは仮想空間に自分の好きな部屋をコーディネートすることができるというもの。
家具や壁紙、アクセサリー、カーテンなど、インテリアデザイナーとして人形の部屋を自由にカスタマイズできる。また、デジタルドールハウスと一緒に楽しむのが、ドリームハウスデザイナーと言われるFacebook上のゲームで、よりリアルな室内のコーディネートをすることができるというものだ。
このサービスは女の子の子供を中心に、母親にも人気でFacebookというSNSを通じて世界中に拡大しており、そのマーケット性を見込んで3Dシステムズが買収を行っている。

前回のデジタルドールハウス買収の記事はこちらをどうぞ
3Dsystemsはこのデジタルドールハウスの本格的な3DプリントプラットフォームをCubifyに公開している。大きく分けると3Dプリンターでプリントすることができる3Dデータの共有サイトと、自分で家具やアクセサリをオンライン上でカスタマイズできるWEBサービスの二つだ。
3Dデータのダウンロードサイトは、現在いくつかのデータが無料で公開されており、ベッドやタンス、椅子、アクセサリなど、バーチャルハウスで実際にデザインされたものが公開中。もう一つのサービスであるカスタマイズデザインでは、自分の好きな家具をカスタマイズしてデザインできるというオンラインサービスになる。


まとめ 3Dプリンターの性能と価格が鍵
この3Dsystemsのサービスは、2月から立ち上がったばかりで、徐々に広げているようだ。最終的な狙いは、このサービスの普及によって、自社の3Dプリンター販売につなげることが目的だと思われるが、実際のオンラインコミュニティであるデジタルドールハウスとの連動がはっきりしないように思われる。
また現状のデスクトップタイプの3Dプリンターも一般家庭で購入され安定して使用されるほど性能が高くはないことから、数年先の拡大を狙っているのかもしれない。このビジネスモデルはエンドユーザーを対象とした3Dプリントサービスでは今では馴染みのものだが、全世界の子供と親にどれほど影響を与えることが出来るかが勝負だろう。
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