電気ペイントと基板で自由自在につながれる発明キット「Touch Board」

クラウドファンディングで8倍の資金を調達

クラウドファンディングの浸透で、今までにはなかった面白いアイデアが形になっています。

本日はキックスターターで12万ポンド(約2000万円)近い資金を調達することに成功した面白いプロダクト「Touch Board」をご紹介します。

「Touch Board」は簡単に言うと、電気を伝える電気ペイントと基板を使って、自由自在に電気でつながるプロダクトを作れるというもの。

文章で概要を説明するよりもまずは動画で見ていただいた方がその面白さがわかります。

電子機器を自由自在に作れる工作キット

電気ペイントは電気を伝えることができるため、基盤との組み合わせで自由自在にいろいろな音を出すアイテムが作れてしまう。いわば電気ツールを使った組立おもちゃみたいなものだ。

触ると音が鳴る本や、手の動きに反応するセンサー、文字を押すと意味を説明する子供向け教材、いろいろな楽器の音を出すことができる段ボール製のステレオ、紙製のピアノなど、作る人の創造性によって作れるおもちゃは無限大のようだ。

アルファベットを押すと音声反応する壁

手の動きに合わせたドラム

ランプスイッチ

タッチすると動物の鳴き声がする音声ボタン

紙のピアノ

Touch Boardの主な特長

  • タッチセンサー:電気ペイントで反応する
  • プログラミング不要:基板をわざわざプログラムする必要はなくそのまま使用可能
  • Arduinoとの互換性 -プログラミングが簡単
  • 電動塗料:伝導性材料である電気ペイントで自由自在に配線が描ける
  • MP3プレーヤー/ MIDI機器:音のシンフォニーを作れる
  • MicroSDカードソケット:カードソケット変更で音を変更可能
  • 3.5㎜オーディオジャック:ヘッドフォンやスピーカーで動作可能
  • リチウムポリマー:USB経由で充電することで単体で使用可能
  • HID:キーボードやマウスに変換可能

Touch Boardは電気ペイントを使うことで、自由に電気で動くモノが作れる工作キットだが、もともとはイギリスのロンドンに2009年に設立された小さなデザイン事務所が作ったもの。

このTouch Boardを通していろいろな人が自由に電子機器に触れられる機会を増やしたいと考えているとのことだ。

当初のキックスターターでの目標金額は15000ポンド(約250万円)程度であったが、結局12万2000ポンド(約2,000万円)近い金額が調達されている。発売は来年2014年3月に出荷予定となっている。

報酬によってキットの組み合わせわ変わるが以下の通り。

Touch Board 通常 45ポンド寄付の場合(早期は40ポンド/限定モデルは60ポンド)

Touch Board 発明キット 90ポンド寄付の場合(早期は80ポンド)

Touch Board ライトスイッチキット 100ポンド寄付の場合

Touch Board ラジカセキット 120ポンド寄付の場合

まとめ

Touch Boardはいろいろな意味でクラウドファンディングで成功した製品であると思う。

クラウドファンディングの最大の特長である、いいと思うモノやプロジェクトに対して、不特定多数の人々が資金を提供することだ。

優れたアイデアがあり、より多くの人々のニーズに合致した製品であるにもかかわらず、量産化する資金が無いという人や中小企業はたくさんいるのではなかろうか。Touch Boardも製品開発している企業は小さいデザイン会社であるが、当初目標としていた金額をはるかに超える8倍の資金調達に成功している。

1点、不安点を挙げるとすれば、寄付を行った場合、きちんと納期通りに、満足が行く性能をもった製品が供給されるかという点にある。

いいアイデアを持ち、欲しいと望むような機能や創造性があったとしても、品質が劣るものやすぐに故障するものが届けられた場合にはすぐにエンドユーザーの気持ちを失ってしまうことになる。

そのため、クラウドファンディングで資金集めをする場合には、その後の製品化された後の顧客満足まできちっと満たして提供することが必要だと考えられる。

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