ガウディにインスピレーションを受けた46色のフルカラー3Dプリントランプ

ガウディの作品からインスピレーションを受けた作品

フルカラー3Dプリンターを使って独創的な46色のランプシェードを作る取り組みが行われている。このランプを作ったのはクリエイティブアーティストのダニエルHilldrup氏。ストラタシスのフルカラー3DプリンターObjet500 Connex3 PolyJetを使用して作られたものだ。

ダニエル氏はデジタルクラフトとデジタル製造技術を習得したイギリスのアーティストで、かつてイギリス政府からイスラエル政府に対する外交上の贈り物も任されるほどのデザイナーだ。

ちなみにこの外交上の贈り物もストラタシスの3Dプリンターで製作している。今回つくられたランプシェードはスペインの建築家ガウディの建築物にインスピレーションを受けてつくられたもので、ガウディの作品の特長である「不完全で不均一」なデザインをストラタシスと協力することで作成した。

ガウディの作品からインスピレーションを受けた46色のランプシェード

イギリス政府からイスラエル政府に送られた外交上の贈り物も3Dプリント製造

2次元プリンターと同じフルカラーを1個の物体で表現

今回つくられた46色のランプシェードはストラタシスの協力のもと作られたものだ。使用された3Dプリンターは二次元プリンターと同じフルカラープリントが可能な機種Objet500 Connex3 PolyJet。

このObjet500 Connex3 PolyJetは以前もご紹介したが、カラーパレットを使うことで、1つの物体にフルカラーを再現出来るというこれまでにない3Dプリンターだ。

ちなみに通常の二次元プリンターは4色印刷でシアン、マゼンダ、イエロー、ブラック、俗に言うCMYKという複合印刷だが、今回の製作ではシアン、マゼンダ、イエローの3色で表現されている。

また、Objet500 Connex3 PolyJetは、フルカラーだけではなく、硬軟異なる素材を混ぜ合わせることが出来る3Dプリンターで、このランプシェードでは、46の異なる色と素材が組み合わされている。何よりも驚異的な点は、このランプシェードが完全に1個の物体で作られているところが驚きだ。

1個の造形物に46色が表現

設計プロセス

明かりをつけると美しいライトを照らす

Objet500 Connex3 PolyJetのフルカラーパレット

ストラタシスのフルカラー3DプリンターObjet500 Connex3 PolyJetの記事はこちらをどうぞ

まとめ

この斬新なランプシェードは消費者向け製品における3Dプリント製造の可能性を示すものだ。フルカラーで、尚且つ高品質な仕上がりが出来るようになれば、使用出来る最終品の幅も広がるだろう。

例えば伝統的な金型を使用した射出成形などでは再現することができない形状が3Dプリンターであれば作ることが出来る。それに加えて自由に色も表現することができれば、これまで作ることができなかった商品が登場するに違いない。

このフルカラー3Dプリンターは1台あたり数千万円するため、どの企業でも簡単に導入できるわけではないが、将来の3Dプリント製造の広がりを示す取り組みだといえよう。これを皮切りに自由にデザインされ3Dプリントでカスタムメイドされた家具やプロダクトが着々と増えていくと思われる。

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