ローカルモーターズが6日間で3Dプリント電気自動車の製造に成功

By | 2014年9月15日
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3Dプリントカーが10万人の来場者にお披露目

つい先日ローカルモーターズがカナダで開催中の国際製造技術ショーで自動車の3Dプリントに挑戦する取組をご紹介させていただいたが、なんと6日間の開催期間内に完全に動く電気自動車の3Dプリントに成功している。IMST国際製造技術ショーには10万人の来場者が詰めかけており、その来場者に対して新たなアメリカの製造体制を見せつけている。

実用化に成功した記事はこちらをどうぞ

ローカルモーターズの3Dプリント自動車Strati’sの走行動画

レッドカーペットに登場する3Dプリント自動車Strati’s

3Dプリンターで自動車をつくる取組はローカルモーターズが最初ではない。以前ご紹介したUrbeeが3Dプリンターで自動車を作るという点では一歩先を行っていた。しかしUrbeeの場合は3Dプリンターで製造されている部分は車体の50%で、また、車両の製造期間には2500時間、約10日以上かかっている。

一方でローカルモーターズのStrati’s(3Dプリント電気自動車の名前)は、IMSTの製造期間中であるたった6日間で完全走行を披露するところまでこぎつけている。しかも驚くべきは3Dプリントに要した時間は6日間のうちたった2日間。後はステアリング部品やホイール、ワイヤーハーネス、サスペンション、電気モーターなど40もの組み立てに時間を割いたとのこと。

完成した3Dプリント電気自動車Strati’s local-motors-3d-printed-Car-at-IMTS-1  

10万人の来場者にお披露目された local-motors-3d-printed-Car-at-IMTS-2  

高速カスタマイズ生産体制を可能にする設備

このローカルモーターズのStrati’sをプリントした3Dプリンターはたびたびご紹介してきたオークリッジ国立研究所とシンシナティ株式会社が開発した大型高速3Dプリンターで積層する巨大なFDMタイプの3Dプリンターと言えよう。ちなみにこのStrati’sのボディ部分は212層で構成されている。

パーツを構成する材料はABS樹脂85%にカーボンファイバー15%の比率で構成される軽量強化プラスチックだ。炭素繊維が自動車フレームの素材に使用され始めているが、Strati’sは3Dプリンターでその利用を開始している。このオークリッジ国立研究所とシンシナティ株式会社が開発した大型高速3Dプリンターは既に両社が開発を完了している巨大なCNCマシンと融合を果たし巨大な複合工作マシーンへと進化を遂げている。

巨大高速3Dプリンターの製造動画

完成したパーツの耐久力の動画

Strati’sのホイール組立

走行動画

デザインチャレンジで採用されたデザイナーも出席

このIMST国際製造技術ショーでの成功によってローカルモーターズは新たな製造の形を示している。それは3Dプリンターとクラウドによる完全カスタマイズ製造の可能性だ。今回3Dプリントされ走行まで披露されたStrati’sの車両デザインは、ローカルモーターズのコミュニティで行われたデザインチャレンジで選出されたものだ。会場にはこのデザインチャレンジで優勝したデザイナー、ミシェル氏も登壇し、優勝賞金の5000ドルを授与されている。

Strati’sのデザインに選ばれたミシェル氏

 local-motors-3d-printed-Car-at-IMTS-3

ローカルモーターズでは数々のデザインチャレンジを行っているが、これを皮切りに本格的なオープンコミュニティによる自動車製造が開始されるに違いない。これはコミュニティに登録するデザイナーやエンジニアにとっても、自分たちのアイデアやデザインが具現化されるチャンスが増えることになるからとても意義深いことだ。 なぜなら、この3Dプリント自動車のようにデザインを判断するのは不特定多数のコミュニティに登録するユーザーたちであり、より多くの価値を感じてもらえるデザインが採用されることになる。

まとめ

ローカルモーターズは自動車のクラウドコミュニティとして始まった企業だが、そのクラウドで製造される製品はもはや自動車の枠を超えつつある。アクセサリや家具、アパレルまで行い始めている。

このローカルモーターズの取組が示すことは商品開発や製造業にとってどのような意味があるのだろうか。これは従来とは全く異なる製造の形を示すものだと言えよう。

既にあらゆる商品の製造販売で広まりつつあるが、将来提供されるさまざまな商品が、個人の趣味趣向に合わせてカスタマイズされる傾向にある。日本をはじめとして経済的に富裕になった先進諸国ではモノがいきわたり人々の趣向は完全に多様化していることからこうした傾向は強まりつつある。画一的な量産品が売れる時代はもはや去りつつあると言っていい。

これは商品だけではなくサービスにも言えることで、個人の要望によりきめ細かく対応することが求められる。ここ数年のテクノロジーの発展のスピードはあまりに早く、あらたなテクノロジーと事業展開の手法を身に着けた新興企業が既存市場に参入し、新たな地位を確立することも起きつつある。

いまだ販売に至っていないとはいえモノを作って売る全てのメーカーは、自動車ですらカスタマイズされて6日間で作られる時代になっていることを注視するべきだ。

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One thought on “ローカルモーターズが6日間で3Dプリント電気自動車の製造に成功

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