おもちゃの3Dプリントペン
つい先日、おもちゃメーカーとして世界的に有名なハズブロと3Dプリンターメーカーのリーディングカンパニーである3Dsystemsとの提携が発表されたが、今度はハズブロが子供用の3Dプリンターを発表した。
新たに発表された3DプリンターはDohVincという名前で、3Dプリンターというよりも3Dプリントペンと呼んだ方がふさわしいもの。
3Dプリントペンでは3doodlerというペイントして立体物を作るタイプが有名だが、DohVinciは完全に子供用のおもちゃだ。
実はハズブロは1970年代にDohVinciと同じような押し出しペイント機を発売しており、当初はPlay-Doh Extruderというおもちゃとして発売していた。
DohVinciはまさにこの1970年代からつづくPlay-Doh Extruderの後継といわれるようなおもちゃ3Dプリントペンとして有名な3doodlerを使用する場合は、押し出される樹脂が熱く、子供が触ったりすると火傷をしてしまう恐れがあり、一人で遊ぶのには適していないが、DohVinciは子供が一人で遊べる3Dプリントおもちゃだ。
DohVinci
初代となる1980年代のPlay-Doh Extruder
子供への3Dプリント技術の普及
このDohVinciは対象年齢が6歳から12歳の子供たちにむけて発売されることになる。
ちなみにDohVinciも3Dプリントペンと言われている3doodler同様、重大な欠陥を持っている。それは何層にも積層して使用する場合、一つの層が乾燥して固まるのを待ってからではないと使用できないのだ。
そのため、ハズブロはこれでモノを作るというよりは、完全なおもちゃとして子供たちに3Dプリントの楽しさを知ってもらうことを目的としているようだ。
3Dsystemsとの提携によって、新たに子供向けに3Dプリントに関連するサービスを提供することを発表しているが、サービス開始前に子供たちやその親に、おもちゃとしてモノを形作る楽しさを味わってもらい、サービス開始時の認知拡大に努めたい考えだと思われる。
立体物を作るのは難しい
まとめ
3Dプリント技術を使った子供向けのサービスが最近になり続々と立ち上がっている。
3DCADソフトが使えなくても子供たちが楽しめるようなソフトウェアが開発されたり、自由に子供たちがカスタマイズしてデータから三次元の物体が作られるという体験をしてもらうという取り組みだ。
子どもたちは好奇心が旺盛で、特に自分だけのものが欲しいとこだわる心が強いため、3Dプリント技術によるオンデマンド製造は最適だろう。
さらに、単純に自分の欲しいモノが手に入るだけではなく、自分で作る楽しさも味わってもらうことが、創造力を伸ばす教育にもつながっており、3Dプリント技術を普及させることの重要さにもつながっている。
今回ハズブロが発表したDohVinciも3Dプリント技術に触れてもらう前の啓蒙や認知拡大につなげることを目的としたおもちゃだ。
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