グラファイト・テクノロジー社がグラフェン3Dラボを立ち上げ 

グラファイト・テクノロジー社の挑戦

グラフェンは家電製品やタッチパネル、LED、太陽電池などに使うことができる次世代素材として大きな注目を集めている。

今では素材の研究開発は添加剤製造といわれる3Dプリント技術との融合が欠かすことができないものになっており、素材の研究開発イコール3Dプリント研究と言っても過言ではない。

グラフェンの3Dプリント素材の研究ではアメリカのアメリカングラファイト社がウクライナの研究機関、国立科学アカデミーと共同研究開発「P600」を開始したが、これとは別の動きをする企業が出てきている。新たにグラフェンの3Dプリント研究に乗り出したのはグラファイト・ラボラトリーズ社で、グラフェン3Dラボ社を立ち上げた。

主な研究目的は3Dプリント用の高性能グラフェン材料の開発を行うとのこと。もともとグラファイト・ラボラトリーズ社はグラフェン素材の研究・開発・販売を行う企業で、グラフェンとグラフェン状材料の工業規模での生産を可能にするために取り組んでいる。

グラフェン3Dラボの立ち上げにあたっては、カナダ企業であるLomiko金属から5万ドルの出資を受け、同時にグラフェン生成の素材となる高性能グラファイトの供給を独占的に受けるとのこと。

グラファイト・ラボラトリーズ社のCEOエレナ博士は3Dプリント革命とグラフェン材料の融合について大きな需要が見込まれると考えている。特に自動車、半導体、などエレクトロニクスに関するあらゆる製造業に対してその影響を与えると考えているようだ。

まとめ

グラフェンはその驚異的な物性からあらゆるエレクトロニクス産業に使用できる材料と考えられている。

簡単に言うと世界の中で最も薄く、最も堅く、折り曲げ可能で優れた電気伝導を行う機能を持っており、この特質を生かすことで従来品では達成することができなかった性能や新たな製品開発が可能になる。

またこれからの時代は従来のような大量生産、大量消費の時代とは異なり、人々のニーズに応じた柔軟なオンデマンド生産が求められつつある。

全ての製品がオンデマンドで生産されることは無いが、製品の特定のパーツ製造は必要以上に生産されることなく3Dプリントによる製造が取り入れられつつある。そのため、新たな素材開発と3Dプリント技術への対応は切っても切れない関係にある。

また、新素材の3Dプリント対応は単純に生産の合理化をもたらすだけではなく、新製品開発にとってもより有利な状況をもたらす。

新素材が3Dプリントすることが可能であれば試作品製造なども従来よりはずっと短い期間でより安いコストで製造することが可能になり、いままでよりもはるかに早く市場に新製品を投下しやすくなるだろう。

そうした面からもグラフェンの工業素材としての確立と3Dプリント技術への対応は、エレクトロニクスに関連する全ての製造業に大きな影響をもたらし、従来とは明らかに異なるスピードで発展がなされるかもしれない。

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