ユナイテッドヌードは靴の3Dプリントデモンストレーションを旗艦店で開始

広がる靴の3Dプリントカスタム

消費者向け製品の3Dプリント製造が着々と始まっている。とりわけ盛んなのが靴のカスタマイズ製造だ。

この分野で最も有名なのは、個人の足の形状に合わせて靴を3DプリンターでカスタマイズするFeetzが有名だが、既存のシューズメーカーやファッションブランドなどが試験的に取り組みを開始したり、キャンペーンの一貫として3Dプリンターを利用し始めている。

本日ご紹介するユナイテッドヌードもそのうちの一つ。ニューヨークの旗艦店で、3Dsystemsとタイアップしてその場で靴をカスタマイズできる斬新な取り組みを行っている。

ユナイテッドヌードは2003年にたち上げられたイギリスの若いブランドだが、質の高いデザインと、最先端技術を取り入れるファッションブランドとして有名だ。既に日本にも進出しているブランドだが、コンピューターによる描画技術や、最先端素材などの使用に貪欲だ。

実はユナイテッドヌードが3Dプリント技術をつかったデモンストレーションを行うのはこれが初めてではない。昨年7月にパリで開催されたオートクチュール・コレクションでも3Dプリンターでつくられたシューズを発表している。以前はファッションショーでの使用だが、今回は直にショップに来店したお客が体験できるというものだ。

2013年ファッションショーで発表したユナイテッド・ヌードの3Dプリントシューズ

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タッチスクリーンとCube3Dでデモンストレーション

今回ユナイテッドヌードが行った3Dプリンターのデモンストレーションは、3DsystemsのCubeとタッチパネルが組み込まれた自動飯場機形式の展示。店舗に訪れたユーザーがタッチパネルで色を選択したりしてカスタマイズの仕方が体験できるというものだ。実際の製造には合計40時間もかかるため、あくまでも体験デモンストレーションの一貫としての取り組みだ。

来店客は3Dプリントでカスタマイズするデモンストレーションを体験できる

ユナイテッドヌードは、あくまでも未来の3Dプリントサービスを表現したもので、現状の3Dプリント材料が靴に最適であるとは考えていない。ただ顧客に将来のサービスの可能性を感じてもらい、自社のシューズの販売につなげたい考えだ。ちなみにデモで体験できる靴は実際に購入可能で1足99ドル。

3つのパーツから構成される3Dプリントシューズ

実物は99ドルで購入できる

まとめ

今回のユナイテッドヌードの取り組みは、デモンストレーションやノベルティの用途として3Dプリンターを使用している。直接エンドユーザーに提供するものとしてはもう少し先になるかもしれない。というのも素材としても、表現できるデザインとしても現状の3Dプリンターの性能にはいまだ限界があるためだ。

ただ来店する多くの消費者に対して、将来の3Dプリンターをつかったサービスがいかに付加価値が高いものかを示すには大きな効果があるだろう。このような取り組みはシューズやスポーツメーカーとして有名なアディダスも3Dsystemsとタイアップして行っている。

このように徐々に身にまとうプロダクトでの3Dプリントカスタムは広がっていくことが予測される。身にまとうプロダクトでは靴以外では既に指輪やアクセサリといった分野で3Dプリントでのカスタマイズ製造が盛んだ。このように見てみるとファッションでのカスタマイズサービスが最も早く最も大きな市場になると思われる。

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