ローカル・モーターズの3Dプリント電気自動車がテストドライブを実施

世界初となる3Dプリント電気自動車のテストドライブ

先週ローカル・モーターズは自社で進める3Dプリントカーのデザイン案を決定したが、今回は新たにテストドライブの様子を公開している模様だ。

9月8日から開催されるシカゴ国際製造技術展での展示にむけて着々と現実化しているようだ。これが完成すれば世界初となる3Dプリントカーが登場することになる。

以前からたびたびローカル・モーターズの取組をご紹介させていただいているが、この取組はアメリカの最先端技術研究に従事するオークリッジ国立研究所と共同で取り組むプロジェクトだ。

実際の製造にあたってはオークリッジ研究所が開発する高速巨大3Dプリンターが使用され、この試作を皮切りに本格的に自動車製造に踏み切ることが予測される。

彼らはこの製法をダイレクト・デジタル・マニュファクチャリング、通称DDMと呼び、今回のテストドライブの模様を全公開した。

ローカル・モーターズが発表した3Dプリント自動車の最終デザイン

大口径押出機を持つ巨大高速3Dプリンター

それではローカル・モーターズが組み立てた世界初となる3Dプリントカーのテストドライブをご紹介しよう。下記の動画では実際に試運転されている模様が公開されている。

ローカル・モーターズの3Dプリントカー試運転

結合されたモーター部分

電気自動車の全体図、ボディフレームは巨大高速3Dプリンターで製造

格パーツ類の組み立て作業は3日前から行われ、ボディフレーム、電源、コントローラ、電気モーターなど主要パーツが順調に組み立てられ、試運転も順調の様子。

その最大の特長は主要パーツとなる巨大なボディ部分で、オークリッジ国立研究所が開発した高速3Dプリンターが使用されている。大口径の押出しヘッドを備え、正確に、短時間で高速3Dプリントが可能。

ローカル・モーターズは今回の発表と同時に、3Dプリントカーのミニュチュア版のSTLデータを公開し、自宅の3DプリンターなどでRC-kitを組み立てられるようにするという。

まとめ

今回のテストドライブの様子を公開した動画を見てみると、ある程度のスピードでふつうに動いている状況。

しかしあくまでも組み立てて正常に動くかどうかというテストであるため、細かい安全性試験や、耐久性試験などはこれからの課題になるだろう。

ローカル・モーターズが目指すような自動車の完全デジタルカスタマイズ製造はまだもう少し先になりそうだ。

しかし今回の取組で最も注目すべきは、オークリッジ国立研究所が開発した高速3Dプリンターだろう。オークリッジ研究所の以前の発表では最終的に現状の500倍のスピードを持ち、10倍の大きさが製造可能な3Dプリンターを開発することだ。

今回公開された自動車フレームを製造した機器はこのテストモデルとなると思われる。

現在世界各国や、各社が3Dプリンターの技術的レベルを向上させようとしているが、ここでもアメリカは一歩先んじている状況にある。いずれにせよ9月に展示される世界初となる3Dプリント電気自動車の完成体が楽しみだ。

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