4種類の樹脂に対応した高性能低価格3Dプリンター「Stalactite 102」

25ミクロンの高解像度の物体が生成可能

昨年以降、キックスターターやindegogoなどのクラウドファンディングで低価格3Dプリンターの製造資金を募るケースが多く登場している。

そのほとんどが、新しい素材を可能にするものや、低価格ながらもかなり高い性能を誇っているものだ。 今回ご紹介する「Stalactite 102」もそんな低価格3Dプリンターの一つ。

こちらはindegogoで資金調達を開始している。「Stalactite 102」も資金調達に乗り出すだけあってかなり期待がもてそうな特長をもっているようだ。

特長はいくつかあるが、最大の売りは何と言っても値段のわりに高性能な解像度だ。資金提供の順番にもよるが、だいたい4000ドル約40万円ぐらいの小売価格で、最高解像度は25ミクロンまで出せる。

一般的な低価格3Dプリンターのmakerbotの製品が100ミクロンに比べて4倍の精度を誇っている。

さらに特長的なのがその製法だ。 通常、樹脂素材の3Dプリンターは、FDM方式といって、樹脂を溶かして積み上げる方法だが、「Stalactite 102」は造形方法は、光造形方式を採用している。

光造形方式は、一般的にSLA方式やDLP方式と言われており、紫外線で熱硬化性樹脂の代表的プラスチック、エポキシ樹脂アクリル樹脂をベースにした紫外線硬化性樹脂を使って固める方法のこと。

デスクトップタイプではFormlabs社のForm2がSLAタイプの光造形3Dプリンターとして人気を集めている。

因みに、この紫外線硬化性樹脂は材料バリエーションが拡大してきており、ポリウレタンなどのゴムライクの材料も登場してきている。そのため使える樹脂のタイプが4種類もあり、それぞれが異なる特性をもっている。

「Stalactite 102」動画 動画を見る限りかなり解像度が高そう

「Stalactite 102」

高解像度な物体が作れる

「Stalactite 102」スペック

  • 最小25ミクロンまで可能
  • 通常モードは100ミクロン、ファインモードは50ミクロン
  • 高品質な精密部品まで製造可能
  • 造形サイズ:102㎜×76.8㎜×180㎜

4種の樹脂

  • STANDARD:プロトタイプ製造用の一般的な樹脂
  • PROTOTYPING:ABS樹脂、ナイロン系樹脂と同質
  • ELASTIC:伸縮性と柔軟性にとんだ特殊樹脂
  • WAXY:ワックス系樹脂。ブロンズ、シルバー、ゴールドが再現可能

 

まとめ

今年に入り新しい3Dプリンターが続々と登場している。とりわけ低価格3Dプリンターは新しいメーカーが多い。

いまだに圧倒的シェアはmakerbotや3Dsystems、reprapがしめているが、低価格で高解像度の機種がぼちぼち登場中だ。

また低価格3Dプリンターは、機器本体だけではなく、その周辺のソフトウェアやマイクロプロセッサーの開発がなされており、周辺技術と組み合わせることによって飛躍的に性能が向上する可能性を秘めている。

いまだモックアップや試作品の製造の域を出ない低価格3Dプリンターだが、ここ最近の性能向上は目を見張るものがある。

今後もスピード、解像度、サイズ、素材といった部分でさまざまな特長をもつ機器が登場するだろう。

光造形の原理と仕組み、種類についてはこちらをどうぞ

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