グローバル市場でリーダーシップを構成する10の項目

By | 2013年10月10日
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市場におけるリーダーシップを決めるものは何か?

多くの企業が自分が戦っている分野の事業でトップリーダーになりたいと思っている。経営書の名著といわれる「ビジョナリー・カンパニー」においても、著者は企業はその業界において1位ないしは2位を目指さなければならないと言っている。

さて、ここでいう市場のリーダー、市場第1位とかの定期はどのように定義されるものなのだろうか?

通常、一般的にはリーダーは市場シェアによって決定される。市場シェアに関して厳密につきつめていうと金額での市場シェアなのか販売量での市場シェアなのかという定義もあるがひとくくりに市場シェア第1位という場合が多い。

例えばある企業が目標として「その業界の市場シェア第1位を目指す」という目標を掲げている場合、従業員に対してビジョンを共有させ事業に参画するというモチベーションを高める効果がある。

この市場シェア第1位という目標は、自分たちがその業界をけん引しているのだという意識、リーディングカンパニーとして社会的な地位を確立しているという満足感、市場シェア1位を占めることによる経済的充足感などをもたらすため、事業を推進していくうえで非常にエネルギーを集約しやすい明確な目標である。

市場リーダーになるためには市場シェア第1位を目指すことは当然であるが、ある特定の業界でトップリーダーになる中小企業たちはそれ以外の異なった価値観を持っているという。ハーマン・サイモンの名著「隠れたチャンピオン企業」では市場のトップリーダーについて異なった定義をしているとある。

「隠れたチャンピオン」の市場リーダーの定義

中小企業にも関わらずある特定の分野において圧倒的市場シェアをもち業界のトップリーダーといわれる企業のことをハーマン・サイモンは隠れたチャンピオンと名付けている。この隠れたチャンピオンたちには市場リーダーの定義が他社とは異なったとらえ方をしている。以下、そのまま引用すると

隠れたチャンピオンの市場リーダー観は、市場シェアに限定されず、その背後にある内容や要因に思いが込んでいることがわかる。彼らは主に技術面と品質面でリーダー企業だと自負している。ある主要な技術研究機関が行った研究でも同じ特徴が見られ、「イノベーション/技術」と「品質」がトップ項目となっていた。

比率の高かった「市場での認知度」「評判」「伝統」といった特性は、市場でのリーダーシップが長期的な優位性を基盤としていることを示している。それに比べて、売上高や販売量は並みの重要性でしかない。

この調査対象となった企業たちはその分野の業界において平均で21年近く市場リーダーの地位にいるとのことだ。

市場リーダーの条件

すなわち、市場リーダーといっても単純に金額や販売量といった数量でのシェアを占めることを目指しているわけではなく、企業を形づくるすべての分野においてトップリーダーを目指しているといっても過言ではない。とりわけ、「技術面でのリーダーシップ」と「品質面でのリーダーシップ」の二つの項目が最も重点的な要素とされているが、これは顧客のことを考えつくされた結果といえるのではないだろうか。おそらく金額や販売量で第1位のシェアを占め、その市場でのトップリーダーになったのも、こうした顧客のことを第一に考えられた要素でグローバルリーダーなることを目指した結果ではないだろうか。

目標を達成するための期間

また、こうした市場リーダーになるための目標だけではなく、目標を達成するまでの期間についても特徴があるという。通常どこの企業も事業計画の中において、中期経営計画など数年単位でみたり、1年単位では四半期ごとをベースに売上と利益、事業展開の具合を見ていく。こうした計画を立てることは当然のことであるが、「隠れたチャンピオン」には期間についても異なった価値観を持っているという。代表的な表現を引用すると、

リッタースポーツ・チョコレートの社長、アルフレッド・T・リッターは、大多数の隠れたチャンピオンを代表する形で、次のように話している。「私たちは何年かではなく、何世代かとう考え方をしています」

こうした考え方は非常に長期的な観点と視野をもっており、何世代も先を見据えた目標地点にたどり着くまでに地道にいま必要なことを積み重ねていくことを示している。

まとめ

本稿で書いてきた「隠れたチャンピオン」がもつ市場リーダーの価値観と、そこに向かって目標設定をし、その目標も非常に長期的な視野に立って必要なことを行っていくという事業経営はある意味超人的な印象をうける。当たり前の至極合理的なことを真面目に一つ一つ行っていくということのように思えるが、顧客の将来像までも見据えて製品とサービスの改善に取り組みつつ、数世代先の目標値まで日々やるべきことをやるという姿勢はどんな規模の企業にもあてはまるのではないだろうか。

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